【米国株の入門書】
コロナショックからの急反発~上層相場が続く、2020年の12月3日に発売され、
私も保有している、マネックス証券のチーフ米国株コンサルタントの岡本兵八郎氏が著した
「今こそチャンス! 資産を増やす米国株投資入門」という本があります。
1987年に大学を卒業後、ソロモン・ブラザーズで活躍。
54か国の株式市場の執行業務を行うなど、その素晴らしい経歴や経験は投資家の大先輩として非常に尊敬しています。
ソロモンのエレベーターでバフェットと遭遇した話は、バフェットファンとして非常に羨ましかったりもします(笑)
【長期的に持ち続けられる株を保有しよう】
この本の中で、岡本氏は10年先がイメージできる投資をしようと繰り返し述べており、
最後の、第6章では「これから10年先まで持ち続けられる米国株21」と題し
21社の米国企業を紹介していました。

参考(「今こそチャンス! 資産を増やす米国株投資入門」)
この本の中で、ドキュサイン、ヴァージンギャラクティック、テスラ、Amazon、コカ・コーラなどとともに、今話題のSVBファイナンシャルグループが紹介されていました。
10年どころか、本の発売からわずか2年と4カ月の出来事でした。
岡本兵八郎さんはポートフォリオの分散についても書いていましたが、
もし曲解してお勧め銘柄「SVBファイナンシャルグループ」を信じ、全財産全力投資をしていたら・・・レバレッジも使っている人がいたら。
と考えると少し恐ろしいものもあります。
【2021年年初からのリターン】
まだ10年の途中ですが、この21銘柄を振り返ってみると(2021年年初から23年2月末まで)、
スクエア ‐75%
ドキュサイン ‐44.8%
チューイ ‐30.7%
ジュミアテクノロジー ₋68%
ジロー ₋40.1%
ヴァージンギャラクティック ‐48.06%
S&P500 ‐23.9%
他、S&P500を下回り苦戦している銘柄も複数見受けられます。
一方で、リヴォンゴ・ヘルス 2020年、本発売直前にテラドックに買収されたので評価が難しいが、そのニュースで株は急騰。
シンタス+11%、コカ・コーラ、プール、ナイキなどリターンが若干プラスの銘柄も複数あります。
でも、まあこんな感じで、全体としては微妙です。
【未来を読むのは難しい】
私は岡本兵八郎さんを悪く言う気もありませんし、
10年以上長期保有できる株を買うという方針も好きですし、まだ途中経過ですが、
私よりも遥かに賢く、遥かにすごい経験を積まれ、プロとして優れた情報ルートと
1日何時間も米国株式市場と向き合う時間を有している岡本平八郎さんですら、
数年先に破綻するような銘柄を約4000社もある米国株の中のお勧め銘柄としてピックアップしてしまうわけです。
まして、私達素人や初心者、最近投資を始めた方が10年先の未来を予想するのはものすごく難しいと思いますし、
なんなら数年先のことすらなかなか予想できないと思います。
かくゆう私自身、偉そうなことや他人を批判することはできません。
例えば、利上げによりグロース株が下落することは、教科書的なよくあることなので、そのかなり前からブログに書き、ある程度警告を促すことができましたが(それでも一部の民(たみ)に叩かれましたが)
コロナショックやロシアのウクライナ侵攻に関しては、まったく予想ができず、事件が起きた後でしか書くことができませんでした。
私自身もそんなもので、全く大したことはありません。ただ、ずっと8年間VOOに投資をしているだけの男です。
【まとめ】
どんなに権威や実績のある方でも未来を読み違えることはあります。
ウォーレンバフェットも、レイダリオもみんな予想を外したことはあります。
ある人の予想を、過度に信じすぎないようにしましょう。
特に、無責任に未来を断言したり、些細なことを騒ぎ立てたり、したり顔で後付けで解説している方には要注意です。
ウォーレンバフェットも、レイダリオもみんな予想を外したことはあります。
ある人の予想を、過度に信じすぎないようにしましょう。
特に、無責任に未来を断言したり、些細なことを騒ぎ立てたり、したり顔で後付けで解説している方には要注意です。
経歴や見た目、動画やブログの上手さに惑わされてはいけません。
見た目の良さ、動画や話のうまさ、文章の上手さと、投資の上手さは関係ありません。
そして、過去記事に書きましたが、米国企業の平均寿命はどんどん短くなっており、2018年時点で15年を切っています。
1950年から2009年までの間、米国株式市場では、2万8853社が上場しました。
しかし、2009年までに2万2469社、約78%の企業が市場から姿を消しました。
過去記事に書いたように、米国企業の生存曲線は非常に厳しく、
上場してから10年以内に半数の企業が姿を消します
(上記のリヴォンゴ・ヘルスのように良い消え方もありますが倒産、清算、上場廃止等も多々あります)。
米国株式市場全体として見れば、
この熾烈な生存競争や新陳代謝が成長の原動力となっていますが、
米国個別企業への長期投資は思っている以上に難しいものでもあります。
初心者の方は後付けバイアスで、簡単と思わないようにしましょう。
この熾烈な生存競争や新陳代謝が成長の原動力となっていますが、
米国個別企業への長期投資は思っている以上に難しいものでもあります。
初心者の方は後付けバイアスで、簡単と思わないようにしましょう。
初心者の方が、「SVBファイナンシャルグループ」のニュース一つで学べることはたくさんあります。
むしろ資産が大きくなった後ではなく、
投資を始めた直後に、このくらいの危機を経験できたことは良いことだと思います。
上がった下がっただけで喜んだり騒いだりするだけはなく、
せっかくなので今回の出来事をきっかけに周辺知識を学んだり
(リーマンショックのことや銀行のストレステストのこと、経営のこと)、
二次的三次的思考で考える癖を身に着けるのが良いと思います。
そういう努力が嫌いな方、めんどくさい方、難しすぎると感じる方は素直にインデックス投資家を継続することをお勧めします。
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