バンガードS&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ

2015年からバンガードS&P500ETF(VOO)に長期投資してます。毎日、米国株や海外ETFを中心に投資・資産形成に役立つ情報を発信中。NISAやiDeCOも継続中。・当サイトには広告が含まれます。


【ズバ抜けた一部の企業が市場を牽引する】

『99%の人が知らないS&P500指数の弱点』という広告あるいはSNS投稿を見ました。

じゃあそれが何かと言えば、GAFAM、スーパーセブン(今でいうM7)が上昇をけん引しており、それらを除く約490銘柄は成長していない=S&P500の弱点だ。というのです

そして、結論として個別株への集中投資を促しています。

これは本当でしょうか❓

答えは一部のみ事実、あとは反論の余地ありです。

①GAFAM、スーパーセブン(今でいうM7)が上昇をけん引しているのは事実ですが、490銘柄にもM7を上回るパフォーマンスの企業があります。

②そもそもそういう構造になるのは時価総額加重平均指数や株式市場あるあるで、弱点ではなく、普通の事です。

別に個別株への集中投資が悪いとは言いませんが、それを促すための根拠が間違っていて、全く同じ事実から逆の結論も見出せます。

【ズバ抜けた一部の企業が市場を牽引する】

では、そういう広告やインフルエンサーの思い付き文学ではなく、学術的な見解を一つ紹介しましょう。

アリゾナ大学のBessembinder 教授は、
株式市場の長期的なリターンは、指数に含まれる平均的な企業が生み出すリターンの何倍もの極端なリターンを生み出す、「非常に少数の外れ値企業」によってもたらされることを示しました。

“Do Stocks Outperform Treasury Bills?”(2018)

“Extreme Stock Market Performers”(2021)


教授は、1926年〜現在までの米国株式市場の全個別株データを分析しました。

その結果:株式市場全体の長期リターンのほぼすべては、ごく一部の“超巨大な勝ち組企業”によって生み出されている。という事実が明確になりました。


米国株式市場(1926–2016)

全銘柄の約4%→ 市場全体の累積リターンのほぼ100%を創出

残り約96%→ 国債(Tビル)以下、もしくはマイナスのリターン

つまり、「平均的な株」は、実は株式市場の成功にほとんど貢献していない

個別株の中央値リターン→ 安全資産(短期国債)を下回る

株式リスクプレミアムは→ 少数の外れ値(Amazon, Apple, Microsoft など)に集中

「株式=長期で高リターン」ではない「市場全体として」初めて高リターンになる


なぜこんなことが起きるのか?

株式のリターン分布は左右非対称(右に長い裾=極端な勝者が存在)

下落は最大 −100%で止まる

上昇は 理論上無限

この構造のせいで、99回失敗 + 1回の超成功→ 全体では大成功という世界になります。



この研究が投資に与える意味(理論的・数学的に)

① 個別株集中は超ハードモード

将来の「外れ値企業」を事前に当てるのは極めて困難。取り逃すと、市場リターンそのものを失う。 個別株集中は「運ゲー要素」が非常に強い

② インデックス投資が理論的に正当化される

インデックス=外れ値企業を必ず保有できる仕組み。成功企業を「当てる必要がない」

インデックス投資とは「平均を取る」のではなく、「外れ値を取り逃さない」ための戦略

③ 「分散」は保険ではなく必須条件

分散投資は、
❌ リターンを薄める
⭕ 右側の極端な成功を捕まえるための手


【GAFAMやスーパー7】

直近の例とでいえば、ここ数年の「SP5(GAFAM)」やそれにテスラとエヌビディアを加えた「スーパー7」が、SP500の上昇の大部分を占めていたというのは有名ですね。


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ただ、これは異常なことではなく、程度の差はありますが、日経平均やその他指数でも、過去の時代でも似たようなことは起きています。

鬼の首を取ったように語る人もいますが、割と普通のことです。

まあ今はM7の影響が大きいので多少フォーカスするのもわかりますが、極端に騒ぎるぎる人はわかってない説もあります。


【少数の勝ち組銘柄を見つけることができるのか】

世界の1万以上の上場企業の中から、今後、市場を大きくアウトパフォーマンスする少数の銘柄を見つけ出すことはとても難しく、バンガード創設者ボーグル氏は「干し草の中で針を探すようなものだ」と表現しています。

【長期保有は更に難しい】

また、異常な外れ値を出すような銘柄はしばしば物議を醸しだします。


「例外的な外れ値を出すような銘柄に共通することは、物議を醸しだすことです」

「Amazonやテスラが途中上手くいかなそうになった時、人々は多くの失敗する可能性をあげて喜びました」

「異常な企業をうまく識別し、さらに重要な所有し続けるための課題は、集団思考です」

バーンズ

ずば抜けて優れた企業を見つけ出し、さらに十分に成功するまでの間、世間の批判や嘲笑にさらされながらも、保有し続ける事は中々の胆力がいります。


【中にはすごい投資家もいるが・・・】

運やスキルによって、ずば抜けた良い企業を見つけ、長期保有できる投資家の方も一定数います。スバ抜けた企業を1つ、2つ当てたことがあるかたもいるかもしれません。

私も個別株時代に2度10バーガーを当てた経験があります。ただ、それは、運が良かっただけの可能性が高いとも思います。


結局、市場にいるプロの投資家を長期的に出し抜けるだけの力を持つほどの投資家でなければ、それは上手くいく時もあれば、いかない時もある戦略になってしまいます。

長期的にみると、およそ7~8割以上の投資家は、ポートフォリオ全体で、コスト控除後のリターンやコスト控除後ののリスク調整後リターンで、

ただ黙って、市場平均を丸抱えした時の成績に劣ってしまうという事態に陥ってしまっているという事実も忘れないことが大切だと思います。

【短期投資も長期投資も相応に難しい】

ベンジャミン・グレアムがよく言っていたように、短期的には市場は事実上投票機であり、その情報に対して他の人々がどう反応するかを常に推測しなければならないですし、

長期で見た場合も、5年後、10年後、その企業が活動しなければいけない環境を予測するのは困難です。



【まとめと感想】

大多数のずば抜けたスキルや運を持たない普通の方にとって、

株式投資をするうえで重要なことの一つは、アップルやテスラ、メルカドリブレのような、ごく少数のずば抜けた企業を保有しないリスクを考える事です。

1万分の5銘柄、あるいは10銘柄程度に分散投資をしても、その全てが大多数の平凡な企業、あるいはダメ企業であれば、

つまりは、その中に少数の外れ値のような企業が、十分な比率で入ってなければ、そのポートフォリオは市場平均に勝てない可能性が高くなります。

もちろん、投資に楽しさを求める方は別ですが、

追加の手間やコストやリスクを背負って、市場平均以下というのであれば、単純に効率よく資産形成をしたいという方でにとっては、非効率的、非合理的ともいえるでしょう。

(ダメ企業をはじくことで市場平均に勝つというアプローチもありますがコストや手間、難しさを考慮すると初心者には難しいと考えます)

いろいろな投資戦略や考え方があると思いますが、

個人的には、ごく一部のずば抜けた外れ値のような企業を逃すことなく

かつ、低コストでリスクを抑えつつ、効率よく長期保有するための方法として、

私は低コストのインデックスファンドを用いた市場丸抱え戦略が好きです。

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