【S&P500の真実】
S&P500は1928年以来、平均年率9.8%のリターンを記録してきました(配当込み・ドルベース)。
シーゲル教授のチャートが有名ですが、S&P500は長期的には右肩上がりで成長してきました。
ただ、その過程で、当たり前ですが毎年必ず下落する場面がありました。
1928年以降のS&P500の年間平均ドローダウンは‐16.4%でした。
S&P500の長期的な利回りは良く知られていますが(インフレ調整後・ドルベース・配当込みでおよそ7%弱)このドローダウンの数字を知る人はそう多くはありません。
【よくイメージしよう】
当ブログで過去何度か紹介した通り、
あるいはこのCharlie Bilello氏の表を見るとわかるとおり、
S&P500に1年投資をしていれば、10%の下落に出会うのはごく普通、当たり前(というかマシ)のことであり、一時的に20%以上下落することもざらにありました。
S&P500に1年投資をしていれば、10%の下落に出会うのはごく普通、当たり前(というかマシ)のことであり、一時的に20%以上下落することもざらにありました。
例えば、年初新NISAでS&P500に360万一括投資をした方は、その360万が来月290万くらいになるくらいのことは普通にある。ということをよく覚えておくのがよいでしょう。
実際、ほんの数年前の2020年には年初から2月ちょっとの間に、私たちの投資していたS&P500は約3割ほど下落しました。
下落期間も様々ですぐに回復した年もあれば、数年間回復しない年もありました。
S&P500に投資をする際は、自身が投じたお金が3割くらい減って、それが何年か続いても、楽しく生活できるくらいの金額で投資をするのがよいでしょう。
最近、とある新NISAに関するアンケートで「○%の下落にまで耐えられますか」という質問に対して、10%の下落にまでなら耐えられるとした回答が最も多かったのですが、
もしオルカンやS&P500に投じているのであれば10%を超える下落は毎年のように起こる可能性があるので注意しましょう。
具体的には、10%の下落までにしか耐えられない方は、為替リスクも考慮して資産全体の株式比率を30%程度にするのがよいでしょう。安全を求めるのであればもっと低くてもいいかもしれません。
例えば、自身の金融資産がS&P500の比率100%だと平均ドローダウン16.8%、過去の年間最大ドローダウン50%程度をもろに食らいますが、現金50%S&P500だと平均8.4%、最大25%程度に低下します。
ただ、リーマンショックや70年代の不況、世界恐慌の時にドローダウンを数年連続で食らうケースもあります。
10%の下落までしか耐えられない方は30%と言わず、もっと少ない金額で投資をするのがよいかもしれません。
【まとめ】
最近、私の周りでも投資を始める人、新NISAに興味を持つ方が増えてきました。
ただ、株式投資をちゃんと勉強したうえで始めている方はそう多くない印象を受けます。
S&P500やオルカンへの投資は、その投資信託やETFを購入するのがゴールではありません。
むしろ、そこからが長い投資人生の始まりなのです。
ジムに入会するのがゴールではなく、継続して通い、体を鍛えることが大切なように、
結婚がゴールなのではなく、結婚した後の長い人生が、その成否を決めるように
S&P500を買うことが資産形成のゴールではなく、資産を株式市場のリスクに晒し始めてからが本番だと私は思います。
長期投資は長く続けるからこそ力を発揮します。
ですので、投資の過程で起こる下落やリスクをよく想定し、学び、自身の許容できるリスクをよく考え、無理なく投資をしていきましょう。
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