【米国籍ファンド、2022年は史上初の資金流出がほぼ確実】
12月8日のモーニングスターに、『2022年は史上初の資金流出がほぼ確実な米国籍ファンド、2023年はETFの残高増でパッシブ比率5割越えも』というおもしろい記事があったので紹介します。
https://www.morningstar.co.jp/fund/analyst/2022/4q/MFA120221208.html
いくつかおもしろいポイントがあるのですが、
主題としては、今年2022年に、米国でETFが誕生した1993年以降で、初めて資金流出で終わる可能性が非常に高いということです。
ITバブル期や2008年のリーマンショック時でも資金流入だったのはおもしろいですよね。
2022年分は10月末時点までの集計で11月と12月が残っているものの、
月次の純資金流入額で1,000億ドル超のプラスとなったのは過去357カ月中8カ月にとどまり、うち6カ月は大規模量的緩和下の2020年から2021年に記録していたものなので、
2カ月連続で1,000億ドル超のプラスは期待しづらく、2022年は年間で「史上初」のマイナスとなることがほぼ確実な状況とのことです。
【2021年の反動とアクティブファンド離れ】
この理由についてモーニングスターは、
4年相当分の資金が流入した2021年の反動とアクティブ離れが主因と分析しています。
2021年の米国の「金余り」状態での市場への資金流入の反動というのは頷けますし、
グラフを見ると、パッシブETFやパッシブファンド、アクティブETFには資金が去年ほどではないものの流入しているものの、アクティブファンドからは大きく資金が流出していることがわかります。
また、アクティブファンドの年間資金流出入の内訳と推移をみると、
今年は株式も債券も、米国外株式も全て流出していたことがわかります。
また、2015年頃からは債券ファンド以外は資金流出の傾向が続いていたこともわかりますね。
【パッシブの残高ではETFがファンドを上回る】
また、パッシブの残高を見ると、米国ではパッシブETFがパッシブファンドを上回る資金を集めていることがわかります。
【アクティブETFの難しい事情】
ARKKに代表されるように、近年米国ではアクティブETFが次々と誕生しています。
しかし、継続的に投資家の資金を集めることは難しいようです。
実際、2022年には300本以上のETFが新たに設定されているが、6割強がアクティブとなっている。
ただし、2022年10月末時点におけるアクティブETFの純資産残高比率は1.4%にとどまる。
アクティブETFは、一般的なパッシブ、複数銘柄による個別株等のポートフォリオとの違いはもちろんのこと、パッシブに含まれる高配当、バリュー・グロースなどのスマートベータ型との差別化も必要で、継続的に投資家の資金を集めるハードルは低くない
2022年に新しく誕生しただけで、300本以上もあるアクティブETFの中から、良いものを選ぶのは、私にとっては難しすぎるので、私は今まで通り投資をしていきたいと思います。
【まとめ】
さて、かなり掻い摘んで説明しましたが、
もし興味のある方は是非元記事を読んでみてください。
元記事ではより丁寧に細かく説明されています。
2022年は過去約100年間の米国市場において、
株式と債券が同時に下落する珍しい市場となりました。
日本人は幸いにも為替が味方となってくれましたが、
米国人にとってはひどい一年だったと思います。
これを他人事、対岸の火事と油断することなく、
例えば、下落に加えて為替が敵となりダブルパンチをくらったら・・・
というような感じで、
せっかくの「稀」な市場であったであろうこの一年から、
多くのことを学び今後の投資に活かすことが大切だと思います。
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