【5月5日 米国株式市場】

ダウ    33,674 +1.65%
S&P500     4,136 +1.85%
ナスダック 12,235 +2.25%

米国株式市場は5日ぶりに反発。

地銀株を中心に下がった株が買い戻されたほか、影響力の大きいアップルが底堅い決算発表し、大きく上昇したしたことも各指数をけん引しました。

ブルームバーグは、特にショートカバーがリスク資産を押し上げたとみられる。と報じています。

ラッセル2000は+2.39%と上昇。

VXUS(全世界株式除く米)も+1.44%と上昇しました。

米10年債利回りは3.428%。+0.076と上昇しました。

VIX指数は17.23。2.86と低下しました。

米国債は短期債を中心に下落。雇用統計が強い内容となったことで、FRBが近く方向転換するとの見方が後退しました。

【為替・コモディティー】

ドル円  134.83 +0.44%
NY原油  71.35 +4.07%
NY金   2,012 ‐1.76%

ドル円は134円台後半。

ここ数日大きく下げていた原油も大きく反発。ただ週間ベースでは今年最長となる3週連続の下落となりました。

雇用統計が市場予想より強い内容となったことを受け、金は反落しました。

ビットコインは29,509ドル。+2.26%と上昇しました。


【S&P500マップ】
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地銀パックウェスト・バンコープは80%以上急伸。他、今週大きく下げていたウェスタン・アライアンス・バンコープとファースト・ホライズンなどの地銀株も買い戻されました。

【セクター】

エネルギー  +2.74%
情報技術   +2.71%
金融     +2.43%
一般消費財  +2.00%
素材     +1.66%
不動産    +1.53%
資本財    +1.51%
通信     +1.04%
ヘルスケア  +0.92%
生活必需品  +0.90%
公益     +0.67%

全11セクターが上昇。

特にここ数日で大きく下げたエネルギーや金融セクターが大きく反発。

決算のよかったアップルなどにけん引され情報技術セクターも2%以上上昇しました。

【スタイルボックス】

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すべてのサイズとスタイルが上昇。

特に大型グロース株や中・小型株が上昇しました。


【個別株】

〇コインベース<COIN> +18.33%

決算を受け大幅高。EBITDAが予想外の黒字だったのが好感。

〇カーバナ<CVNA> +24.44%

中古車販売のカーバナ<CVNA>が決算を受け大幅高。第2四半期について、EBITDAの黒字を予想しているほか、明るい見通しも発表

〇ドラフトキングス<DKNG> +15.34%

決算を受け上昇。通期の売上高見通しを上方修正しました。


【米雇用統計】

〇非農業部門雇用者数変化(前月比)
結果 +25.3万人 予想 +18.0万人 前回 +23.6万人

〇失業率
結果 3.4% 予想 3.6% 前回 3.5%

〇平均時給(前月比) 
結果 +0.5% 予想 +0.3% 前回 +0.3%

雇用統計では、雇用者数と賃金の伸びが前月から加速。労働市場の底堅さとインフレ圧力の兆候が示されました。失業率は53年ぶりの低水準となる3.4%に改善。

強い労働市場はFRBの利上げや高い水準の金利を維持する要因の一つとなりえます。

これを受けて金融市場はFF金利の予想曲線を右側のへシフトしました。

〇昨日
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〇今朝
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【株式市場から資金流出】

バンクオブアメリカ・グローバルリサーチの調査によると、今月3日までの1週間に株式ファンドから66億ドルが流出。流出額は9週間ぶりの大きさとなりました。一方で現金のキャッシュファンドには590億ドルが流入。

地銀の問題を受けて、投資家は株式などのリスク資産を売却して現金へ移行したことが示唆されました。

過去10週間で5880億ドルがMMFに流入し、米国債には過去12週間に600億ドルが流入。米国投資家の安全資産へのシフトが進んでいることが示唆されました。

ただ、今後はどうなるかわかりません。過去数週間で資金を移動した方が、そのまま永久に現金やMMFのまま保有し続けるとも思いません。

【ブラード総裁】

米セントルイス地区連銀のブラード総裁は、6月のFOMCで利上げを継続するか金利を据え置くかについて「オープンマインド」を維持すると述べ、他の多くのFRBメンバーと同様にデータに依存する姿勢を示しました。

「自分自身はデータに依存し、事前に判断しないようにしている」

これでいいと思いますし、市場や投資家も今の段階で決めつけすぎずこういう柔軟な姿勢を保つことが大切だと思います。


【まとめ】

米国株式市場は5日ぶりに反発。特にダウは上昇率が1月6日以降で最大となりました。

VIX指数は3月16日以来となる大幅低下を記録。

市場は完全なランダムではなく、ボラティリティが高い日は続く。大きな下落日と大きな上昇日は近い日に起こる。といった統計的なデータ、過去の研究どおりの展開となりました(過去記事参照)。

今週は、FOMCや雇用統計を消化しつつ、地銀の問題に振り回された一週間となりました。

そんな中、決算シーズンは概ね順調に進み、これまでにS&P500企業の85%近くが発表を終えており、うち約79%の企業が予想を上回る利益を計上しています。

悪くない数字ですが、事前に予想が低かったことが要因との見方も多く(それでも3月末時点より予想は上方修正されていますが)、全体的なガイダンスが明るくないことや、

決算以外の要因や不確実性も相まって、そこまで楽観的になり切れないの状況が続いています。

とはいえ、最悪の状況かといえばそうでもありません。いたって普通の状況です。

VOO(S&P500ETF)の年初来チャート
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今週はFOMC、地銀破綻といろいろあったこともあって、

すごい見出しといいますが、感情を揺さぶってこようとするようなニュースや予想や投資情報を、大手メディアから素人YOUTUBERまでいろいろな方が発信していましたが、

S&P500は過去1か月で+1%、年初来で+7.3%(ドルベース)と特に騒ぐことのないといいますか、ごく普通、むしろ良い成績を残しています。

大抵の場合、メディアや予想屋が言うほど物事は悪くなく、言うほど良くもないというケースがほとんどです(笑)

ミスターマーケットやそういう人達からは適度に距離を置くこと。いちいち振り回されたり、感情を揺さぶられないことが大切です。

市場には常に懸念やリスクや不確実があります。あるのが普通です。そして何が起こるかはわかりません。ですからあらかじめ許容範囲できる範囲内で投資をすることが大切です。

銀行破綻は過去に何度かありましたし、当時よりもストレステストなど対策はしっかりしています。上記のように私たちも資産配分や人的資本などでリスクコントロールできます。それでも絶対大丈夫というわけではありませんが、必要以上にあわてる必要もありません。

市場が好調な時は「ない」と思い込む人が多くなりますが、どんなに好調な市場の中にもリスクや不確実は隠れているものです(のちの爆弾の種がまかれていたり、たまたま爆発しなかっただけだったり)

株式投資ではリスクとどう付き合うかが大切です。

市場の好不調やその時々の問題や話題に振り回されることなく、無理のない範囲で、リスクがあるからリターンが期待できる(リスクプレミアム)ということも忘れずに、

市場に不安にさせられたり、振り回されたり、悩んだりするのではなく、

人生を楽しみながら、気長に株式投資を続けることが大切だと思います。

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