【質問きてた】
質問「株式にはオルカンやVTなど簡単に全世界の株式に分散投資する方法はありますが、債券やコモディティにも広く分散したい時、株式で言うオルカンのように、簡単に広く分散投資できる商品はありますが?」
結論「ある!」
債券の場合は海外ETFならバンガード・トータルワールドボンドETF(BNDW)。
投信なら楽天インデックス・シリーズの全世界債券型(旧名 楽天バンガードファンド全世界債券・為替ヘッジ)などが
コモディティなら「1684」WisdomTree 総合上場投資信託などがある。
それぞれ簡単に説明していこうと思う。
【全世界の債券に投資をする方法】
バンガード・トータルワールドボンドETF(BNDW)は、その名の通り、バンガード社のETFで、0.05%という超低コストで世界中の投資適格債約1.7万銘柄に分散投資ができるETFです。
一言で言うと、VTの債券バージョンですね。ちなみに毎月分配があります。
ただ、このBNDWには致命的な弱点があります。日本国内から投資ができる手段が限られているということです。SBI証券や楽天証券からは投資できません。
もし投資したい方はリクエストを出しましょう(あと投資効率がちょっと悪いです)。
ただ、このBNDWの中身はBND(米国の債券)とBNDX(米国外の債券)という2つのETFを組み合わせたものと同じになりますので、
このBNDWの比率を参考にして、主要ネット証券でも取り扱いのある「BND+ BNDX」を用いて投資をする方法が現実的でしょう。
BNDもBNDXも米バンガード社がポートフォリオのコアとして勧める4つのETFのうちの2つ(残り2つはVTIとVXUS)なので、
そこは私よりも全然強いバンガードのお墨付きがあるということで安心してよいと思います。
【国内投信と言う選択肢】
ただ、海外ETFであることや毎月分配型型であることから投資効率が少し悪くなります。
そこをカバーしているのが、楽天インデックス・シリーズの全世界債券型(旧名 楽天バンガードファンド全世界債券・為替ヘッジ)です。
バンガードの商品を用いて全世界債券に投資をする投信で、中身はほぼ一緒ですが、
①国内投信であること(日本からも投資可能・100円から投資可能など投信の特徴を有する)
②円ヘッジをしていること
③分配金がない(自動再投資される)こと。
といった特徴があります。
個人的にはこの2つが好きですが、他にもETFや投信を用いて全世界債券に投資をする方法はあるのでもし興味があれば調べてみるのが良いと思います。
あと、VTとこの全世界債券(為替ヘッジあり)に投資ができる、楽天バンガードバランスファンドシリーズも個人的には好きです。こちらであればリバランスの手間もかかりません。
【コモディティに分散投資】
個人で1万以上の債券に的確に分散投資をするのは至難の業ですが、
より難しいのはコモディティです。一言でコモディティといっても原油、天然ガス、金、穀物、など様々なコモディティがあり、それぞれ大きく特徴が異なります。
一つ一つ勉強して的確に投資をできるようになるまでには多くの時間と労力が必要です。株式や債券以上に素人が安易に手を出すと(プロでも)やけどしてしまいやすいのがコモディティです。
そんなコモディティですが、1981年以降、米国株や米国債券との相関が低かったことやインフレに強いことなどから、注目されています。
参考)1981年以降の相関


レイダリオ氏や、スウェンセン氏ら一部の超大物投資家もポートフォリオにコモディティを加えることを提案しています。
いや、まて「りんり」。コモディティはたくさんあると言ったが、このデータやグラフでいう「コモディティ」って何のことだ?そう思われた方もいると思います。
上の図は「BCOM Index (Bloomberg Commodity Index)」ブルームバーグ商品指数というコモディティ投資の際のベンチマークとして広く利用されている指数を基にしたデータです。
この指数は指数は、金、天然ガス、原油(WTI)、大豆、アルミニウム、銅、小麦、コーヒーなど約20種類の上場先物で構成されています。
商品のウエートは、経済的な重要性、生産量と流動性に基づいて決められています。ただし、指数に対して関連商品グループが33%、単一商品が15%をそれぞれ超えないように、ウエート付けの上限が毎年適用されます。
勘のいい読者の方はお気づきでしょう。
代表的なコモディティに簡単に幅広く分散投資をしたいのであれば、BOCMのような代表的なインデックスに連動する投資商品を使えばいわけです。
勘のいい読者の方はお気づきでしょう。
代表的なコモディティに簡単に幅広く分散投資をしたいのであれば、BOCMのような代表的なインデックスに連動する投資商品を使えばいわけです。
日本から簡単に投資ができる商品の中では国内ETFの「「1684」WisdomTree 総合上場投資信託」などがBOCMインデックスへの連動を目指した商品としては有名です。
余談ですが、
全世界の不動産に分散投資をしたい時はリートやVNQなどのETFを使うという選択肢があります。ただ、オルカンやVTの中でも不動産にエクスポージャーをとっていることを忘れないようにしましょう。
【まとめ】
最初ような質問をするくらいの知識や投資経験の方であれば、
債券やコモディティに投資をする際は、セオリーどおり、低コストのインデックスファンドを用いた分散投資をするのが良いと思います。
これは決して悪い意味や皮肉を込めた表現ではありません。むしろ知ったかぶりをしたり、能力を過信して変なものに手を出すより、素直にわからないことは質問する方がが全然良いと思います。
そして質問分から、質問者様は、株式投資において、低コストや分散にメリットがあるのは十分に理解していると伺えます(素晴らしい)
そして、その低コストや分散が有効なのは、債券やコモディティでも同じです。
またインデックスファンドやETFを用いれば、オルカンやVTがそうであるように、素人でも簡単にその市場(ベンチマーク)にエクスポージャーを持つことができ、各アセットにおいてまあまあの成績を残すことが期待できます。
なので私はこの質問者様には、株式同様、債券やコモディティ、あるいは不動産も、低コストのインデックスファンドを用いて投資をすることをお勧めします。
基本は株式の時と同じ、中身(ベンチマーク)やコストをよく見て決めましょう。
そして、長期的に良く分散されたPFで運用する場合、そのリスクとリターンの大部分を資産配分が決めます。資産配分をよく考えて投資をすることが大切です。
以上、質問者様のお役に立てたのであれば幸いです。
【私自身の話と考え】
私自身は金融資産の資産配分だけではなく、人生全体の時間や労力、体力、人的資本などの資産配分、そして様々なコストを考慮して考えた結果、
現時点の私にとって金融資産は株式100%でよいと考え何年もそれで運用してきました。
ようは株式やリスク資産による分散だけではなく、自分自身の健康や稼ぐ力など人的資本も含めた分散投資ですね。株式市場の出来はコントロールできませんから、株式市場の好不調に依存しない資産形成を目指しています。
特に資産形成期や資産規模がそれほど大きくないうちは、あれこれなやむよりも、その時間分、残業や副業した方が良い結果になる場合がほとんどです。
私は株式投資はそこそこに。収入増や人生を楽しむことに時間を注ぎつつ、投資を続けていきたいと思います。
いつもありがとうございます。
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