【5月12日 米国株式市場】
ダウ 33,300 ‐0.03%
S&P500 4,124 ‐0.16%
ナスダック 12,284 ‐0.35%
米国株式市場は小幅に下落。
市場全体は一見平穏に見えものの、景気後退の可能性、高インフレ、米国政府の債務不履行という破滅的な事態への懸念の中で、水面下では、大きな変動が渦巻いています。
ラッセル2000は‐0.22%と小型株も小幅に下落。
VXUS(全世界株式除く米)も‐0.45%と小幅に下げました。
米10年債利回りは3.466%。+0.069と上昇。
VIX指数は17.03。+0.59%と上昇しました。
【為替・コモディティー】
ドル円 135.67 +0.90%
NY原油 70.14 ‐1.03%
NY金 2011 ‐0.2%
ドル円は135円台中盤に。原油と金は3日続落。
原油は4週連続安となりました。金も週間でマイナス。
ビットコインは26,409ドル。‐2.21%と下げました。
【S&P500マップ】

【セクター】
公益 +0.44%
生活必需品 +0.35%
通信 +0.19%
素材 +0.17%
不動産 +0.14%
エネルギー +0.12%
資本財 +0.01%
ヘルスケア ‐0.18%
情報技術 ‐0.22%
金融 ‐0.41%
一般消費財 ‐0.89%
全11セクター中7セクターが上昇。
テスラやアマゾンの下落によって一般消費財が下落。
その他は、全体的に小幅な動きとなりました。
【スタイルボックス】

サイズとスタイル別にみると、
中型コアを除くカテゴリーが下落。
ただ、全体として小幅な動きとなりました。
【個別株】
〇ARS Pharmaceuticals +77.88%
アルス製薬は、アレルギー反応治療点鼻薬「スプレー・ネフィー」が、FDA諮問委員会での評価が良かったと明らかにしたことで一時99%上昇。大幅高出終えました。
【ミシガン大学消費者信頼感指数速報値】
結果 57.7 予想 63.0 4月 63.5
先行きを懸念しているのはウォール街だけではありません。
ミシガン大学の調査によると、米国の消費者のセンチメントは4月から予想以上に悪化。
旺盛な消費は、景気低迷や不況を防ぐうえで重要な要素の一つであるため、今後の懸念材料の一つとなります。
また、FRBが金融政策決定する上で注視している5-10年期待インフレ率速報値は3.2%と、低下予想に反して上昇。2011年3月来で最高となりました。
ミシガン大学の調査結果を受けて、今週一時1桁台まで下がっていた、6月の利上げを予想する確率が17%、7月も10%程度と小幅に上昇しました。

米国債相場は続落。10年債利回りは3.44%まで上昇。FRBへの期待でより動く2年物利回りは、3.90%から3.99%へ上昇ドル円も135円台となりました。
シカゴ連銀のグールズビー総裁は、「インフレはなおも高過ぎる」としつつも、「航空機を急降下で着陸させたくはない。経済をリセッションに陥らせずにインフレを減速させられるよう試みている」と発言。
【米デフォルト問題】
イエレン米財務長官はインタビューで、議会が債務上限を引き上げない場合、「米国の信用格付けに本当に傷が付くだろう。米国債であれ社会保障給付であれ、一部の支払いはデフォルト(不履行)となるほかない」とし
「1789年以来ないことで、そのような状況に今も陥るべきではない」「議会と債務上限引き上げに向けて全力で取り組んでいる。従って(債務不履行になった場合)どうすべきか、大統領と議論していない」と発言。
「デフォルトすれば。経済および金融にとって壊滅的だ」と警告を繰り返しました。
【まとめ】
週間でS&P500は0.3%下落。ナスダック100は0.6%上昇して終えました。
決算シーズンは概ね終了。全体としてはアナリストの予想よりは良かったものの、前年同期比では低調でした。S&P500企業は2四半期連続で1株当たり利益が減少する見込みで、業績後退となりました。
FRBが、インフレを抑制するために急激なペースで金利を引き上げた影響が、インフレ率や経済、企業などに影響を及ぼし始めています。
一部の米地銀は大幅な金利上昇の重圧に苦戦しています。顧客の一部がより高い利回りを求めて預金を引き上げた他、銀行が保有する投資商品の価格も引き下げられました。
今週の報道では、インフレ率は昨年のピークから緩やかになりつつあることが示唆されましたが、米国の家計や規制当局が安心できる水準には程遠く、依然として高い位置にあります。
ウォール街では、FRBが6月の次回会合で利上げを見送る可能性が高いと期待されています。
もし、そうなれば、金利上昇の重圧で減速している経済と、価が下がり始めてる金融市場の双方に、少し余裕が生まれることになります。
まずは早ければ6月1日にデフォルトが懸念されている、債務不履行問題が来週の会合でどうなるか。そして、6月13日のFOMCでFRBがどうするのか。
市場には、大きな不確実性とイベントが待ち構えています。とはいえ、市場に何の問題も、不確実性も、リスクもない時なんて通常ないわけです。
予想外の結果となったときに慌てないよう、予め自身の許容できる範囲内で投資をすることが大切です。まずは冷静さを失わないことが重要です。
そして、株式市場には、リスクがあり、投資家はそれを引き受けるからこそ、それなりのプレミアムが乗ったリターンが期待できるということを忘れてはいけません。
これらの問題が上手く解決に向かえば、株価が再び上昇する可能性もあるわけです。
どうなるかわからないからこそ、どっちに転んでもいいように、適切に市場に資産を配分しつつ、人生を楽しんだり、自身のできることに注力しながら、気長に投資を続けていきましょう。
いつもありがとうございます。
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ダウ 33,300 ‐0.03%
S&P500 4,124 ‐0.16%
ナスダック 12,284 ‐0.35%
米国株式市場は小幅に下落。
市場全体は一見平穏に見えものの、景気後退の可能性、高インフレ、米国政府の債務不履行という破滅的な事態への懸念の中で、水面下では、大きな変動が渦巻いています。
ラッセル2000は‐0.22%と小型株も小幅に下落。
VXUS(全世界株式除く米)も‐0.45%と小幅に下げました。
米10年債利回りは3.466%。+0.069と上昇。
VIX指数は17.03。+0.59%と上昇しました。
【為替・コモディティー】
ドル円 135.67 +0.90%
NY原油 70.14 ‐1.03%
NY金 2011 ‐0.2%
ドル円は135円台中盤に。原油と金は3日続落。
原油は4週連続安となりました。金も週間でマイナス。
ビットコインは26,409ドル。‐2.21%と下げました。
【S&P500マップ】

【セクター】
公益 +0.44%
生活必需品 +0.35%
通信 +0.19%
素材 +0.17%
不動産 +0.14%
エネルギー +0.12%
資本財 +0.01%
ヘルスケア ‐0.18%
情報技術 ‐0.22%
金融 ‐0.41%
一般消費財 ‐0.89%
全11セクター中7セクターが上昇。
テスラやアマゾンの下落によって一般消費財が下落。
その他は、全体的に小幅な動きとなりました。
【スタイルボックス】

サイズとスタイル別にみると、
中型コアを除くカテゴリーが下落。
ただ、全体として小幅な動きとなりました。
【個別株】
〇ARS Pharmaceuticals +77.88%
アルス製薬は、アレルギー反応治療点鼻薬「スプレー・ネフィー」が、FDA諮問委員会での評価が良かったと明らかにしたことで一時99%上昇。大幅高出終えました。
【ミシガン大学消費者信頼感指数速報値】
結果 57.7 予想 63.0 4月 63.5
先行きを懸念しているのはウォール街だけではありません。
ミシガン大学の調査によると、米国の消費者のセンチメントは4月から予想以上に悪化。
旺盛な消費は、景気低迷や不況を防ぐうえで重要な要素の一つであるため、今後の懸念材料の一つとなります。
1年期待インフレ率速報値 4.5% 予想 4.4% 4月 4.6%
5~10年期待インフレ率速報値 3.2% 予想 2.9% 4月 3.0%
また、FRBが金融政策決定する上で注視している5-10年期待インフレ率速報値は3.2%と、低下予想に反して上昇。2011年3月来で最高となりました。
ミシガン大学の調査結果を受けて、今週一時1桁台まで下がっていた、6月の利上げを予想する確率が17%、7月も10%程度と小幅に上昇しました。

米国債相場は続落。10年債利回りは3.44%まで上昇。FRBへの期待でより動く2年物利回りは、3.90%から3.99%へ上昇ドル円も135円台となりました。
FRBが懸念しているのは、高インフレへの期待が定着すれば、買い物客など経済全体の行動が変化し、よりインフレや景気を悪化させる可能性があるということです。
【シカゴ連銀のグールズビー総裁】
シカゴ連銀のグールズビー総裁は、「インフレはなおも高過ぎる」としつつも、「航空機を急降下で着陸させたくはない。経済をリセッションに陥らせずにインフレを減速させられるよう試みている」と発言。
【米デフォルト問題】
ジョー・バイデン大統領と共和党議会指導者は、債務上限問題について、金曜日に予定されていた会議を来週に延期しました。この延期は前向きなものとみられており、スタッフレベルの協議は週末まで続くと予想されています。
イエレン米財務長官はインタビューで、議会が債務上限を引き上げない場合、「米国の信用格付けに本当に傷が付くだろう。米国債であれ社会保障給付であれ、一部の支払いはデフォルト(不履行)となるほかない」とし
「1789年以来ないことで、そのような状況に今も陥るべきではない」「議会と債務上限引き上げに向けて全力で取り組んでいる。従って(債務不履行になった場合)どうすべきか、大統領と議論していない」と発言。
「デフォルトすれば。経済および金融にとって壊滅的だ」と警告を繰り返しました。
【まとめ】
週間でS&P500は0.3%下落。ナスダック100は0.6%上昇して終えました。
決算シーズンは概ね終了。全体としてはアナリストの予想よりは良かったものの、前年同期比では低調でした。S&P500企業は2四半期連続で1株当たり利益が減少する見込みで、業績後退となりました。
FRBが、インフレを抑制するために急激なペースで金利を引き上げた影響が、インフレ率や経済、企業などに影響を及ぼし始めています。
一部の米地銀は大幅な金利上昇の重圧に苦戦しています。顧客の一部がより高い利回りを求めて預金を引き上げた他、銀行が保有する投資商品の価格も引き下げられました。
今週の報道では、インフレ率は昨年のピークから緩やかになりつつあることが示唆されましたが、米国の家計や規制当局が安心できる水準には程遠く、依然として高い位置にあります。
ウォール街では、FRBが6月の次回会合で利上げを見送る可能性が高いと期待されています。
もし、そうなれば、金利上昇の重圧で減速している経済と、価が下がり始めてる金融市場の双方に、少し余裕が生まれることになります。
まずは早ければ6月1日にデフォルトが懸念されている、債務不履行問題が来週の会合でどうなるか。そして、6月13日のFOMCでFRBがどうするのか。
市場には、大きな不確実性とイベントが待ち構えています。とはいえ、市場に何の問題も、不確実性も、リスクもない時なんて通常ないわけです。
予想外の結果となったときに慌てないよう、予め自身の許容できる範囲内で投資をすることが大切です。まずは冷静さを失わないことが重要です。
そして、株式市場には、リスクがあり、投資家はそれを引き受けるからこそ、それなりのプレミアムが乗ったリターンが期待できるということを忘れてはいけません。
これらの問題が上手く解決に向かえば、株価が再び上昇する可能性もあるわけです。
どうなるかわからないからこそ、どっちに転んでもいいように、適切に市場に資産を配分しつつ、人生を楽しんだり、自身のできることに注力しながら、気長に投資を続けていきましょう。
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