為替リスク。
今回は「為替リスク」について考えていきたいと思います。
「為替リスク」に対して、
バンガードが以前おもしろいレポートを書いていたので紹介します。
https://www.vanguardjapan.co.jp/docs/dc/vanguard-dc-part02.pdf
追記※現在は見れなくなっています
ポイントを簡単にまとめると
株式と債券の両方で、
為替はごくわずかなリターンしか提供しないが、
債券ではボラティリティーの大部分を占めることになる。
為替はごくわずかなリターンしか提供しないが、
債券ではボラティリティーの大部分を占めることになる。
投資目的にもよるが、
海外債券は為替ヘッジした方が良い。
海外株式の場合は目的、ヘッジコストが許容できるか、投資家が為替の影響に敏感かにもよる。
リターンを求める投資家はヘッジをしない傾向が高いとしています。
通貨と為替について
同レポートより引用
長期的に見て、通貨自体には本質的なリスクはない。通貨には利回りも、利子も、増益率もないからだ。
通貨は国内経済、インフレ、利率、そして政府の方針を反映するものだ。これらの要因が、どのような状況にあるかは国により異なるものの、
通貨の「本質」には、リターンは組み込まれていない。そのため、長期的には為替リスクは投資のボラティリティー(リターンではなく)を上げるものでしかない。為替リスクを取ることは、
短期的にはグローバル資産からのリターンのボラティリティーを上げることになるが、
もっと長期的に見ると、トータルリターンへの影響は小さくなるだろう。
為替が及ぼす影響
データは1985年から2017年までのものです。
株式と債券の両方で、為替はごくわずかなリターンしか提供していません。
しかし、ボラティリティーに目を向けると、
海外債券のボラティリティの大部分を為替リスクが占めていることがわかります。
債券については、為替ヘッジを行うべきと論証することは比較的簡単だ。
ボラティリティーが大きく減少するためである。
ボラティリティーが大きく減少するためである。
とバンガードのレポートでは結論づけられています。
(このレポートは日本人向けの視点のもの 円視点)
楽天・バンガード・ファンド(全世界債券・為替ヘッジ)
日本を含む全世界の投資適格債券に「円ヘッジ」がかけてある、
「楽天・バンガード・ファンド(全世界債券・為替ヘッジ)」や
債券部分に為替ヘッジがしてある楽天・バンガード・ファンドなどは、
正にこの考えに基づいた商品だと思います。
バンガードは全世界の株式と債券への投資を勧めています
バンガードは
「グローバル債券は分散を強化し、テールリスクを制限する」として、
全世界の株式と債券に分散投資をすることを勧めています。
「グローバル債券は分散を強化し、テールリスクを制限する」として、
全世界の株式と債券に分散投資をすることを勧めています。
世界の株式60%/債券 40%のバランスのとれたポートフォリオは、
米国株と同様のリターンの可能性があり、ダウンサイドリスクははるかに低くなっています。
グローバル債券は、リターン自体は穏やかなものになる可能性が高いが、
株式との相関関係が低いため、
市場が混乱している時期には、分散投資が唯一のフリー・ランチとなる。
と、2017年のレポートには記されています。
米国株と同様のリターンの可能性があり、ダウンサイドリスクははるかに低くなっています。
グローバル債券は、リターン自体は穏やかなものになる可能性が高いが、
株式との相関関係が低いため、
市場が混乱している時期には、分散投資が唯一のフリー・ランチとなる。
と、2017年のレポートには記されています。
https://personal.vanguard.com/pdf/ISGGMMRR.pdf
(ここは、米国人投資家向けのもの、ドル視点)
外国債券不要論について
また、一方で、日本人には「外国債券」は不要という考え方もあります。
https://media.rakuten-sec.net/articles/-/14921
更に現在の金利等の環境を合わせて考えると、
日本人には、「現金(日本円)」や「個人向け国債変動10年」で充分だ。
という意見もある事を覚えておくといいでしょう。
まとめ
私自身は現在、株式のみに投資をしているのですが、
ヘッジコストを嫌って、また長期的なトータルリターンへの影響は小さいと思われることなどから、株式に関してはそのままヘッジ無しで投資をしていこうと思います。
まだまだ先の事ですが、今後の展望としては、
投資可能期間が短くなる、リタイアするなどして、リスク許容度が落ちてきたら、
「現金」や「個人向け国債変動10年」には資産を配分しようと思っています。