【S&P500の暴落を振り返る】
長期間株式投資を続けていれば、いつかは株式市場の暴落や停滞にでくわします。
それはNasdaqやS&P500とて例外ではありません。
そこで、今回は過去約150年の間に、S&P500が25%以上下落した時の事例を交えつつ、S&P500指数の下落について紹介していきたいと思います。
米国株投資家の方やインデックス投資家の方の参考になれば幸いです。
【25%下落した回数は〇回】
1871年から2019年までの148年間の間に、S&P500は11回ほど、直近の最高値から25%以上の下落を経験しました。
また、下の表にはありませんが、2020年のコロナショックも合わせると、25%以上の下落は、約150年の間に12回あったということになります。(めちゃくちゃ単純計算で12年に1度くらいのペース)

出典:Robert Shiller、Schroders。
【回復までにかかった期間】
最も悪かったのは1929年の世界恐慌で米国株式市場は80%以上の下落に見舞われ、回復までに15年以上要しました。
ついで、ITバブルとリーマンショックで、S&P500は40%以上の下落となりました(ドルベース)
ただ、じっとS&P500に投資を保有し続けた場合、12回下落のうち8回は、2年以内に投資家は全ての損失を取り戻すことができました。
残り3つ、1893年、2001年、2008年の損益分岐点は4~5年でした。
【世界恐慌から学べる事】
こうしてみると、やはり1929年の世界恐慌の暴落からの停滞が、別格だということがわかりますね。
とはいえ、配当込みで考えると約15年で資産を回復することができましたし、暴落後も積立投資や追加投資を続けた場合は7~8年で元本を回復することが可能でした。
また、これはあくまでもバブルのピークから投資を開始した場合で、
例えば、1年前の1928年1月から投資をした場合であれば約10年で株価を戻していますし、1927年から見るとより回復は早まります。
また、この時期は米国債券の利回りが高かったので、株と債券に分散投資をしたオーソドックスなポートフォリオで運用していた投資家の方も、下落を抑えつつ、債券からのインカムを再投資することによって、15年よりずっと早く(比率にもよりますが50:50まら7~8年で)資産を回復することができました。
【個人的な感想】
世界恐慌のチャートや事例を持ち出して、やばいやばいと騒ぐことは簡単です。
実際ヤバいですし、資産形成後期でぶち当たったら目もあてられません(笑)
もちろん、大昔のこととか、制度が違うと突っぱねることもできますが(一理ありますが)
個人的には「賢者は過去から学ぶ」ではありませんが、「やばい」で終わらず、
実際どう投資すればよかったのか。もし今後1929年ような暴落や停滞が来たら自分はどうするのか。そこら辺をよく考えることが重要だと思います。
例)リスク許容度を守る。資産を適切に分散し下落幅を抑える。積立投資を続ける。不況の中でも職に就けるようなスキルや人脈を持つ。など・・・
私自身は、過去こういう出来事があったわけですから、世界恐慌以上の暴落と停滞に出会うことを覚悟したうえで、S&P500に100%集中投資を開始しました。
当時よりもだいぶ制度が整っているとは言え、『過去最悪』の出来事が、『将来』も最悪の出来事のままである。とは限りません。
世界恐慌以上の暴落があっても、後悔しないように、またその時や老後の生活が困らないように、できるだけリアルに、いろいろ考えを巡らし、行動したものです。
もちろん、どこまでを想定するかは考え方にもよると思いますが、
少なくとも過去最高値を1年で何十回も更新するようなコロナショック後の相場や、過去の水準よりもずいぶん高いリターンが続いた2016年以降の相場を普通だとか、将来も永遠に続くとは考えない方がよいでしょう。
簡単に儲かる時、投資を続けるのは簡単です。しかし、より重要なのは苦しい時、困難な時にどうするかだと私は思います。
個人的には良い時も、悪いときも一喜一憂せず、いつも通り投資を続けていきたいと思います。
そしてそのために、もし最悪のケースが起きたとしても、困らないような投資環境、および投資以外の人生の環境整備を進めていきたいと思います。
いつもありがとうございます。
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