バンガードS&P500ETF(VOO)に投資するりんりのブログ

2015年からバンガードS&P500ETF(VOO)に長期投資してます。毎日、米国株や海外ETFを中心に投資・資産形成に役立つ情報を発信中。NISAやiDeCOも継続中。・当サイトには広告が含まれます。

質問にお答えします。

一昨日、ありがたいことに、読者の方から投資に関する質問を頂きました。

今回はその相談に答えていきたいと思います。


質問者様の基本情報

40代前半・兼業投資家。投資歴も長い。

3億円くらいの資産有り。

現在、ポートフォリオの100%が株式(グロース株を中心に個別銘柄のみ)

生活防衛費 500万 

リタイア後、想定する年間支出額1000~1200万


主な質問内容は以下の2点でした。

①世界恐慌を除けば長くても7年半で株価が戻っているので、生活費×7年半分の現金を所有していれば良いのか?

②何かのタイミングで一度に7年半分を現金化した方が良いのか、株価が割高になってきたら徐々に現金化した方が良いのか?


特にこの「現金比率」について悩んでいるとのことです。

今回はこの質問に私なりに答えていきたいと思います。



素晴らしい質問者様。

約束なので詳細は伏せますが、

〇若いうちから投資を始めていたこと。

〇投資歴がかなり長いこと(市場でずっと生き抜いてきた)

〇40代で数億の資産を持っていること。


これらの点も、もちろん素晴らしいと思うのですが、

私が何よりもすごいと思ったのは、

将来のリスクについて真剣に考え、真摯に向き合おうとしている点です。

今まで成功してきた投資戦略や資産配分を

自ら見直そうとする勇気は素晴らしいと思います。


勇敢な決断をするのも勇気なら。

リスクを限定するのもまた勇気だと思います。

40代、既に資産があり、リタイアを考えている。

資産形成の計画やリスク許容度を見直す、

丁度良いタイミングだったかもしれません。



質問者様の人生に何が大切なのか。

さて、本題に入る前に、

質問者様にとって最大のリスクとは何かを考えてみました。

それは今後「お金が必要な時にお金が足りなくなる」リスクだと私は思いました。


ここで一つ、グラフを紹介します。

バンガード社が10000回のモンテカルロシュミレーションのもと、

アレックスさんのポートフォリオにおいて、起こり得る結果の範囲、未来の可能性を示したものです。

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バンガードのHP引用。

アレックスさんは、順調にいけば53~55歳あたりで目標額を超える可能性が高いことがわかります。

ただ、ここで最も注目してほしいのは、

将来に渡り、目標額よりも運用結果が下振れする可能性も十分に存在しているということです。

わかりやすくいうと、この斜線部です。
00

要は、この斜線の部分。

未来の可能性とどう向き合うかが、

質問者様の今後の投資人生において大きなテーマになると思います。


今まではリスクをとり、資産をただ増せばよかったかもしれませんが、

年齢・子供・リタイア後の生活などを考えると

今後は守りながら攻めるということが重要になってきます。


そのためにはリスク許容度や戦略を見直すとともに、

この下振れリスクを徐々に限定していった方が良いと私は考えます。

その手っ取り早く、

確実な方法の一つが無リスク資産(現金)だと思います。

この考え方を、質問者様の投資戦略に落とし込んで頂ければ幸いです。



質問に答えます。

①7年半でいいのか?→「わかりません」

個人的には大恐慌「以上」の事態を想定しています。

今までなかったことが起きるのが市場だと思っています。


ただ、これは個々の投資環境によって答えは異なります。

リタイア後の収入源やキャッシュフロー、投資目標、リスク許容度と合わせてよく考えてみて下さい。

市場が暴落してもそれ以外の収入等で何年も耐えれるのであれば、そこまで恐れる事もありません。

ただ、効率や理論的なギリギリの地点を狙うよりは、

ある程度余裕のある現金(無リスク資産)を持つ事をお勧めします。

多少の「機会損失」を気にするよりも、安全域を持ち、自身の「人生の幸せ」や「人生の計画の実現」を優先する方が良いと個人的には思います。

どうしてもリスクをとりたいなら・・・いくつかアイディアはありますが、長くなるので、もし必要ならメールでさらっとお伝えます。


②現金化のタイミング→「わかりません」

質問者様も述べられていたように、ベストタイミングはわかりません。

最高値を狙う事は諦め、ある程度の時点で段階的に現金に変えていくと良いと思います。

段階的に目標となる資産配分を決め、株式の比率が予定を超えたら売っていく。

でも良いと思いますし、必要になったら売るでも良いと思います。



申し訳ありません。

お返事がなかなか返せず申し訳ありませんでした。

実は、まだまだ話したいことはたくさんあるのですが、

年度の変わり目で本業が忙しく、中々時間が取れないため、

今回はこの辺で閉めさせていただきたいと思います。


まとめ

あまり具体的なアドバイスができなくて申し訳ないのですが

大切な事は、質問者様の理想とする生活を、

リタイア後も変わらず維持することだと思います。

そのためには、どんなリスクがあり、それにどう対応するかを考える事が大切だと思います。


まずは基本通り、無リスク資産とリスク資産の比率から、

トップダウンでポートフォリオを見直すと良いかと思います。

特定の国、地域、業種への過剰な投資に起因する集中リスクには注意しましょう。


あせる必要はありません。幸いにもまだ考える時間は十分にあります。

株式ポートフォリオだけではなく、

資産や投資環境、何が幸せか、何に時間を割きたいかなど、

人生全体で総合的に考えてみてください。

投資は大切ですし、楽しいですが、

多くの方にとって投資は人生の「全て」ではありません。


質問者様とはメール数回やり取りしただけですので、

的外れなこと、差し出がましい事、いろいろ言ったかもしれません。

お気に障るような点があれば、本当に申し訳ありません。


最後にもう一言だけ。

質問者様とそのご家族の方の未来が、素晴らしいものであるよう心よりお祈りしています。

お互い、いろいろあると思いますが、

今後も良い人生と良い投資を続けていきましょう!


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