
2016年の個人投資家を振り返える
前回の大統領選挙があった2016年、
マネー研究所にこんな記事がありました。
「個人投資家、トランプ相場でひと息 4割がプラスに」
つまり・・・、6割は・・・・
2016年を知っている方も、最近投資を始めた方も、
2016年を振り返って、過去の教訓を学んでいきましょう。
「参考」2016年のVOO(S&P500ETF)は12.17%上昇しました。(配当込・ドルベース)
2016年の主な出来事
2016年は一年を通じて相場が大きく動いた年でした。
〇日銀によるマイナス金利導入
〇英国民投票での欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定
〇米大統領選挙でのトランプ氏勝利
〇円高 一時1ドル=99円台に
〇LINE上場。任天堂復活
2016年の運用成績は?
Money&Investmentが行った、
アンケート調査(回答者646人)によると、
2016年の運用成績はこんな感じになりました。

画像は同記事から引用
プラスリターンだった投資家は43%でした。
一方で、±0~マイナスリターンとだった投資家も、
半数以上(57%)いたという結果となりました。
どんな商品に投資をしていたの?

画像は同記事から引用
この調査に回答した方のほとんどが
日本株、円預金に投資をしています。
一方で、外国株式に投資をする方はあまり多くなかったようです。
〇日本株式・TOPIX(配当込み)のリターン
下の図はTOPIX(配当込み)に、
10年間投資をした場合の年率リターンを表したものです。

JPモルガン・アセットマネジメントより引用
1990年1月末から期間をずらして検証した結果、
245サンプル中マイナスのリターンとなったのは119サンプルとなりました。
1990年以降、日本経済が厳しい中、
また、ITバブル、リーマンショック、東日本大震災(3.11)、コロナショックなど
様々な危機も含まれる中、十分に健闘していたようにも思います。
先進国株式と債券に分散投資をした場合
次に、同期間、
先進国株式と先進国債券に50%ずつ投資をした場合のリターンを見てみましょう

先進国株式:MSCIワールド・インデックス(配当込み)先進国債券:ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックス
JPモルガン・アセットマネジメントより引用
先進国株式と先進国債券に50%ずつ資産を配分した場合、
日本株だけの時に比べて、かなり安定してリターンを残せたことがわかります。
様々な危機や出来事があった20年間でしたが、
マイナスリターンになったのは4サンプルのみでした。
このグラフは、
①10年以上長期投資を続けること。
②様々な国や地域、資産に分散すること。
の有効性がよくわかるグラフだと思います。
米国株投資家が学ぶべき教訓
2016年は、米国投資家にとってもおもしろい年で、
ここ10年で、唯一バリュー株がグロース株を
大きくアウトパフォーマンスした年でもありました。
米国株投資家の間で、
大型優良株・高配当株が多い、バリュー銘柄が流行り始めたのもこのあたりか思います。
しかし、その後、バリュー株は、3年半に渡り、
グロース株にアンダーパフォーマンスすることになりました。
ウォーレン・バフェット氏がアップルに投資を開始したのも2016年でしたね。

モーニングスター参照
特定の地域やスタイルに賭ける戦略は、上手く行く時もあれば、
いかない時期もあるという事がわかります。
まとめ
2016年を振り返りながら、分散投資の大切さなどを紹介してきました。
もし、日本株だけに投資をしていたり、
アクティブな戦略をいろいろやってみて
「あれ?思うようにリターンが上がらない?」
「どうしても全世界株式(VT)などのリターンに劣後し続けてしまう」
と感じている方などは、
ポートフォリオの一部でもいいので、
長期・分散投資を一度試してみてはいかがかなと個人的には思います。
変に動き回るより、意外といい結果を残せたりするかもしれません。
歴史は繰り返さないが韻を踏むといいます。
自分が失敗して学ぶことも大切ですが、
歴史から学び、避けられる失敗は避けた方がより賢明だとも思います。
特に最近投資を始めた方は、
2016年に限らず過去を学び、自分の投資に活かすことが大切だと思います。
2016年に限らず過去を学び、自分の投資に活かすことが大切だと思います。
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