【グロース株のアウトパフォーマンス】
過去10年間、テクノロジーの株の上昇に支えれて、
米国のグロース株は米国のバリュー株を年平均7.8%上回ってきました。
米国株式市場において、グロース株がバリュー株をここまでアウトパフォーマンスしたことは、過去例がありませんでした。

https://mba.tuck.dartmouth.edu/で入手可能なFama-French手法を使用して構築された、1936年6月から2021年1月までの期間にわたるロングショートバリュー対グロースポートフォリオのリターンを示しています。
【バリュー株が振るわなかった理由】
しかし、米バンガードは、このアウトパフォーマンスの80%程度は、
インフレ率の低下、実質金利、企業の利益成長率、ボラティリティなどを考慮したモデルで説明可能だとしています。

特に、1979年以降の40年間にも渡るインフレ率の長期的な低下は、
バリュー/グロースのフェアバリューの低下の大部分を説明しています。
バリュー/グロースのフェアバリューの低下の大部分を説明しています。

過去、フェアバリューレンジが下がっていく時はグロース株が、
上昇する時にはバリュー株の方が強かったことがわかります。

米バンガードは、現在割高なグロース株と割安なバリュー株の「フェアバリューへの回帰」と
インフレの上昇や金利正常などに伴う「フェアバリューそのもの変化」によって、
今後5~10年間、米バリュー株が米グロース株をアウトパフォーマンスすると予想しています。

参考・
1980年以降、ITバブルを除いて概ね10年後のリターンは予想の範囲内に入ってきました。
ただ、バンガード自身が述べている通り、グロース株が上昇確率も結構あるとのこと。
【低リターンの時代を乗り切るには?】
バンガード社のグローバルチーフエコノミスト
ジョセフ・H・デイビス氏は
「私たちも正しいタイミングを計ることができない」
「ですが、将来的にはバリュー株が成長株を上回る可能性があります」とし、
「十分なリスク許容度、期間、および忍耐力を備えた投資家にとって、
米バリュー株へのオーバーウェイトは、今後10年間に予想される米国市場および他の資産価格のリターンの低下を相殺するのに役立つ可能性があります。」
とコメントしています。
米国株式市場や米国グロース株がそこまですごい投資対象なら、
みんながこぞって投資をすることで、いずれそのプレミアムは失われていきます。
米グロース株投資家や米国株投資家の方はそれを忘れないよう気をつけていきましょう。
さて少し話は変わりますが、
基本的に長期的にレバレッジを用いる場合、
シャープレシオが最大のポートフォリオにレバレッジをかけるのがよいとされています。

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レバレッジを用いる用いらないで話題となっていますが、
レバレッジをかけるにしても、Nasdaqで本当によいのか
などもどんどん議論されるべきだと思います。
【まとめ】
私自身は、各セクター間のローテンションや、
バリュー/グロースといった市場のセグメントの変化に対し、
概ね良い感じに、低コストかつ自動的に対応してくれる時価総額加重のインデックスファンド投資を好んでいますので、
今まで通りの投資を続けていきたいと思いますが、
レバナスの様なアクティブな戦略を採用される方は、上記のような見解やデータもあるという事を参考にしつつ、投資判断にお役立ていただければと思います。
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