【3月25日 米国株式市場】

ダウ    32,237 +0.41%
S&P500     3,970 +0.56%
ナスダック 11,823 +0.31%

米国株式市場は続伸。

S&P500は週間では+0.31%と2週連続の上昇。

ダウ、ナスダックとも週間ベースで2週連続の上昇となりました。

ラッセル2000は+0.85%と上昇。

VXUS(全世界株式除く米)は‐0.26%と下げました。

米10年債利回りは3.380%。‐0.024と低下。

VIX指数は21.74、‐0.87と低下しました。

銀行セクターの懸念から、安全資産としての債券の需要が高まり、

米債利回りは一時昨年9月以来の低水準となりました。

【為替・コモディティー】

ドル円  130.74 ₋0.05%
NY原油  69.26 ₋1.00%
NY金   1,985 ‐0.42%

ドル円は130円台後半。

欧州の金融システム不安が再燃したことなどを受け続落。

ビットコインは27,612ドル。‐2.62%と下げました。


【S&P500マップ】
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【セクター】

公益    +3.12%
不動産   +2.56%
生活必需品 +1.63%
ヘルスケア +1.31%
素材    +0.81%
資本財   +0.35%
エネルギー +0.28%
通信    +0.27%
情報技術  +0.25%
金融    ‐0.06%
一般消費財 ‐0.35%

全11セクター中9セクターが上昇。

このところ下げていた不動産や公益が大きく上昇しました。

S&P500金融セクターは小幅に下げましたが、KBW地方銀行株は+2.9%と反発しています。

一方で、ファースト・リパブリックは続落。年初来リターンは‐90%となりました。

【スタイルボックス】


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全てのサイズとスタイルが上昇。

特に昨日大きく下げていた中小型バリュー株が反発しました。


【欧州の銀行株の下落】

欧州の銀行株の下落と混乱が、米国に伝わり、序盤は下げる展開となりました。

欧州では、銀行セクターを巡る混乱がまだ収まっていないとの懸念から。ドイツ銀行‐8.5%を始め、ドイツのコメルツ銀行が‐5.5%、フランスのBNPパリバが‐5.3%、UBSが‐3.6%と急落しました。

ドイツ銀行のデフォルト(債務不履行)に対する保証料も上昇。金融業界全般の動揺で利益を上げようとするヘッジファンドの動きも指摘されています。

【FRB関係者の発言】

FRB関係者の発言が続きました。

〇米セントルイス地区連銀のブラード総裁

当局の強力かつ迅速な対応によって銀行セクターを巡るストレスが和らぐ中、予想以上に強い経済とインフレ動向を踏まえ、FRBは金利を想定以上に引き上げる必要がある公算が大きいという見解を示しました。

〇米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁

FOMCで0.25%ポイント利上げに踏み切ったことについて、疑念はなかったという認識を示しました。

〇米アトランタ地区連銀のボスティック総裁

銀行セクターを巡る懸念がFRBによる今週の利上げ決定を困難なものにしたと認めた上で、FRBの最も重要役割はインフレ率の低下に焦点を当て続けることだ発言しました。

【金融市場の反応】

金利先物市場では、FRBが5月に0.25%の利上げを行う確率を20%、金利を据え置く確率を80%織り込んでいます。また、12月までに3.94%への利下げを見込んでいます。

これはFRBが先日公開したドットプロットよりも低い水準となります。

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FRBの見解にトレーダーは懐疑的で、

金融市場は、景気後退の可能性が高まっているため、FRBは銀行や経済にかかる圧力を軽減するために、早ければ今年の夏にも金利を引き下げなければならないというシナリオに大きく賭けています。


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今年の年初に同じようにFRBの忠告を無視して、

インフレの鈍化、利上げ停止、利下げを織り込み、勝手に上昇した後、根強いインフレ指標と2月のパウエル議長の証言によって、調整を余儀なくされた米国株式市場でしたが、

今後はどうなるのか。FRBと市場の予想のギャップに注目が集まっています。

【有識者の見解】

UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのマーク・ヘーフェル最高投資責任者は

「信頼感は崩れやすい状態にあり、市場のボラティリティーも高止まりしそうだ。世界の金融システムが堅固さを失わないよう、政策当局は一層目を光らせる必要があるだろう」と解説。

「金融環境も引き締まる公算が大きく、そうなれば経済にはハードランディングのリスクが高まる。中銀が利上げの手を緩めてもそれは変わらない」と述べています。

チャールズ・シュワブのトレーディング&デリバティブ担当のランディ・フレデリック氏は

「米国国内と欧州の両方で、より深刻な銀行危機が懸念されているが、市場はどうにかそれを見過ごしている」と指摘しています。


【まとめ】

さて、金利上昇の圧力で銀行が弱体化しているとの懸念から市場が乱高下する中、

S&P500は週間ベースで2週連続の上昇となり明るい雰囲気で週を終えることができました。

あれだけ騒いだり、煽ったり、混乱させるような報道や予想が出まわったのに、

終わってみれば、普通というか、良い一週間となりました。

もはや恒例行事ですが、報道や予想屋たちは騒ぎ過ぎ、過剰反応するのが好きなんだと改めて実感する今日この頃です。

しかしながら、インフレの問題、景気後退の可能性、その他、多くの不確実性やリスク、不透明感が市場にはあるので、

それらの存在を「予め」理解したうえで資産配分を決定し、「常に」油断せず、投資を続けることが大切だと思います。

【FRBVS金融市場について】

FRBと金融市場どちらが正しいかはわかりません。どっちも間違える可能性もあります。

市場タイミングもわかりませんし、投資戦略にもよりますが、

長期的にS&P500指数などに投資をしている方は、

冷静に淡々と投資を継続することが大切だと思います。

いつもどおり、

①リスク許容度の範囲内で一括投資
②もしくは継続的な積立投資

と言った戦略を継続すると良いでしょう。

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そして、もし仮に、タイミング戦略を採用するにしても、赤丸の高値圏で調子に乗って追加投資をするよりは、下落時や混乱している時に、投資をした方がマシだと個人的には思います。

少なくとも、過去半年で最も買い時だった10月に投資をやめるよう促したり、

今年の1月の上昇につられて最高値圏で、強気になって戻ってくるといった愚策を勧め、最近になってまた無駄に混乱を騒ぎ立てるようなインフルエンサーに惑わされることなく(笑)

当たり前の投資をすることが大切だと思います。

そういう人たちの利益ではなく、自分自身の未来のために投資を続けていきましょう。

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