【もう1年が過ぎました】
S&P500が最後に最高値更新したのは、
ちょうど1年前の2022年1月4日のことでした(4,797.70)
昨年、2022の年初を振り返ってみると、
その前年の2021年、S&P500の最高値更新回数が70回を記録し、
1995年の77回に次ぎ、1929年以降で2番目の最高値更新回数を記録したこともあり、
(インフレが過熱し、利上げを控えているにも関わらず)
コロナショック以降の緩和政策の中、
あるいはリーマンショック以降続いていた低金利、低インフレの市場環境の元、
イケイケドンドンの雰囲気の元、米国株式市場への投資熱は正に絶頂を迎えていました。

(加熱はS&P500だけではなく、Nasdaq、レバレッジ、仮想通貨、ミーム株、ロビンフッド族、ARKKなど市場の幅広い部分で見られました。)
【S&P500が1年最高値更新していないのは普通?】
では、1年間S&P500が最高値更新しないというのは、
騒ぐほどの異常事態なのでしょうか?
私はそうは思いません。
先ほどの図と対象とする期間が少しことなりますが、
各年ごとのS&P500の最高値更新回数を棒グラフにしたものです。

0やほんの数回という年もざらにありました。
1929年の世界恐慌が顕著ですが、
下の図を見て分かる通り、1990年以降でもそう珍しいことではありません。

〇複数年S&P500が更新しなかった時期
1930~1953年
1969~1971年
1974~1979年
2001~2006年
2008~2012年
〇S&P500が単年で最高値を更新しなかった年
1957、60、62、81、84、88
過去、インフレ調整後、配当込み、ドルベースで、
だいたい6%後半くらいで推移しているS&P500の長期リターンですが、
それは毎年必ず5%~7%づつ増えていくというものではありません。・
+20%の年もあれば‐10%の年もありますし、
プラスの年もあれば、横ばいやマイナスの1年もある。
そうやって、ここまで来たわけです。

つまり、S&P500が最高値を更新しなかったり、
横ばいやマイナスとなっても、
S&P500やリスク資産に投資をしている以上、
それは息を吸うくらい当たり前のことなので、
どうこうすることでも、騒ぐことでも、
まして数カ月や単年の成績や予想で、
数十年単位の長期的な投資方針を慌てて変更する程のことでもありません。
自身の取れるリスクの範囲内でS&P500に長期投資をしている方は、
そういう心構えで普通に投資を続ける事が大切だと思います。
【ポイント】
S&P500指数は1950年代~1960年代。
1980年代から2000年まで。
2013年から現在までのように何度も最高値を更新し、力強く上昇し続ける時期もあれば、
大恐慌後、1970年代、2000年代のように、複数年に渡り最高値を更新せず、
投資家にとって我慢が必要となる時期が続く事もありました。
以前から何度も申し上げている通り、
リーマンショックから現在に至るまで、力強い上昇を続けている米国株式市場ですが、
最近S&P500に投資を始めた方は、過去にそういう時期もあったということ。
そして、長く投資をしていれば、そういう時期を経験することになる可能性は高いわけですから、
こういう時、自分だったらどうするか。
という事を良く考慮したうえで投資をすることが大切だと思います。
という事を良く考慮したうえで投資をすることが大切だと思います。
大恐慌やリーマンショックの時のように世界の株式市場や他の資産も一緒に下げた時もあれば、
70年代やITバブルから2006年頃のように、他の先進国や新興国市場が上昇し、米国市場の低迷をカバ―してくれた時もありました。
債券や金、昨年で言えば原油がカバーしてくれるという時期もあります。
債券や金、昨年で言えば原油がカバーしてくれるという時期もあります。
次の低迷期がいつ、どのような形でくるのかはわかりませんが、いろいろな可能性を考慮し、資産を形成したり、守ったりすることが大切だと思います。
もちろん、私は今がバブルだとか、今年前半下落するとか、そういうことを言うつもりはありません。
仮にそうだとしても、資産の一部を各々が適切だと思う範囲内で、米国株式市場にある程度は配分し続けた方が良いと思っています。
今日に至っても、私は相も変わらず、米国株式は優れた資産、優れた投資対象の一つだと思っています。
ただ、それを過信し過ぎることなく、自身のとれるリスクの範囲内で適切に投資をすることが、長期投資を成功させる上では大切だと思います。
要は、各々にとって良いバランスで投資することが重要だと思います。
また、最終的には、自身の健康や稼ぐ力、人とのつながりなどがある意味で、リスク資産への最高のヘッジになると私は思います。
結局のところ、米国株式市場だけではなく、人生全体で資産形成をしていくことがとても重要だと思います。
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