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【Vanguard最新レポート解説】グレート・ローテーション ― バリュエーションが再び問われる時代へ

グレート・ローテーション ― 「バリュエーションが再び問われる時代」が来た

Vanguardが公表した最新のマーケットビュー「Great rotation: When valuations matter again」では、 米国株(特にグロース株)に集中してきた資金が、割安な資産クラスへ大きく回転し始める可能性が指摘されています。 過去10年以上にわたり「米株一強・インデックス積立で勝てる」とされた時代に、転換のサインが出ているという内容です。 本記事では、レポートのポイントを日本の個人投資家向けにやさしくまとめます。

1. レポートの結論:これから10年は「バリュエーション重視」の時代

ひとことで言うと、Vanguardのメッセージはシンプルです。

「割高なものはリターンが伸びにくく、割安なものが報われる局面に戻る」
つまり、米国大型グロース株から、米国バリュー株・米国以外の株式(特に先進国・新興国)・債券へと、 資金の大きな回転(Great Rotation)が起きやすいという見通しです。

2. なぜ今「ローテーション」なのか

(1) 米国株のバリュエーションが歴史的に高い

  • 米国大型株、特にテック中心のグロース株のPERは過去平均を大きく上回る水準。
  • AIブームによる期待先行で、利益成長が株価に追いついていない部分がある。
  • バリュエーションが高いほど、将来の期待リターンは下がるのが歴史の教訓。

(2) 金利の「新常態」が資産価格のルールを変えた

  • 低金利が当たり前だった2010年代は終了。
  • 金利が平常化したことで、債券の期待リターンが魅力的な水準に回復
  • 株式のリスクプレミアムは逆に縮小している。

(3) 米国以外の市場が相対的に割安

  • 先進国(欧州・日本など)や新興国株は、米国に比べバリュエーションが低い。
  • 過去の「米国集中一強」は永遠ではなく、地域分散の意義が再び高まる局面。

3. Vanguardが示す10年後の期待リターン(イメージ)

レポート内のマーケットビューで示されている方向性を、わかりやすく整理すると次のようになります (※具体的な数値はレポート原文参照。ここでは傾向を示します)。

資産クラス今後10年の相対的な魅力ポイント
米国グロース株低め割高、期待先行、リターン鈍化リスク
米国バリュー株中〜高割安で見直し余地あり
米国小型株中〜高大型株からの資金シフトの恩恵
米国以外の先進国株高めバリュエーションが米国より魅力的
新興国株高め長期的に最も高いリターン期待
米国投資適格債中〜高金利正常化で期待リターン回復
現金短期的には魅力、長期では目減り注意

4. 「S&P500一本でOK」は通用しなくなる?

多くの日本の個人投資家が採用している「S&P500・オルカン」戦略に対しても、示唆のある内容です。

  • S&P500はここ10年の勝ち組。ただし、勝ち続ける保証はない
  • オルカン(全世界株式)は、構成の6割以上が米国株なので、実質「米国寄り」
  • ローテーションが起きると、米国比率の高さが逆風になる可能性も。
ポイント:積立自体をやめる必要はありませんが、 「米国一強前提」から「地域分散・資産分散をきちんと効かせる」視点への見直しが合理的です。

5. 個人投資家が取れる具体的なアクション

(1) ポートフォリオの「中身」を点検する

  • 自分の株式ポートフォリオが、どれだけ米国大型グロース株に偏っているかを確認。
  • オルカン+S&P500の併用は、米国比率が8割超になっているケースが多い。

(2) バリュー・先進国・新興国を「少しずつ」組み入れる

  • 米国以外の先進国株式ファンド、新興国株式ファンドを数%〜十数%ブレンド。
  • バリュー指数連動ファンドの活用も選択肢。

(3) 債券を「ポートフォリオの部品」として見直す

  • 金利の正常化で、債券は再び分散効果+インカムの役割を果たせる水準に。
  • 株式100%からの脱却を考えるなら、今は検討しやすいタイミング。

(4) 積立は継続、ただし「比率調整」で対応

  • 相場予測で売買するのではなく、新規資金の配分比率でローテーションしていくのが現実的。
  • 例:これまで米国100%で積み立てていた分を、先進国除く米国・新興国・債券に一定比率振り分ける。

6. まとめ ― 「投資すれば勝てる」から「何に投資するかが問われる」時代へ

  • 米国グロース一強の時代は、終わりではないが曲がり角に来ている。
  • これからはバリュエーションを意識した資産配分がリターンを左右する。
  • 具体策は、①米国偏重の是正、②バリュー・非米国株の組み入れ、③債券の再評価
  • 積立は止めず、配分の舵取りで乗り切るのが王道。

インデックス投資は引き続き有効な戦略ですが、「どのインデックスに、どの比率で乗せるか」は、 これからの10年でリターン格差を生む大きな要因になりそうです。 Great Rotation(資金の大回転)という視点を頭の片隅に置きつつ、 自分のポートフォリオを一度棚卸ししてみてはいかがでしょうか。

なお私はガン無視してオルカンに投資を続けます。

参考:Vanguard「Great rotation: When valuations matter again」
(Vanguard公式マーケットビュー:米国株・非米国株・債券等の長期期待リターンに関する見解)

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