【5月2日 米国株式市場】

ダウ    34,051 ‐0.14%
S&P500     4,167 ‐0.04%
ナスダック 12,212 ‐0.11%

米国株式市場はほぼ横ばい。

ファースト・リパブリックの問題などを消化しつつ、

5月2~3日に行われるFOMCを前に様子見が続いています。

ラッセル2000も+0.01%とほぼ横ばい。

VXUS(全世界株式除く米)は‐0.20%と小幅に下げました。

米10年債利回りは3.574%。+0.122%と上昇。

VIX指数は16.08%。+0.30と小幅に上昇しました。

米国債が下落し、債券利回りが上昇。ISM製造業景況指数でインフレの鈍化がみられなかったことや、メタなど複数の企業が起債し債券市場で資金調達に動いたことが影響しました。

【為替・コモディティー】

ドル円  137.5 +0.92%
NY原油    75.71 ₋1.39%
NY金     1,980 ‐0.49%

ドル円は3月8日以来となる137円台中盤。金は下落。

原油は1%以上下落。中国国家統計局の4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が49.2と、3月の51.9から予想以上に低下したことを受け需要の減少が懸念されました。

ビットコインは27,677ドル。‐5.37%と大きく下落しました。


【S&P500マップ】
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【セクター】

ヘルスケア +0.59%
資本財   +0.55%
公益    +0.20%
情報技術  +0.18%
生活必需品 +0.09%
素材    ‐0.03%
通信    ‐0.08%
金融    ‐0.26%
不動産   ‐0.91%
一般消費財 ‐1.06%
エネルギー ‐1.26%

全11セクター中5セクターが上昇。

ヘルスケアや資本財が上昇する一方、不動産、一般消費財、エネルギーが下落しました。

【スタイルボックス】

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サイズとスタイル別にみると、グロース株が上昇。

全体的に小幅な動きとなりました。

【個別株】

〇ノルウェージャン +8.91%

クルーズ船のノルウェージャン・クルーズラインが決算を受け上昇。ガイダンスがよく第2四半期の黒字回復と通期のEPSの見通しを上方修正しました。


【JPモルガン ファースト・リパブリックを買収

JPモルガンが経営難に陥っている米地銀のファースト・リパブリックを買収。米連邦預金保険公社(FDIC)が実施した緊急入札でJPモルガンが落札しました。

民間セクターが一時救済を図っていましたが、ファースト・リパブリックのバランスシートの穴を埋めることができず、顧客の預金引き揚げが続いており、緊急入札となりました。

JPモルガンは、ファーストリパブリックの1039億ドル相当の預金すべてを引き受け、2291億ドル規模の資産の大半を取得します。

なお、預金のうち300億ドルは大手銀が3月に救済目的で注入したものですが、JPモルガンはこの300億ドルは返還すると約束。

バイデン大統領やIFMのゲオルギエワ専務理事はこうした規制当局の対応を称賛しています。

JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは「米銀行システムは極めて健全だ」としながらも「銀行融資はしばらく今回の一連の破綻による影響を受けるだろう」と述べました。

大手銀行の決算などをみるに、米銀行の体力はまだ十分にある状態だと思います。しかし、今後融資が引き締まることで、企業や経済成長が鈍化したり、景気が悪くなる可能性があります。

凄い見出しで結構騒いでるテレビのニュースもありましたが、大げさな報道に動揺しないようにしましょう。

「リーマンショック以来の銀行破綻」という報道を受けて不安に陥る前に、投資家であれば、少なくとも、株式市場の反応は横ばいこれ如何に。というような疑問を持つことが大切です。

【連邦預金保険制度の改革】

米連邦預金保険公社(FDIC)は、最近の相次ぐ銀行破綻を受け76ページにも及ぶ報告書を発表。預金保険の抜本的見直しを望でいるとしています。

現在は大半の口座で25万ドルまでカバーされる預金保険について、FDICは3つの選択肢を提示。

連邦預金保険制度の改革に向け複数の選択肢を提示した上で、事業目的で使用される銀行口座に対する保護を大幅に拡大することが「最も有望」と結論づけています(ロイター)。

米国の銀行口座の約99%は現行の預金保険制度下で完全に保険の対象となっていますが、保険対象外の預金口座が近年急速に拡大しており、2009年以降では3倍の7.7兆ドルに膨らんでいます。ここら辺にも対策をする予定です。

何かしらの危機や問題、リスクがあったあと、素早く、きちんと問題に対応して改善していくのが米国の良い所だと思います。これがなかなかできない国が多いですよね。

(責任とらない。問題をうやむや。騒ぐだけで対応策を論じない。対応策が?なもの。口だけの対応。尻尾切りなど・・・・現場猫が流行るわけだ)

【米国のデフォルトリスク】

米財務省は1日、連邦債務上限が引き上げられなければ、6月1日意降に政府の債務支払い支払いを履行できなくなる恐れがあるとの見通しを示しました。

JPモルガンも早ければ来月のデフォルトを予想。

バイデン大統領は反対する共和党の一部の議員に協力を呼び掛けました。

サマーズ元米財務長官は、米国が連邦債務上限を引き上げることができず、テクニカルなデフォルトに陥る確率は2~3%程度にすぎず、陥ったとしてもすぐに解消するとの見方を示しています。

【4月のISM製造業総合景況指数】


4月のISM製造業総合景況指数は47.1と、予想46.7を上回り、前月46.3から上昇したものの、6カ月連続で活動拡大縮小の節目となる50を下回り製造業の縮小を示唆しました。

6カ月連続は2009年以来の長さとなります。

一方で、仕入れ価格指数は53.2と、昨年7月以来の水準に上昇。4月上旬には原油価格が上昇していたものの、インフレの鈍化を期待していた投資家にとっては少し嫌な感じとなりました。

これを受けて、あるファンドマネージャーは

「スタグフレーションのシナリオが投資家に見落とされている可能性がある。経済成長減速と根強いインフレの組み合わせは市場のミスプライシングを露呈し、今年に入ってからの株式、クレジット、その他のリスク資産の回復は足をすくわれる可能性がある」と指摘していました。


【まとめ】

米国株式市場は横ばい。

ファーストリパブリックの問題やデフォルトの懸念もささやかれていますが、

株式市場の先週からの株価の反応を見るに、米国投資家の興味はやはり5月2~3日のFOMCの行方と企業決算の方により多く集まっています。

S&P500企業の半数の決算が終了し、折り返しを超えた決算シーズンですが、今週もファイザーやアップルなど大企業の決算が予定されています。

個別株投資家の皆様にとっては面白くもあり、腕の見せ所でもある時期が続いているかと思います。

現在までにS&P500企業の約半数を超えるが決算を発表し、うち79%の企業が利益予想を上回っています。また、3月末は時点では6.7%の減益が予想されていましたが、現在は3.7の減益にとどまると見込まれています。

懸念もあった決算シーズンですが、予想されたよりも悪くないという形で経過しています。

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FOMCに目を向けると引き続き0.25%の利上げが強く(93.5%)織り込まれています。

今回は利上げそのものよりも、パウエル議長が利上げ停止や利下げの可能性などを示唆するか、あるいは6月の利上げを示唆するのかなど、今後の金利曲線の行先に注目が集まっています。

ただ、このところの経済指標からは「利上げ停止や利下げの可能性は低そうだ」という声やネガティブな反応を警戒される声もあります。

モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は「今年7~12月に利下げをすると期待し続けている株式投資家は、今週の会合後に失望させられるかもしれない」と指摘しています。

もし、逆に投資家にとってよいアナウンスがあれば株価はあがるでしょう。

ただ、長期的にS&P500や全世界株式に投資をする投資家にとって大切なのは、

明日や来月の株価を当てるのではありません。

株価の上下や突然のニュースに動揺して、バカな事をしないことが大切なのです。

FOMCの発表により、市場が動く可能性を頭に入れつつも、動揺せず、いつもどおり投資を続けていきましょう。

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