【お金の意思決定で損をしない「3つの原理」】
楽天トウシルに、山崎元氏の著した『お金の意思決定で損をしない「3つの原理」』という記事がありました。
https://media.rakuten-sec.net/articles/-/41548
とてもいい記事なので共有したいと思います。
【①運用方法の独立性】
簡単に言うと「最も効率的な運用法があるなら、皆それをやるべきであり、わざわざ非効率な運用方法をやる必要がない」というのがこの原則です。
年齢、資産規模、初心者・ベテラン・投資目的(結婚資金・老後資金など)などに関係なく、最も効率的な運用方法を採用するのが合理的であり(だって最も効率的なんだから)
個々のリスク許容度などに関しては、リスク資産と無リスク資産との資産配分で調整すればよい。
マーケットタイミングはわからないので、運用期間が短期(1~2)であっても、長期的に最も良いと思われる方法に投資するしかない。という理屈です。
これはよく山崎元氏や理論や理屈が好きなインデックス投資家の方が話しているのでおなじみですね。
この行は特に山崎節が光っていて好きだったので、そのまま紹介します(太字は私)。
人の属性・資金使途・運用期間の長短がちがっていても、運用方法は一つでいいという事実は、手数料の高い多彩な運用商品を売りたいと思っている運用業界、金融業界にとっては相当に不都合な真実だ。
彼らは、全力を挙げて「人のタイプや、状況がちがうと、適切な運用方法や商品はちがって当然」というフィクションを流布しようとする。騙されないで欲しい。
「最も効率の良い運用方法」以外の99%以上の運用商品は、非効率的で無意味に手数料が高いだけのクズ商品なのだ。
また、この原則は彼らから広告料を貰い、あれこれとバラエティのある記事を作りたいメディアにとっても都合のいい話ではない。メディアで記事を作っている側も、「こんなタイプの人が、こんな状況にある場合のお勧めの運用を提案して下さい」といった体裁で訳の分かっていないFP(ファイナンシャル・プランナー)などに、円グラフなどが予めレイアウトされた記事を発注するので、夥しい量の無意味な記事が出来上がる。
【②平均投資有利の原則】
ここでは伝統的なインデックスファンドがなぜ有利かについて説明しています。
一言でいうと「コスト差」ですね。
アップルをS&P500に比べて、オーバーウェイトしている投資家とアンダーウェイトしている投資家がいる。
時間が経つとどちらかが勝つけれども、アップル株のウェイト調整を行う場合にはコストがかかる。アクティブ運用を行う場合、全く調整なしというわけにはいかない。
一方で平均を持ってじっとしている投資家は調整コストを必要としない。という感じです。
そして、これは他の個別株でも同様だし、各地域の市場に対しても同じことが言えます。
ですので、「全世界株式インデックスファンド」は、市場参加者の平均を手数料をできる限り払うことなくずっと持ち続ける戦略であり、それは強力な戦略だと山崎氏は述べています。
また、山崎氏が全世界株式インデックスファンド一本を推奨するようになった理由について書かれている点。(各国市場の相関性の高まりや運用のグローバル化、リバランスがいらなくなるなど)
インデックスの懸念点(インデックスの歪みや、銘柄・ウェイト調整による「平均投資」からの乖離、そしてインデックスの使用料、インデックスファンドの拡大など)についても指摘がありますので、ぜひ興味のある方は元記事をご覧ください。
【③成功報酬のオプション性】
これは私の好きなタレブなども似たようなことを著書で指摘、提案していました。
要は、下方向のリスクは限定的(減給やクビなど)で、上方向のリスク(成功した時の報酬など)は際限なく大きくなるような賭けがいいというお話です。
トレーダーやギャンブルでは一般的なこの考えを、ビジネスや仕事に取り入れることを山崎氏は提案しています。
最後に
今回は特にこの言葉が好きだったので引用して締めたいと思います。
いつの時代も、「知らないこと」、「工夫が足りないこと」、さらに「リスクから逃げようとすること」は損のもとになるのだ。
一般論として、投資でも、ビジネスでも、リスクを避けて守りに入るよりも、適度な(自分にとって無理でない)リスクを取りつつ、工夫を重ねる心がけが大切だ。
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