【インデックス投資家必見のレポート】
2022年、7月19日のニッセイ基礎研究所のレポートに
『老後のための資産形成-確定拠出年金等で老後のために何に投資したら良いのか?-外国株式型、国内株式型、バランス型、外国債券型と国内債券型でのパフォーマンス比較』
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=71804?pno=2&site=nli
というよいレポートがあったので紹介したいと思います。
全6ページに渡るレポートで、随所に興味深い点があるのですが、
今回は個人的に重要だと思った点を2点だけ紹介します。
【①代表的な株式インデックスの過去の推移】
レポート2ページ目では、日本から見た代表的な4つの金融・経済危機を取り上げ、暴落を挟む形で代表的な株価インデックスがどうなったかを紹介しています。
配当込み指数(配当再投資あり)のトータルリターンで比較してくれているのも嬉しいですね。
4つの金融・経済危機とは以下の通りです。
〇日本バブル崩壊直前からITバブル崩壊直前まで(1990年初~2000年2月末)
〇ITバブル崩壊直前からリーマン・ショック直前まで(2000年2月末~2007年10月末)
〇リーマン・ショック直前からコロナ・ショック直前まで(2007年10月末~2019年12月末)
〇コロナ・ショック直前から現在まで(2019年12月末~2022年4月末)
ITバブルまでということもあり、この期間のNasdaqの上昇はものすごいですね。
S&P500とダウ平均、MSCIコクサイ(先進国 除く日本)、MSCIワールド(先進国)、MSCI EM(新興国)と続きます。
一方、TOPIXと日経平均株価は1990年年初を100とした場合、最低値が40を切るなど6割以上も下落し、
最終値もTOPIXが64.7、日経平均株価が55.4と低迷。2000年2月末まで一度も100に回復することはありませんでした。
〇ITバブル崩壊直前からリーマン・ショック直前まで
〇日本バブル崩壊直前からITバブルまで
ITバブルまでということもあり、この期間のNasdaqの上昇はものすごいですね。
S&P500とダウ平均、MSCIコクサイ(先進国 除く日本)、MSCIワールド(先進国)、MSCI EM(新興国)と続きます。
一方、TOPIXと日経平均株価は1990年年初を100とした場合、最低値が40を切るなど6割以上も下落し、
最終値もTOPIXが64.7、日経平均株価が55.4と低迷。2000年2月末まで一度も100に回復することはありませんでした。
〇ITバブル崩壊直前からリーマン・ショック直前まで
次に、ITバブル崩壊直前からリーマン・ショック直前までの各インデックスの推移を見てみると、
一つ前に不調だったMSCI EM(新興国)インデックスがずば抜けて高いリターンとなる一方で、
ナスダックが最低値21.5と最大約1/5まで下落。最終値も56.0と半分近く資産を減らす結果となりました。
ただ、この後は、皆さんもご存じの通り、またS&P500やナスダックなどの、米国株インデックスが世界の株式市場を牽引する状態となりました。
このように、市場サイクルや流行、最も高いリターンをあげる投資対象や資産クラスは時と共に入れ変わるというのがよくわかる、よい図だと思います。
また、改めて分散投資の重要さも再確認できますね。
たまたま自分自身が投資に興味を持って、投資を開始しようとした「その時点」から見て、
たまたま「その直近の数年間のパフォーマンス」が優れていた資産クラス(株式インデックス)が、
将来、あるいは自身の投資可能期間においても、最も良いリターンをあげる資産クラス(株式インデックス)となるとは限らないということに初心者の方は注意しましょう。
【②暴落直前に100万円一括投資をしたらどうなったか】
下の図は、100万円を日本バブル崩壊直前、ITバブル崩壊直前、リーマン・ショック直前、コロナ・ショック直前に一括投資し、
2022年4月末まで保有していたら、100万円がいくらになったかを示したものです。
※画像が見づらい方はクリックしていただけると拡大できます。
この図ではコストなどは考慮されていません。
コロナショック直前からの比較的短い期間で見た時の債券クラス(NOMURA-BPI 総合)のみが若干マイナスですが、
株価インデックスを見ると、指数や投資タイミングによってばらつきがあるものの、
バブルのピークや暴落直前に一括投資をしたとしても、長期的には元本を回復できていたことがわかります。
同レポートでは、以下のようにまとめています。
投資する起点が異なると、最終残高も大きく変わる。
本稿で選択した株式インデックスは金融・経済危機直前に投資しても年率利回りが最終的にプラスであり、最終残高が元本100万円を大きく上回ることが分かる。
これは暴落直前に一括投資をしてそのまま放置した場合の例ですが、
暴落後も随時追加投資をしたり、一括投資後に、積立投資を続けた場合はより早く元本を回復したり、更にリターンを向上させることができたかと思います。
こちらも、分散投資の大切さと長く投資を続ける事の大切がよくわかる図だと思います。
今回は個人的に面白いと感じた2点のみ紹介しましたが、
元のレポートでは6ページに渡ってインデックス投資家にとって興味深い内容が書かれています。
もし、よろしければ、是非、元のレポート「https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=71804?pno=3&site=nli」も読んでみてください。
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