【9月27日 米国株式市場】

ダウ    29,260 ‐1.11%
S&P500     3,655 ‐1.03%
ナスダック 10,802 ‐0.60%

米国株式市場は続落。S&P500は2020年12月の水準にまで下げました。

FRBの積極的なインフレ対応によって、米経済が悪化するとの懸念が引き続き重しとなっています。

また、今日は英国の為替や債券などの下落の影響もあり、荒い展開となりました。

ラッセル2000も‐1.41%と小型株も下落。

VXUS(全世界株式除く米)も‐1.54%と下げました。

米10年債利回りは3.927%。+0.230と上昇。

VIX指数は32.26。+2.34と上昇しました。

【為替・コモディティー】

ドル円  144.61 +0.90%
NY原油  76.58 ‐2.74%
NY金   1,623 ‐1.17%

ドル円は一時144円台後半に上昇。為替介入をする前の水準に戻ってきました。

原油先物は大幅続落。これを受けエネルギー株も下落。金も下げました。

ビットコインは19,115ドル。+1.66%と上昇しました。


【S&P500マップ】
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マカオ政府が中国本土からの団体観光客の受け入れを11月にも再開する方針を発表したことを受け、カジノ株が上昇。ラスベガスサンズ+11.8%、ウィン・リゾーツ(+11.9%)

【セクター】

生活必需品 +0.01%
一般消費財 ‐0.18%
情報技術  ‐0.67%
ヘルスケア ‐1.01%
資本財   ‐1.13%
通信    ‐1.32%
素材    ‐1.65%
金融    ‐1.68%
公益    ‐2.43%
エネルギー ‐2.57%
不動産   ‐2.62%

生活必需品を除く10セクターが下落。

特に、不動産、公益、エネルギーは2%以上下落しました。

【スタイルボックス】

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全てのサイズとスタイルが下落。

特にバリュー株や中型株が大きく下げました。

【個別株】

〇リフト(LYFT)‐3.36%

4日続落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価も16ドルに引き下げました。

〇PG&E(PCG)+1.11%

S&P500の算出銘柄に採用されると発表がありました。


【ボストン連銀総裁「米インフレはピーク近辺」】

米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は、「インフレがピークに近づいている可能性は極めて高く、すでにピークに達した可能性もある」「供給のボトルネックの一部が緩和しつつあり、今後も継続することを期待する」と語り

米インフレがピークに達した、もしくはピーク近辺にある公算が大きいという認識を示しました(ロイター)。

一方で、「物価の安定を達成するためには、雇用の伸びが鈍化し、失業率が幾分上昇することが必要だと考えている」とし、インフレ圧力を抑制するためのFRBのより積極的な対応を完全に支持するとしています。

【米インフレが焦点】

アトランタ地区連銀のボスティック総裁等、FRBの当局者らは26日、米国株の下落や海外市場での通貨の乱高下などグローバル市場のボラティリティーの上昇を高まりを注視しつつも、優先事項は引き続き国内のインフレ抑制だと述べた(ロイター


【欧州 GAFAにインフラコストの一部負担を要求】

 ドイツテレコムやBTグループをはじめとする欧州通信事業者が、米巨大テック企業(GAFA)に通信網運営コストの一部負担を求める声明を発表しました。

声明には、オレンジ、テレフォニカ、ボーダフォン、ブイグテレコム、KPNなど10数社が名を連ねています。

EU欧州委員会は、域内の5G展開やファイバーケーブル網整備にかかる費用を一部GAFAに負担させるかについて、双方から意見を聞く準備をしています。

Googleは、再送-通信網コストの巨大IT企業負担案は消費者に悪影響を及ぼす10年前の考えだと反論。既にインターネットのインフラ構築に既に多大な投資をしてきたと主張しています(ロイター


【まとめ】

FRBを始めとする、各国中銀がタカ派色を強める中、景気の先行きへの不透明感が強まっています。

米国では、FRBは利上げサイクルのターミナルレート(最終着地点)を4.50-4.75%まで引き上げること。

また年内に4.25-4.50%まで引き上げると予想されており、11月か12月のFOMCで0.75%の利上げが行われる見通しとなっています。

FRBは景気や労働市場を多少犠牲にしても、インフレを落ち着かせることを優先する姿勢を続ける姿勢です。

【欧州の不確実性が高まる】

また、今日は欧州でいくつか動きがありました。

英クワーテング財務相は、先週大規模な減税と大幅な借り入れ増額を発表。これを受け金融市場には動揺が広がり、ポンドや英債価格が急落

ブラックロックは英国債価格の下落が止まらないため、英国債の配分をアンダーウエートに引き下げると発表しています。

通貨や債券の下落は、英経済を巡る不確実性の高まりを反映しており、欧州および米経済への影響が懸念されています。

S&P500企業はグローバルだとよく言われますが、その売上の内訳は北米に次いで欧州のウェイトが大きく、欧州の景気や混乱に対し懸念が広がっています。

欧州では、GAFAもまたやり玉に挙げられていましたね(笑)。

【最後に】

さて、2020年12月来の水準にまで低下したS&P500ですが、

まあ、それだけのことです。特に騒ぐことはありません。

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直近でも、ブリグジットや2019年末の下落、コロナショックの時に、何年か前の水準まで下げましたし、

S&P500や米国株式市場の歴史を振り返れば、数年前の水準に戻ることも、数カ月から数年最高値を更新しないこともよくあることです。

ニュースの見出しやパワーワードに動揺して慌てないようにしましょう。

こういう時、証券会社やメディアは投資家に不安を煽り、「賢明に動き回ること」を促しますが、長期的には動き回ることで、かえって投資家がリターンを押し下げてしまっているという研究もあります。

いろいろな投資戦略があると思いますが、S&P500や先進国、全世界株式ファンドに長期投資をしている方であれば、

先の見えない未来や不確実性を楽しみながら、いつもどおり規律ある投資を続けていきましょう。


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