フィッシャー・ブラックの論文「ノイズ」より引用
金融市場ではノイズのおかげで取引が成り立ち、金融資産の価格を決定する事ができる。
しかし、市場を非効率的なものにしているのもノイズである。
金融や経済の市場の動きに関するほとんどの理論は、
その内容が学術的なものであれ、実践的なものであれ、
ノイズのために検証することが非常に難しくなっている。
私達は暗闇の中で行動することを余儀なくされている。
本当に正しい理論・主張なのか?
論文や理論、個人投資家の素晴らしい主張を目や耳にした時、
すぐに「なんて素晴らしい」と影響を受けたり、
「やってみよう」と思ってはいけません。
まずはしっかりと検証し、よく考える必要があります。
バフェットの師匠である、ベンジャミン・グレアムが言うように
株式市場では生半可な知識はかえって大怪我の元となります。
S&P500を上回る投資対象はたくさんあります。
実は「後」から、
特定の期間S&P500を上回っていた投資対象を見つけるのはとても簡単です。
チャートや数字を比べればいいだけですから、
多分、小学生でもできます。
ニフティ・フィフティ―の時のポラロイド、
ジャックウェルチ時代のGE、
ITバブル期のドットコム銘柄やエンロン、
みな、特定の期間においては、S&P500を上回った事があり、素晴らしいと絶賛された企業です。
特定の期間においてS&P500を上回る銘柄はたくさんあります。
最近ではコロナ関連銘柄、
その前は大型株グロース株がそうでしたが、
「後」からこういうの銘柄を探すことは誰にでもできます。
必要なのはこれからの事実
先程の3つの例は悪意をもって選びましたが、
シーゲル教授の研究にあるように、
もちろん、長期的にS&P500を上回り続ける優良企業も存在します。
ただ、これも「前」ではなく「後」から検証してわかったことです。
私達にとって本当に重要なのは、
「過去、S&P500に勝った」という事実ではなく、
「これからS&P500に勝つ」という事実です。
しかし、過去と未来が同じではありませんし、
未来の事は誰にもわかりません。
あらゆる未来の情報、予測や予想は、不確実性を含んでいます。
余談ですが、
そういう優良企業(コカ・コーラ、タバコ、石油など)も特定の期間においては、
S&P500を下回る時期も経験していることを忘れてはいけません。
自身が売る必要に迫られた時期とそれがぶつかってしまう悲劇はあり得ない話ではありません。
まとめ・感想
少し話がそれましたが、
①投資に関する主張を聞く時には、後付けやノイズに気をつけなければいけない。ということ。
②未来の情報には、程度の差はあれ不確実性(運)の要素を含むという事。
また誰が正しかったかは結果がでた「後」でしかわからないという事。
に気をつけましょうというお話です。
特にそういうインフルエンサー、情報発信者に注意しましょう。
実は、とても無謀な賭けをしていて、
その時期たまたま結果が出ただけで、
結果が出なかった人の方が適切にリスクに備えていたなんて話はよくあります。
大怪我をしたくない方、
こういう話や手間がめんどくさい方、
私のように頭の悪い投資家であれば、
S&P500などのインデックスファンドを利用して、
低コストで分散投資をするのが良いのかなと思います。
長期投資家にとっては、
今話題となっている半導体ブームも、FF金利の利下げも
20年後・30年後にはただの通過点に過ぎません。
気長にやっていきましょう。
いつも本当にありがとうございます。
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