【S&P500の成績 】
配当込み・トータルリターン(年率・ドルベース)
1年 ‐15.68%
3年 +8.01%
5年 +9.18%
10年 +12.41%
S&P500は過去1年で‐15.68%と下落し、一度も最高値を更新しませんでした。
しかし、過去3年、5年、10年のトータルリターンを見ると、
十分なリターンを投資家にもたらしてきました。
【S&P500のトータルリターン(円ベース)】

更に、円ベースで見てみると、
1年 ‐3.54%
3年 +15.49%
5年 +12.65%
10年 +17.10%
いろいろなニュースや報道がされましたが、
過去1年間で‐3.54%しか下げていないことがわかります。
これは、株式のようなリスク資産に投資をしているのであれば、決して騒ぐような数字ではありません。
また、円ベースでは、為替の影響で最高値を何度か更新しているのもおもしろいですね。
そしてより長期のリターンに目を向けてみると、こちらも為替が追い風となり、
過去3~10年のリターンは過去の平均と比べても出来すぎと言っていいほど良いリターンとなっていることがわかります。
ベテランの方であれば、10年間のリターンが年率17%でミドルリスクの投資対象と言われると、上手い話過ぎないかと少し警戒するかと思います(笑)
しかし、それが実際の過去10年のS&P500のトータルリターンだったわけです。
【S&P500円ベースのリスク・シャープレシオ】
ちなみに、リスクとシャープレシオはこんな感じです。
リスク(円ベース 年率)
3年 20.97%
5年 19.49%
10年 17.57%
年換算リスク調整後リターン
3年 0.71%
5年 0.66%
10年 0.99%
データは全てSP・ダウジョーンズ参照。
【感想】
実際すごいですよね。これは米国株ブームになる理由もわかります。
ただ、これでドやれるのは上がった後に投資をした投資家ではなく、
例えば、10年前にS&P500に投資をした投資家だと私は思います。
それでも長期投資という観点でみれば短い方でしょう。
私自身もほんの10年S&P500に投資をしているわけではないので全然ドやれませんし、
ただ、普通に8年保有していただけなので、何もすごくないし、自慢にもなりません。
というか、他人にマウントを取るためや自慢するために投資をしているわけではないので、
特にそこら辺は割とどうでもいいと思うのですが、
最近~ここ数年S&P500に投資をするごく一部の方はSNSやYOUTUBE等で、強い言葉を発信して信者を増やしていくのが好きなようです。
【まとめ】
さて、過去10年絶好調だったS&P500ですが、今後10年間はどうなるかわかりません。

まず、リーマンショック以降の米国株式市場の好調な要因となった、低インフレと低金利の環境は今後大きく変わると思われます(既に変わりつつあります。)。
また、過去10年の米国株式市場のリターンの大きな要因となったバリュエーションの拡大は今後期待できません。
昨年の下落でやや改善しましたが、割高だったバリュエーションが縮小し、株価にとって逆風となる可能性もあります。
過去100年の米国株式市場の歴史の中ではそういう時期は多々ありました。
インデックス投資は勝者のゲームでいうところの投機的リターン(PERの変化)というやつですね。
そして、近年では味方となった為替が今後は敵となり、以前のように株式のリターンと合わせてダブルパンチになる可能性もあります。
つまりは、日本人にとって今後10年間S&P500が低リターンの時代を迎える可能性は大いにあると私は思っています。
ただ、未来はどうなるかわかりません。教科書的な考えと過去と今の数字を基に判断した、私の予想もあたるかどうかはわかりません。
わからないからこそ、リスクプレミアムがあるわけですし、私の人生は次の10年程度では終わらない予定です(笑)。
ですから、私は今後もS&P500に投資を継続していこうと思いますし、S&P500がイマイチな成績に終わっても楽しい人生を過ごせるような人生設計をしていきたいと思っています。
豊かな人生を送るために株式投資という手段を利用しているのであって、株式投資の結果や、株価に人生を左右されるのでは本末転倒だとも思います。
リスク資産に依存しすぎない資産形成、人生設計がある意味理想かもしれません。
いくら予想をしても、あがると力んでも、声高らかに叫んでも、普通の日本人の個人投資家に将来のS&P500の成績をコントロールすることはできません。
魅力的な楽観論も、聡く感じる悲観論とも良い距離感を保ち、目の前の現実を見据えつつ、日々自身のコントロールできることに注力しながら、投資や視線形成に取り組むことが大切だと思います。
最近S&P500に投資を始めた方、これからS&P500に投資をする方にとって何か参考になれば幸いです。
いつもありがとうございます。
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