【5月10日 米国株式市場】
ダウ 33,531 ‐0.09%
S&P500 4,137 +0.45%
ナスダック 12,306 +1.04%
S&P500やナスダックは上昇。
4月消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことや、
アルファベットが生成人工知能(AI)を発表したことを好感されました。
ラッセル2000も+1.03%と上昇。
VXUS(全世界株式除く米)は‐0.07と小幅に下げました。
米10年債利回りは3.439%。‐0.083と低下。
VIX指数は16.47。‐1.24と大きく下げました。
【為替・コモディティー】
ドル円 134.33 ‐0.62%
NY原油 72.77 ‐1.28%
NY金 2,029 ‐0.33%
ドル円は134円台前半。ドルがCPIを受けて下げました。
原油は米国の原油在庫が増加したことを受け4日ぶりに下落。金は3日ぶりの反落。
ビットコインは27,835ドル。‐0.68%と低下しました。
【S&P500マップ】
アマゾンやアップル、マイクロソフトなど大型ハイテク株の上昇が各株価指数を押し上げました。
【セクター】
通信 +1.71%
情報技術 +1.22%
不動産 +0.99%
公益 +0.94%
一般消費財 +0.63%
ヘルスケア +0.27%
素材 +0.05%
生活必需品 ‐0.15%
資本財 ‐0.32%
金融 ‐0.58%
エネルギー ‐1.15%
全11セクター中7セクターが上昇。
特に通信や情報技術が大きく上昇。
原油価格の下落を受け大きく下落。
【スタイルボックス】
サイズとスタイル別にみると、
バリュー株が下落。グロース株が上昇しました。
【個別株】
〇セルシウス +19.76%
飲料メーカーのセルシウスが決算を受け上昇。EPS、売上高とも予想を上回りました。おめでとう。
〇アップスタート +34.63%
AIを使った融資プラットフォームを手掛けるアップスタートも決算を受け大幅高となりました。
〇CPI
結果 0.4% 予想 0.4% 前回 0.1%(前月比)
〇コアCPI(食品・エネルギー除く)
結果 0.4% 予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
CPI、コアCPIともに、全体的に前回とほぼ変化はなく、高いインフレの状態が続いているものの、予想範囲内だったことで安心感が広がりました。
CPI、コアCPIは素晴らしく良いとはいえるものではありませんが、最悪の状態は脱しつつあることが示唆される内容となりました。
〇スーパーコア(住居費を除くサービス業)
結果 0.1% 前回 0.4%(前月比)
【まとめ】
S&P500は上昇。特に大型ハイテク株の上昇を受け、ナスダックは1.1%上昇し、去年の8月18日以来の高値で終えました。
米国債は上昇。債務上限問題(デフォルト)を巡る懸念から、1カ月物財務省短期証券利回りは5.811%と、過去最高を更新しました。
米地銀やデフォルト問題が解決されなければ、FRBが利上げを停止するのでは、との予想も聞こえてきています。
金融市場はFOMCの6月の利上げ休止と早ければ7月の利下げ開始を織り込んでいますが、既定路線というわけではありません。
FRBメンバーが指摘するように、明日のPPIや今後の経済指標の結果次第ではまた予想が動く可能性もあります。
金融市場や株式市場は未来を織り込むので、実際の経済や過去の結果を示す経済指標より先行するのが普通です。ただ、期待が先張りしすぎているのではないかという懸念もあります。
金融、株式市場が予想しているシナリオが崩れるようなことがあれば、当然株価も調整が入ることでしょう。
FRBが2%を目指すというインフレ率がまだ5%近くあり、地銀やデフォルト問題があり、景気後退が懸念されています。そしてその他の(今あまり目が向いていない)リスクやまだ誰も知らない不確実性が火を噴くかもしれません。
今日はCPIが話題となるでしょうが、これで何かが大きく変わったかといえば、言うほどそうでもありません。
今市場にある問題の多くやその結果がわかるまでにあと数か月はかかるでしょうし、その間もうしばらく、予想と結果とのギャップの調整ゲームは続くことになるでしょう。
長期投資家の方であれば、このCPIの結果に一喜一憂することなく、ミスターマーケットに振り回されることなく、いつもどおり、今まで通りの投資を続けることが大切です。
自ら動きまわって変にリターンを押し下げるようなことはせず、合理的な計画や規律を守り、楽しく投資を続けていきましょう。
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ダウ 33,531 ‐0.09%
S&P500 4,137 +0.45%
ナスダック 12,306 +1.04%
S&P500やナスダックは上昇。
4月消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったことや、
アルファベットが生成人工知能(AI)を発表したことを好感されました。
ラッセル2000も+1.03%と上昇。
VXUS(全世界株式除く米)は‐0.07と小幅に下げました。
米10年債利回りは3.439%。‐0.083と低下。
VIX指数は16.47。‐1.24と大きく下げました。
【為替・コモディティー】
ドル円 134.33 ‐0.62%
NY原油 72.77 ‐1.28%
NY金 2,029 ‐0.33%
ドル円は134円台前半。ドルがCPIを受けて下げました。
原油は米国の原油在庫が増加したことを受け4日ぶりに下落。金は3日ぶりの反落。
ビットコインは27,835ドル。‐0.68%と低下しました。
【S&P500マップ】
アマゾンやアップル、マイクロソフトなど大型ハイテク株の上昇が各株価指数を押し上げました。
【セクター】
通信 +1.71%
情報技術 +1.22%
不動産 +0.99%
公益 +0.94%
一般消費財 +0.63%
ヘルスケア +0.27%
素材 +0.05%
生活必需品 ‐0.15%
資本財 ‐0.32%
金融 ‐0.58%
エネルギー ‐1.15%
全11セクター中7セクターが上昇。
特に通信や情報技術が大きく上昇。
原油価格の下落を受け大きく下落。
【スタイルボックス】
サイズとスタイル別にみると、
バリュー株が下落。グロース株が上昇しました。
【個別株】
〇セルシウス +19.76%
飲料メーカーのセルシウスが決算を受け上昇。EPS、売上高とも予想を上回りました。おめでとう。
〇アップスタート +34.63%
AIを使った融資プラットフォームを手掛けるアップスタートも決算を受け大幅高となりました。
【米消費者物価指数(CPI)】
〇CPI
結果 0.4% 予想 0.4% 前回 0.1%(前月比)
結果 4.9% 予想 5.0% 前回 5.0%(前年比)
4月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は、前年比の伸び率が4.9%と2年ぶりに5%を下回り、2021年4月以降で最少となりました。なお、前月比では、予想と一致も先月の0.1から伸びが加速しました。
〇コアCPI(食品・エネルギー除く)
結果 0.4% 予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
結果 5.5% 予想 5.5% 前回 5.6%(前年比)
CPI、コアCPIともに、全体的に前回とほぼ変化はなく、高いインフレの状態が続いているものの、予想範囲内だったことで安心感が広がりました。
CPI、コアCPIは素晴らしく良いとはいえるものではありませんが、最悪の状態は脱しつつあることが示唆される内容となりました。
〇スーパーコア(住居費を除くサービス業)
結果 0.1% 前回 0.4%(前月比)
今回のポイントとしては、FRBが特に注目しており、パウエル議長も度々言及してきた、スーパーコアCPI(住居費を除いたサービス価格)が前月比0.4%から0.1%に低下した点です。
これがインフレ低下や利上げ停止の期待に繋がりました。
【市場の反応】
CPIを受けて、金融市場は6月の利上げ停止を93.9%程織り込みました。
6月または7月の0.25%を利上げを予想する確率も、昨日は10%以上ありましたが、今日は1桁台まで低下。その分7月の利下げを織り込む確率が42%程に上昇しました。
一方で、ゴールドマンサックスのアレクサンドラ・ウィルソン・エリゾンド氏は
「CPI統計の内容を詳細にみると、FRBが2%に設定する物価目標にはまだ長い道のりが残されていることが分かる」と指摘。「FRBが年内に利下げに転じる理由はほとんど見当たらない。市場予想よりも長期にわたりFRBは金利を据え置くと予想される」と述べています。
これがインフレ低下や利上げ停止の期待に繋がりました。
【市場の反応】
CPIを受けて、金融市場は6月の利上げ停止を93.9%程織り込みました。
6月または7月の0.25%を利上げを予想する確率も、昨日は10%以上ありましたが、今日は1桁台まで低下。その分7月の利下げを織り込む確率が42%程に上昇しました。
一方で、ゴールドマンサックスのアレクサンドラ・ウィルソン・エリゾンド氏は
「CPI統計の内容を詳細にみると、FRBが2%に設定する物価目標にはまだ長い道のりが残されていることが分かる」と指摘。「FRBが年内に利下げに転じる理由はほとんど見当たらない。市場予想よりも長期にわたりFRBは金利を据え置くと予想される」と述べています。
【まとめ】
S&P500は上昇。特に大型ハイテク株の上昇を受け、ナスダックは1.1%上昇し、去年の8月18日以来の高値で終えました。
米国債は上昇。債務上限問題(デフォルト)を巡る懸念から、1カ月物財務省短期証券利回りは5.811%と、過去最高を更新しました。
米地銀やデフォルト問題が解決されなければ、FRBが利上げを停止するのでは、との予想も聞こえてきています。
次回のFOMCは6月13~14日。5月のCPIは6月13日に発表されます。
FRBメンバーが指摘するように、明日のPPIや今後の経済指標の結果次第ではまた予想が動く可能性もあります。
金融市場や株式市場は未来を織り込むので、実際の経済や過去の結果を示す経済指標より先行するのが普通です。ただ、期待が先張りしすぎているのではないかという懸念もあります。
金融、株式市場が予想しているシナリオが崩れるようなことがあれば、当然株価も調整が入ることでしょう。
FRBが2%を目指すというインフレ率がまだ5%近くあり、地銀やデフォルト問題があり、景気後退が懸念されています。そしてその他の(今あまり目が向いていない)リスクやまだ誰も知らない不確実性が火を噴くかもしれません。
今日はCPIが話題となるでしょうが、これで何かが大きく変わったかといえば、言うほどそうでもありません。
今市場にある問題の多くやその結果がわかるまでにあと数か月はかかるでしょうし、その間もうしばらく、予想と結果とのギャップの調整ゲームは続くことになるでしょう。
長期投資家の方であれば、このCPIの結果に一喜一憂することなく、ミスターマーケットに振り回されることなく、いつもどおり、今まで通りの投資を続けることが大切です。
自ら動きまわって変にリターンを押し下げるようなことはせず、合理的な計画や規律を守り、楽しく投資を続けていきましょう。
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