
【S&P500(VOO)VS全世界株式】
(前略)
であれば、VOO vs 全世界の議論では、個人的になんの迷いもなくVOOを支持します。
何故かというと、想像ベースですが、
歴史全期間平均で見ると、リターンの高さもシープレシオもおそらくアメリカの圧勝ではありませんか。
VOO投資家の方からコメントを頂きました。
いつもブログを読んで頂きありがとうございます(^_^)voo
せっかくなので、今回は読者様の、投資判断のお役に立てるようなデータを紹介したいと思います。
【2009年以降の比較】
2009年以降のバンガードS&P500インデックスファンド(上)と、
VT(下)のリターンやリスク、シャープレシオを比較するとこんな感じになります。

読者様の言うとおり、リターン(CAGR)やシャープレシオはS&P500のみの方が高くなっています。
ここ数年ほど米国株式市場が好調で、その他の地域はイマイチだったため、近年のデータを切り取ると、大体このような結果になります。
ただ、例えば、1970年から2018年までの期間で比較してみると(ドルベース)
【米国株式市場】
リターン 9.0%
リスク 15.1
シャープレシオ 0.59
【米国を除く全世界株式(MSCI World ex US Index)】
リターン 8.4%
リスク 16.8
シャープレシオ 0.50
シャープレシオ 0.50
と、なっています。

ここでも、一見する米国株式の方が良く見えますが、
「米国株式」と「米国を除く全世界株式」を組み合わせることにより、
リターンは9.0%とそのままで、リスクは14.3%と低くなり、
シャープレシオを0.63に改善することができる。
という結果となっています。
【是非、いろいろ調べてみて下さい】

株式投資 より引用。
EAFEとは米国およびカナダを除く先進国地域の株式(欧州、オーストラリア、極東)のことです。
米国株投資家の間でもあの有名なグラフで知られているシーゲル教授も、過去のデータを用いて国際分散投資の有効性を説いています。
どの資産をどの程度組み合わせるのが良いかは、意見がわかれると思いますが、それはそれで投資のおもしろい所だと思います。
このようなデータは、調べればいくつも出てきますので、是非ご自分でも調べて、投資判断にお役立ていただければと思います。
逆に、自分の意見と異なる意見、反論に耳を傾けるのもためになると思います。
【余談】
あと、1900~2003年までは米国よりも、オーストラリアやスウェーデン、南アフリカの株式市場方がリターンが高かったのですが、

「過去のリターンが良かった」ことを理由にそれらの地域に集中投資をしたいと思いますか?
私はその理由だけでは躊躇してしまいます。
過去の成績が良かったからと言って未来はよいとは限りませんしね。
未来はわからない。
ので、何かを信じきるよりも、迷いながら進む方がある意味では健全だと思います。
【まとめ】
最近S&P500投資を知った方は意外かもしれませんが、S&P500のみに投資をするというやり方は、実は少し昔の投資戦略で、
米国の機関投資家、年金ファンドは米国株式(S&P500)のみから、国際分散に舵を切ってきたという歴史があります。
次の10年、そして皆様それぞれの投資期間において、S&P500と全世界株式、どちらのリターンが高くなるかはわかりません。
ただ、分散効果により、通常であれば、米国以外の地域を少し混ぜた方がリスクは抑えられると思います。
とはいえ、私自身に米国株への集中投資やS&P500(100%)のPFを否定する権利がどこにありますでしょうか?(笑)(いいえありません)
この記事で、特に何かを主張しようとか否定とか、推奨するつもりはありません。
今回はコメントを頂いた方に、ただこういうデータもあるよ。とお伝えできたのであれば私は満足です。
米国株式(S&P500)に集中投資をする方であれ、国際分散、全世界株式に投資をする方であれ、共に資産を増やそうとリスクを取る仲間同士。
お互いこれからもそれぞれの投資を続けていきましょう。
いつもありがとうございます。
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