【バリューETFとグロースETFの使いわけ】

バリューファンドとグロースファンド

この2つを投資家はどう使うべきか。

バンガードの創設者ジャック・ボーグル氏の考えはとてもシンプルなものです。


【若い人はグロースファンドを】

ボーグル氏いわく、

若い人や資産形成中の投資家などの投資家は、

〇長期的な資本増加によるリターンが占める割合が比較的高い。
〇課税の対象となる受取配当金の割合が比較的低い。
〇ボラティリティが高い

などの理由からグロースファンドを。

退職に達し、投資生活における配当段階が始まったら、

〇高い配当受取金
〇低いボラティリティ

などからバリューインデックスファンドを使うのが良い。

とのことでです。



【意図しない使い方】

元々は、こういう意図で、ボーグル氏&バンガードは、

バリュー、グロース指数に、それぞれに対応するインデックスファンドを作ったわけですが、

現状の市場のほとんどの投資家は、異なる使い方をしているようです。


【ボーグル氏の予想と警告】

ボーグル氏は、年次報告書で何度も、

市場の短期的なリターン予想に基づいて、バリュー・グロースファンドを切り替えるのは逆効果になる恐れがあると警告してきました。

また、ボーグル氏は、長期的には、バリューとグロース指数のリターンは同程度になると予想しています。


【長期的にはどっちもどっち?】

航路を守れ: バンガードとインデックス革命の物語によれば、

創設から四半世紀の間、

グロースインデックスファンドの年間リターンは8.9%。

バリューインデックスファンドは9.4%で、

約0.5%しか変わりませんでした。


【市場予測に基づいて売買した結果】

一方で、これらのファンドに実際に投資をする人で、

ボーグル氏の警告に真剣に耳を傾ける人は少なかったようで、

多くの投資家が、

市場予測に基づいてこの2つのファンドを売買した結果、

投資家が実際に得られたリターンは、

グロースが6.1%、バリューが7.9%となり、

ただ黙って、それぞれ保有していた時よりもリターンを押し下げる結果となりました。


バンガードのバリューファンドとグロースファンドの「切り替え」がもたらす投資経験には実りがなかったので、その後、ファンド・マーケターの熱意は失われるのではないかとも思われたが、そうはならず、顧客は損をし続けた

【S&P500の場合も】

ちなみにこの教訓は、

S&P500やVTI、VTなどに投資をする投資家にも当てはまります。

00

1983年から2013年までの30年間、

S&P500指数は年率11.1%のリターンをあげました。

しかし、米ダルバー社の調査によると、

実際にS&P500に連動する投資信託を保有していた投資家の平均リターンは、

年率3.69%と大きく劣っていたことがわかっています。

投資家の大題の敵は自分自身だという事がわかりますね。




【まとめ・感想】


市場の先行きを正確に予測することはプロでも困難ですし、

実際に動くと必ずコストがかかります。

長期的には、何もしなかった場合に比べ、リターンを押し下げることに繋がる。

という研究結果がいくつもあります。


バンガードのETFでも、イーマクシススリムでも、

どんなにいいファンドに投資をしていたとしても、

長期的に、正しい航路を維持し、規律ある投資を続けなくてはあまり意味がありません。


証券会社、投資メディア、運用・販売会社、インフルエンサー、SNSなど

世の中に発信されている投資情報の大半は、

投資家に、より懸命に動け。動き続けろ。と促すものです。


では、それで得をするのは誰でしょう。

声高らかにいろいろな意見を叫んでは注目を集め、

一番得するのは、結局誰でしょう。


確かに投資は自己責任だと思います。

ただ、「投資は自己責任」と言う言葉は万能の免罪符でもないと思います。

この最高の逃げ口上を武器に、

無責任に騒ぎ立てるのは私の好むところではありません。


なので、私は何年間も変わらず、

いつも通りの、つまらない、基本に忠実かつ慎重なブログを書き続けるわけです。

そして私はバンガードS&P500ETF(VOO)に投資をします。


いつも本当にありがとうございます。

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