【2月2日 米国株式市場】
ダウ 33,129 ₋2.06%
S&P500 3,997 ₋2.00%
ナスダック 11,492 ₋2.50%
S&P500とNasdaqは3営業日下落。
米総合購買担当者景気指数(PMI)が上昇。先週発表された経済指標と合わせて、FRBの利上げが長期化するとの見方が強まりました。
ラッセル2000も‐2.99%と小型株はより大きく下げました。
VXUS(全世界株式除く米)も‐1.18%と下落。
米10年債利回りは3.694%。‐0.025と小幅に下げました。
VIX指数は22.87。+1.64と上昇しました。
【為替・コモディティー】
ドル円 134.93 +0.52%
NY原油 76.05 ₋0.38%
NY金 1,834 ₋0.32%
ドル円は134円台後半。原油と金は小幅に下げました。
ビットコインは24,324ドル。‐1.95%と下落しました。
【S&P500マップ】

【セクター】
エネルギー ‐0.31%
生活必需品 ‐0.34%
ヘルスケア ‐1.36%
素材 ‐1.62%
公益 ‐1.89%
不動産 ‐1.96%
金融 ‐2.02%
資本財 ‐2.29%
通信 ‐2.29%
情報技術 ‐2.40%
一般消費財 ‐3.34%
全11セクターが下落。
エネルギー、生活必需品が踏みとどまる一方で、
通信、情報技術、一般消費財といったグロース系のセクターが大きく下げました。
【スタイルボックス】

全てのサイズとスタイルが下落。
特にグロース株や中小型株が下げました。
【個別株】
〇アーク・イノベーションETF(ARKK) ‐5.76%
キャシー・ウッド氏が率いるアークの期間ETF、ARKKが5%以上下落。組み入れ1位のテスラが₋4%、2位のロクが₋8%、3位のズームが₋3%と軒並み下げました。とは言え、年初来リターンは未だ+26%。
〇ホームデポ ‐7.06%
決算を発表後大幅安。通期減益の見通しや、時給労働者の賃金引き上げに向けた10億ドル(約1350億円)規模の計画が嫌気。
〇ウォルマート +0.61%
ウォルマートも決算を発表。発表後3%以上下落し株が売られましたが、その後買い戻されました。
EPS1.71ドル(予想1.52ドル)、売上高1640億ドル(予想1596億ドル)と予想を上回ったものの、23年1月通期の調整後利益は6.29ドルに減少し6年ぶりの減益。通期の利益見通しもアナリスト予想を下回りました。この予想通りとなれば2期連続の減益となります。
2月の総合購買担当者指数(PMI)速報値は50.2。市場予想の47.5、1月の46.8を大きく上回りました。同指数は50が景気の拡大と縮小を示します。
総合指数の雇用サブ指数は5カ月ぶりの水準に上昇。販売価格の指数は4カ月ぶりの高水準となりました。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「金利上昇と生活費の圧迫という逆風にもかかわらず、インフレがピークに達し、景気後退のリスクが薄らいだという兆候の中で景況感が明るくなった」とする一方で、
「労働市場の逼迫を背景に、インフレ押し上げの要因が賃金にシフトしたことを今回の調査データは浮き彫りにしている」と指摘しています。
最近の米経済指標は米国経済や労働市場は底堅く、米国が景気後退を回避できる可能性を示唆していますが、それはFRBのタカ派の姿勢を正当化するものでもあります。
タカ派的なFRBと弱い企業利益の予測は、株価を下押ししています。
モルガンスタンレーのストラテジストは、株式のリスクプレミアムが2007年以来最も割高な水準にある。これは株式市場にとって良い兆候ではないと指摘しています。
【まとめ】
S&P500は2%以上下落し、昨年12月以来最も大きく下げました。
米大手小売業者の厳しい今後の見通しや、賃金上昇など企業のコスト上昇が、株価を決定する大きな要因の1つである利益を食い潰しているという現状が懸念材料となりました。
そして、もう一つの株価を決定する大きな要因となる金利の上昇も投資家の頭を悩ませています。安全な債券の利回りが高くなると、株式などの投資対象の魅力が薄れます。
FRBへの期待に対してより敏感に動く2年債利回りは一時4.73%に上昇し、2007年以来の高水準に迫りました。

安全な投資対象がより多くの利子を出すのであれば、わざわざリスクをとって株式に投資をする旨味が薄れます。
通常はこれによって株価がある程度合理的な水準まで下がり、将来の期待リターンやリスクプレミアムが回復するのですが、これには時間が必要であり、債券価格の下落に比べて株式市場はまだそこまでは至っていないのが現状です。
【今後について】
直近では、22日発表の前回連邦公開市場委員会FOMC議事要旨が注目されています。
また、市場にとってのもう一つの脅威は、FRBが経済の低迷に直面して、これまでほど迅速に利下げを行わないかもしれないということです。
不況になった時、インフレの残り香も漂う中、FRBは過去ほど積極的に緩和しない可能性があります。
とまあこんな感じて、経済指標や3月のFOMCを乗り越えたとしても、課題やリスクや懸念は山済みです。
なので、今後一時的に株価が上昇したとしても油断は禁物です。
ただ、予想以上にインフレが鈍化したり、経済が冷え込んでFRBが早期利下げに転じれば株価が上昇する可能性もあります。
今後どうなるかはわかりませんが、わからないからこそ、どっちに転んでもいいように、自身のリスク許容度に合った資産配分を維持しつつ、自身のできることに注力することが大切です。
あまり先行きを決めつけすぎたり、市場の予想外の動きに動揺してミスらないように気をつけながら楽しく投資を続けていきましょう。
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S&P500 3,997 ₋2.00%
ナスダック 11,492 ₋2.50%
S&P500とNasdaqは3営業日下落。
米総合購買担当者景気指数(PMI)が上昇。先週発表された経済指標と合わせて、FRBの利上げが長期化するとの見方が強まりました。
ラッセル2000も‐2.99%と小型株はより大きく下げました。
VXUS(全世界株式除く米)も‐1.18%と下落。
米10年債利回りは3.694%。‐0.025と小幅に下げました。
VIX指数は22.87。+1.64と上昇しました。
【為替・コモディティー】
ドル円 134.93 +0.52%
NY原油 76.05 ₋0.38%
NY金 1,834 ₋0.32%
ドル円は134円台後半。原油と金は小幅に下げました。
ビットコインは24,324ドル。‐1.95%と下落しました。
【S&P500マップ】

【セクター】
エネルギー ‐0.31%
生活必需品 ‐0.34%
ヘルスケア ‐1.36%
素材 ‐1.62%
公益 ‐1.89%
不動産 ‐1.96%
金融 ‐2.02%
資本財 ‐2.29%
通信 ‐2.29%
情報技術 ‐2.40%
一般消費財 ‐3.34%
全11セクターが下落。
エネルギー、生活必需品が踏みとどまる一方で、
通信、情報技術、一般消費財といったグロース系のセクターが大きく下げました。
【スタイルボックス】

全てのサイズとスタイルが下落。
特にグロース株や中小型株が下げました。
【個別株】
〇アーク・イノベーションETF(ARKK) ‐5.76%
キャシー・ウッド氏が率いるアークの期間ETF、ARKKが5%以上下落。組み入れ1位のテスラが₋4%、2位のロクが₋8%、3位のズームが₋3%と軒並み下げました。とは言え、年初来リターンは未だ+26%。
〇ホームデポ ‐7.06%
決算を発表後大幅安。通期減益の見通しや、時給労働者の賃金引き上げに向けた10億ドル(約1350億円)規模の計画が嫌気。
〇ウォルマート +0.61%
ウォルマートも決算を発表。発表後3%以上下落し株が売られましたが、その後買い戻されました。
EPS1.71ドル(予想1.52ドル)、売上高1640億ドル(予想1596億ドル)と予想を上回ったものの、23年1月通期の調整後利益は6.29ドルに減少し6年ぶりの減益。通期の利益見通しもアナリスト予想を下回りました。この予想通りとなれば2期連続の減益となります。
【米総合PMI、8カ月ぶり高水準】
2月の総合購買担当者指数(PMI)速報値は50.2。市場予想の47.5、1月の46.8を大きく上回りました。同指数は50が景気の拡大と縮小を示します。
総合指数の雇用サブ指数は5カ月ぶりの水準に上昇。販売価格の指数は4カ月ぶりの高水準となりました。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「金利上昇と生活費の圧迫という逆風にもかかわらず、インフレがピークに達し、景気後退のリスクが薄らいだという兆候の中で景況感が明るくなった」とする一方で、
「労働市場の逼迫を背景に、インフレ押し上げの要因が賃金にシフトしたことを今回の調査データは浮き彫りにしている」と指摘しています。
最近の米経済指標は米国経済や労働市場は底堅く、米国が景気後退を回避できる可能性を示唆していますが、それはFRBのタカ派の姿勢を正当化するものでもあります。
タカ派的なFRBと弱い企業利益の予測は、株価を下押ししています。
モルガンスタンレーのストラテジストは、株式のリスクプレミアムが2007年以来最も割高な水準にある。これは株式市場にとって良い兆候ではないと指摘しています。
【まとめ】
S&P500は2%以上下落し、昨年12月以来最も大きく下げました。
米大手小売業者の厳しい今後の見通しや、賃金上昇など企業のコスト上昇が、株価を決定する大きな要因の1つである利益を食い潰しているという現状が懸念材料となりました。
そして、もう一つの株価を決定する大きな要因となる金利の上昇も投資家の頭を悩ませています。安全な債券の利回りが高くなると、株式などの投資対象の魅力が薄れます。
FRBへの期待に対してより敏感に動く2年債利回りは一時4.73%に上昇し、2007年以来の高水準に迫りました。

安全な投資対象がより多くの利子を出すのであれば、わざわざリスクをとって株式に投資をする旨味が薄れます。
通常はこれによって株価がある程度合理的な水準まで下がり、将来の期待リターンやリスクプレミアムが回復するのですが、これには時間が必要であり、債券価格の下落に比べて株式市場はまだそこまでは至っていないのが現状です。
【今後について】
直近では、22日発表の前回連邦公開市場委員会FOMC議事要旨が注目されています。
2週間前までは金利先物とFRBの見解でギャップがありましたが、
市場は先週の経済指標野発表を受けて、FF金利は約5.1%まで上昇し、利下げは2024年に行われるということを折り込み、ウォール街とFRBの見解はほぼ一致する形となりました。
市場は先週の経済指標野発表を受けて、FF金利は約5.1%まで上昇し、利下げは2024年に行われるということを折り込み、ウォール街とFRBの見解はほぼ一致する形となりました。
今後のリスクとしては、FRBが来月発表される最新の経済予測を受けて、金利の見通しをさらに引き上げる可能性があることです。
雇用市場や小売売上高が予想以上に好調であることに加え、最近の報道では、インフレが期待されたほど急速かつスムーズに冷え込んでいないことも示唆されています。
雇用市場や小売売上高が予想以上に好調であることに加え、最近の報道では、インフレが期待されたほど急速かつスムーズに冷え込んでいないことも示唆されています。
また、市場にとってのもう一つの脅威は、FRBが経済の低迷に直面して、これまでほど迅速に利下げを行わないかもしれないということです。
不況になった時、インフレの残り香も漂う中、FRBは過去ほど積極的に緩和しない可能性があります。
とまあこんな感じて、経済指標や3月のFOMCを乗り越えたとしても、課題やリスクや懸念は山済みです。
なので、今後一時的に株価が上昇したとしても油断は禁物です。
ただ、予想以上にインフレが鈍化したり、経済が冷え込んでFRBが早期利下げに転じれば株価が上昇する可能性もあります。
今後どうなるかはわかりませんが、わからないからこそ、どっちに転んでもいいように、自身のリスク許容度に合った資産配分を維持しつつ、自身のできることに注力することが大切です。
あまり先行きを決めつけすぎたり、市場の予想外の動きに動揺してミスらないように気をつけながら楽しく投資を続けていきましょう。
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