【GEとは】
最近米国株投資を始めた方には信じがたく、
ベテランの投資家の方にとっては懐かしくおもうかもしれませんが、
ほんの20年前、GEは世界で最も大きく、最も偉大な企業でした。
ゼネラルエレクトリック(GE)はかのトーマス・エジソンが設立し、
ダウ平均株価の算出が開始された1896年から、
100年以上一度も外れたことがないという輝かしい歴史を誇り、
電化製品、医療機器、ジェットエンジン、金融、エネルギーといった多くの分野においてトップか2位を走り、
世界中で事業を行う、世界屈指のコングロマリットとして、米国株式市場に長らく君臨してきました。
私は若い頃「最高の経営者」といえば、ジャック・ウェルチの名前が良くあがっていました。
【GEの衰退】
しかし、過去20年間でGEは大きく衰退してきました。
2000年時点で、S&P500ETF(SPY)のうち、GEは約4.2%と最大のウェイトを占めていました。
GEの最盛期のやや手前ですね。
しかし、現在GEのSPYに占める比率は0.3%で、75番目の大きさとなっています。
衰退の理由に関しては様々な点が指摘されており、
それだけで本が一冊出来上がるくらいの分量なので、
興味のある方は是非調べてみて欲しいのですが、
お勧めの書籍「Lights Out: Pride, Delusion, and the Fall of General Electric」
大雑把には、企業文化の悪化や、不適切な資本配分とM&Aなどに加え、
リーマンショックによるGEキャピタルへのダメージが、
その崩壊を決定づけたと理解しています。
【GEの株価チャート】
青 SPY(S&P500ETF)
赤 GE
2000年以降、S&P500ETF(SPY)は、年率平均7.33%のトータルリターンを投資家にもたらし、約4.7倍となりました(ドルベース・インフレ調整前)
その間、GEの株価は約50%下落しました。
もし、2000年の頭にGEに1万ドル投資をしていれば、配当込のトータルリターンは4,785ドルにとなりました。
【GEの分社化】
さて、先日、ヘルスケア、電力、航空の3事業別に分社化することの発表されたGEですが、
これによって、各事業ごとに、独自に身軽に動くことができます。
最近では「ダウ・デュポン」の合併と分社化がありましたが、
合併や分社化(スピンオフ)は米国企業に割と当たり前の事ですし、悪い印象はありません。
むしろ、思い切っていい判断をしたなあくらいに思っています。
上手く行くケースも全然ありますので、新たなGE達の、それぞれの巻き返しに個人的には期待しています。
余談ですが、日本の個人投資家にとって、米国株のスピンオフ等は税務処理等が少しめんどくさいことになります。
【ポイント】
かつて米国株式市場(S&P500)に最も影響を与える企業だったGEは、
ダウから除外され、今ではほとんどS&P500指数に影響を与えない企業となりました。
もちろん、まだ先の事と思いますが、
今市場に君臨する、アップルやマイクロソフト、テスラなどの大型ハイテク株も、
かつてのIBMやエクソンのように、いずれその座を明け渡すことになるかもしれません。
歴史を振り返れば、むしろそっちの方がが普通で当たり前の事だったりもしますし、
市場に競争や新陳代謝が起こる事は投資家にとって悪いことだけではありません。
過去米国のどんな成長企業も成長が鈍化し、大型優良企業へと変化するか、もしくは衰退し、市場から消えてなくなりました。
そのことを忘れないようにしましょう。
ちなみに米モーニングスターのアナリストアギーラル氏は、
GEは過小評価されがちな企業であり、現在も15%程割引された価格で取引されているなんてコメントしています。
が、私は特にGEなんて複雑な企業の内情などよくわからないので、
普通にS&P500ETF(VOO)に投資を続けていきたいと思います。
いつもありがとうございます。
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最近米国株投資を始めた方には信じがたく、
ベテランの投資家の方にとっては懐かしくおもうかもしれませんが、
ほんの20年前、GEは世界で最も大きく、最も偉大な企業でした。
ゼネラルエレクトリック(GE)はかのトーマス・エジソンが設立し、
ダウ平均株価の算出が開始された1896年から、
100年以上一度も外れたことがないという輝かしい歴史を誇り、
電化製品、医療機器、ジェットエンジン、金融、エネルギーといった多くの分野においてトップか2位を走り、
世界中で事業を行う、世界屈指のコングロマリットとして、米国株式市場に長らく君臨してきました。
私は若い頃「最高の経営者」といえば、ジャック・ウェルチの名前が良くあがっていました。
【GEの衰退】
しかし、過去20年間でGEは大きく衰退してきました。
2000年時点で、S&P500ETF(SPY)のうち、GEは約4.2%と最大のウェイトを占めていました。
GEの最盛期のやや手前ですね。
しかし、現在GEのSPYに占める比率は0.3%で、75番目の大きさとなっています。
衰退の理由に関しては様々な点が指摘されており、
それだけで本が一冊出来上がるくらいの分量なので、
興味のある方は是非調べてみて欲しいのですが、
お勧めの書籍「Lights Out: Pride, Delusion, and the Fall of General Electric」
大雑把には、企業文化の悪化や、不適切な資本配分とM&Aなどに加え、
リーマンショックによるGEキャピタルへのダメージが、
その崩壊を決定づけたと理解しています。
【GEの株価チャート】
青 SPY(S&P500ETF)
赤 GE
2000年以降、S&P500ETF(SPY)は、年率平均7.33%のトータルリターンを投資家にもたらし、約4.7倍となりました(ドルベース・インフレ調整前)
その間、GEの株価は約50%下落しました。
もし、2000年の頭にGEに1万ドル投資をしていれば、配当込のトータルリターンは4,785ドルにとなりました。
【GEの分社化】
さて、先日、ヘルスケア、電力、航空の3事業別に分社化することの発表されたGEですが、
これによって、各事業ごとに、独自に身軽に動くことができます。
最近では「ダウ・デュポン」の合併と分社化がありましたが、
合併や分社化(スピンオフ)は米国企業に割と当たり前の事ですし、悪い印象はありません。
むしろ、思い切っていい判断をしたなあくらいに思っています。
上手く行くケースも全然ありますので、新たなGE達の、それぞれの巻き返しに個人的には期待しています。
余談ですが、日本の個人投資家にとって、米国株のスピンオフ等は税務処理等が少しめんどくさいことになります。
【ポイント】
かつて米国株式市場(S&P500)に最も影響を与える企業だったGEは、
ダウから除外され、今ではほとんどS&P500指数に影響を与えない企業となりました。
もちろん、まだ先の事と思いますが、
今市場に君臨する、アップルやマイクロソフト、テスラなどの大型ハイテク株も、
かつてのIBMやエクソンのように、いずれその座を明け渡すことになるかもしれません。
歴史を振り返れば、むしろそっちの方がが普通で当たり前の事だったりもしますし、
市場に競争や新陳代謝が起こる事は投資家にとって悪いことだけではありません。
過去米国のどんな成長企業も成長が鈍化し、大型優良企業へと変化するか、もしくは衰退し、市場から消えてなくなりました。
そのことを忘れないようにしましょう。
ちなみに米モーニングスターのアナリストアギーラル氏は、
GEは過小評価されがちな企業であり、現在も15%程割引された価格で取引されているなんてコメントしています。
が、私は特にGEなんて複雑な企業の内情などよくわからないので、
普通にS&P500ETF(VOO)に投資を続けていきたいと思います。
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