#GPIF は、#2023年度運用状況 を公表しました。
— GPIF (@gpiftweets) July 5, 2024
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GPIFの2023年度第1四半期運用状況(速報)が公表され、
累積収益額が150兆を達成したと話題となりました。
本来であれば、年金運用は四半期ごとではなく、長期的な運用実績で評価する必要がありますが、
2001年度からの運用を開始して以来の平均リターンは年率4.36%となっており、
年金積立金の長期的な運用目標=「賃金上昇率+1.7%」を最低リスクで達成するという目的は、
現在のところ順調に果たせていると言って良いかと思います。
【資産運用初心者の方は是非参考に】
GPIFのホームページ→「GPIF」には、
分散投資や長期的な視点からの運用など、個人投資家にとっても参考になる部分がたくさんあるので、
見たことのない方や初心者の方は是非一度ゆっくりと読むことをお勧めします。
【現在のポートフォリオ】
GPIFのポートフォリオはこんな感じとなっています。
国内外の債券を25%±でほぼ均等に配分し運用しています。
GPIFによれば、現在の基本ポートフォリオは、短期的には収益のブレが大きくなりますが、長期的にこの割合を維持することで、年金財政上必要な利回りを確保しやすくなるよう設計されています。とのことです。
インフレから資産を守りたい方や、「賃金上昇率+1.7%を最低リスクで達成する」という目的で自身の資産も運用したいという方は是非参考にしてみてはいかがでしょうか。
【過去のリターンの分布】
ちなみに、過去のデータから見た「基本ポートフォリオ」で運用した場合のリターンの分布はこんな感じとなっているのですが、
実際これくらいで充分だという方も結構いるかと思います。
長期的な平均リターンの最小値が1.3%というのが何気に心強いと思います。
【4つの資産クラスにも注目】
また注目してほしいのは、
GIPFは基本的に国内外の株式と債券の4資産クラスで運用されているということです。
逆に言うと、オルタナティブ資産(不動産やプライベートエクイティ)なども資産全体の5%を上限と定められています。
よくインフレヘッジやリスク分散のために「〇〇を」という広告を目にすることがありますが、
少なくともGIPFは、先程の運用目標を達成するために、これらの資産は必要ない、もしくは少しで良いと判断しているようです。
また「外国債券不要論」もある中、外国債券に約25%割いているのもおもしろいと思います。
長期的に分散されたPFで運用する場合、資産配分がそのリスクとリターンの大部分を決めます。
「どの」資産クラスに「どのくらい」投資するのか、
一つ考えるきっかけ、参考になれば良いかなと思います。
【GPIFの資産配分の変化】
ただ実は、GPIFのPFが「4資産均等配分」になったのはつい最近のことで、
それまでは異なった配分だったという事も忘れてはいけません。
「4資産均等配分だったから」累積収益額が100兆を達成したとか、年率3.7%と安定した運用ができたというわけではないので、そこの解釈には注意が必要です。
【参考 2006~2009年度】
【2010~2014年度(第二)】
今と異なる資産配分をしていますよね。
GPIF基本ポートフォリオについては、
マクロ経済や市場等の動向を注視しつつ、策定時に想定した運用環境から乖離がないか、適時適切に検証を行い、必要に応じて見直しの検討を行うこととしています。とあります。
各期間の環境の変化を考慮し、運用目標を達成するために適したPF、資産配分の見直しを定期的にしているわけです。
マクロ経済や市場等の動向を注視しつつ、策定時に想定した運用環境から乖離がないか、適時適切に検証を行い、必要に応じて見直しの検討を行うこととしています。とあります。
各期間の環境の変化を考慮し、運用目標を達成するために適したPF、資産配分の見直しを定期的にしているわけです。
GPIFの基本ポートフォリオは、5%刻みで、推計結果に基づき多数のポートフォリオの中から、
運用目標(実質的な運用利回り:1.7%)を満たし、下方確率が全額国内債券運用の場合を下回り、かつ条件付平均不足率が最も小さいポートフォリオを選定されているとこのとですから、
これは「4資産均等配分」など1/N型ポートフォリオの「将来のリターンやリスクや相関がわからないから」均等に持つのが良いという理論・考え方に基づくものではなく、
各資産のリスクや相関を想定し、計算した結果、
現在の環境下において、運用目標を達成するために、結果的に4資産を25%づつ配分のが現在は良い形だった。という解釈の方が妥当でしょう。
細かいようですが、この解釈の違いは、自身のPFや資産配分の戦略を練るうえで結構重要かと思います。
「GPIFの運用を取り入れたいなら4資産均等配分ファンド」という声もSNSにはありますが、この配分が変わる可能性は十分にありますので注意しましょう。
運用目標(実質的な運用利回り:1.7%)を満たし、下方確率が全額国内債券運用の場合を下回り、かつ条件付平均不足率が最も小さいポートフォリオを選定されているとこのとですから、
これは「4資産均等配分」など1/N型ポートフォリオの「将来のリターンやリスクや相関がわからないから」均等に持つのが良いという理論・考え方に基づくものではなく、
各資産のリスクや相関を想定し、計算した結果、
現在の環境下において、運用目標を達成するために、結果的に4資産を25%づつ配分のが現在は良い形だった。という解釈の方が妥当でしょう。
細かいようですが、この解釈の違いは、自身のPFや資産配分の戦略を練るうえで結構重要かと思います。
「GPIFの運用を取り入れたいなら4資産均等配分ファンド」という声もSNSにはありますが、この配分が変わる可能性は十分にありますので注意しましょう。
【GPIFの推定するリスク・リターン・相関】
これは自身の資産配分を決める時とても参考になると思いますので是非活用してみて下さい、
国内外の株式の実質的な期待リターンや
国内債券のリスクの低さにも注目ですね。
将来の資産形成計画を建てる際は、直近のリターンのような良すぎる(高すぎる)数値を使うより、このような現実的な数値を使う方が良いと思います。
【参考】
https://www.gpif.go.jp/topics/Adoption%20of%20New%20Policy%20Portfolio_Jp_details.pdf
【最後に】
年金がこのように、しっかりと運用されていることは心強いことですし、
もっと評価されてもいいんじゃないかなと個人的にはいつも思います。
ただ、余計なコストをかけて、余計(目標を達成するのに本来は必要でない)身内のファンドに投資をしている説も私の中にあります(笑)。
「賃金上昇率+1.7%」を最低リスクで達成する。という目標がそもそも正しいのかという議論もありますが、そのくらいの運用で十分だという方は真似してみるのもいいと思います。
長くなりましたが、
この記事のどこかかしら1点でも読者の皆様のお役に立てば幸いです。
いつもありがとうございます。
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