
日経新聞の記事
2021年4月9日の日経新聞に、
個人投資家の日本株離れが強まっている。
との記事がありました。
東京証券取引所によると
2020年度は投資信託が日本株の最大の売り手となり、売越額は3兆272億円と遡れる1983年度以降で過去最大だった。
日経平均株価が30年半ぶりに3万円台を回復し、戻りを待っていた投資家による投信の解約が進んだ。
若年層のマネーは企業の成長力が高い海外株に向かっている。
「投信の日本株売越額最大 昨年度、個人離れ映す」より
日本株を貶める理由は特にない。
理論的には、
「企業や経済が低成長」なのも、
「日本の人口が減る」のも、
「現段階で企業の株主還元等がイマイチ」なのも、
既に、株価はそれらの情報を反映して、形成されているため、
実は投資家にとってはあまり問題ではないと思います。
その「元々の予測・期待に対してどうだったか」が、投資家にとっては重要になってくると思います。
例えば、株主還元や経営効率が、米国企業に比べて劣るとされている日本企業が、
そこら辺を本気で改善しようと取り組み、積極的に株主還元や経営の効率化に向けて動き出し、
ちょっとだけ期待を上回るの成果を見せたのなら、
株価は見直され、日本株投資家に高いリターンをもたらすと思います。
個人的には、日本の企業が株主優待を止めるだけで株価は上がると思います。
これは楽観的過ぎる例え話かもしれませんが、
元々の期待が十分に低いということは、投資家にとってチャンスとも言えます。
高い成長が出来なくても、ちょっと頑張って、元々の低い予想を上回ればよいのですから。
かえって、高すぎる期待を上回り続ける方が難しい。と個人的には思います。
もちろん、それを現状やってのけている、
米国ビックテック企業などはすごいと思いますが。
どんな良い企業でも高すぎるバリュエーションで買えば、期待リターンは低くなりますし、
イマイチな企業でも、本質的価値を十分に下回る安い価格で買えば、良いリターンを得られたりします。
日米欧、新興国といった各市場も同様です。
詳しくは過去記事の「成長の罠」などを参考にしてみて下さい。
http://etfsp500.com/archives/23563068.html
まあ、そういうわけで、
投資家としてとりたてて日本株がダメだとか貶めるつもりは私はありません。
労働者や消費者としては、思うところはありますけど(笑)
【感想】
ホームバイアスに気をつけつつも、
時価総額加重や過去のリスク・リターン・相関などを見て、
もしくは自身の人生(労働・環境・資産全体とのバランス)を見て、
適切な比率で日本株を持っていてもいいと思います。
また、逆ホームバイアスにかからないようにも気をつけた方がいいかもしれません。
また、アクティブに投資であれば、ホームアドバンテージを活かして、日本の小型株等で市場や情報の非効率を狙ってもおもしろいと思います。
※この記事は2021年6月6日のものです。
当時はレバナスやハイグロ、ARKKやじっちゃまが人気でした。
私はこの記事を書いたら、一部界隈の方から、日本株はオワコン的な批判を受けました。
その後、それらの資産は下落し(最近また復活してきていますが)
運よく、日本株は上昇しました。
まあ、ネット上の投資家なんてそんなもんだと思います。
いつもありがとうございます