【0.75%の利上げ】
FRBは9月のFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.75%ポイント引き上げ、3.00~3.25%としました。
【FOMC声明全文】
最近の指標は、支出と生産の緩やかな伸びを示している。雇用の伸びはここ数カ月間堅固で、失業率は低いままだ。インフレ率はパンデミックに関連する需給の不均衡、食料品やエネルギー価格の上昇、より広範な価格圧力を反映し、引き続き高止まりしている。
ウクライナに対するロシアの戦争は、多大な人的および経済的困難を引き起こしている。この戦争と関連する出来事がインフレにさらなる上振れ圧力を生み出しており、世界経済活動の重しとなっている。委員会はインフレのリスクを非常に注視している。
委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す。これらの目標を支援するため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを3.00─3.25%に引き上げることを決定し、目標誘導レンジの継続的な引き上げが適切になると予想する。
さらに、5月に公表された「連邦準備制度のバランスシート規模縮小計画」で説明している通り、委員会は保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を続ける。委員会は、インフレ率を2%の目標に戻すことに強く取り組む。
金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する。もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある。
委員会の評価は、公衆衛生に関連する情報、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する。
委員会の評価は、公衆衛生に関連する情報、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する。
ロイター通信より引用。
識者はこうみる
https://jp.reuters.com/article/instantviews-idJPKBN2QM1W2
【FRBの見解】

同時に発表された新たな金利見通しでは一段の大幅利上げを示唆。
高インフレの抑制に向けて政策金利を年末までに4.40%に引き上げ、23年には4.60%でピークに達するとの見解が示されました。
今年末に予想されているFF金利の水準は、22年の残り2回のFOMCで合計1.25%ポイントの追加利上げが決定されることを示唆しており、
これは11月か12月のFOMCで0.75%ポイントの追加利上げが控えている可能性を示唆しています。
【パウエル議長の見解】
パウエル議長は、予想の中央値が年内合計1.25ポイントの追加利上げを示唆したことを認めたものの、
ただ、次回11月会合での利上げ幅について決定はなされていないとし、年末までの追加利上げ幅を計1%にとどめることを支持する当局者もかなり多くいたと強調しました。
【経済と失業率の見通しも厳しい】
経済見通しでは、22年末で0.2%成長と鈍化を想定。23年には1.2%成長に回復するが、潜在成長率を大きく下回るとしています。
失業率は今年3.8%、23年に4.4%に上昇すると予想。インフレ率は25年に目標の2%に緩やかに回帰すると見込んだ。利下げは24年まで想定されていないようです。
【パウエル議長の講演】
パウエル議長はFOMC後に行った会見で、
「FRBは40年ぶり高水準にあるインフレ率を引き下げるという強い決意を持っており、仕事が完了するまでやり続ける。またインフレ率の2¥2%回帰を約束する」と表明。
「当局は政策金利を「制限的な水準」まで引き上げ、「しばらくはその水準を維持する」必要があると考えている」と述べました。
「われわれはインフレを過去のものにする必要がある。痛みを伴わずにそうする方法があれば良いが、それはない」とし
「金利上昇と成長減速、労働市場の軟化は全て、われわれが仕える国民に痛みをもたらすが、物価の安定を取り戻せず、将来的に再びやり直さざるを得なくなるほどの痛みではない」としています。
「FRBが政策金利をさらに制限的にするか、より長く制限的な水準を維持する必要があると判断した場合、経済が「ソフトランディング」する見込みは低下する可能性が高い」と指摘。
「ただ、引き締め過程が景気後退につながるかどうか、景気後退がどの程度深刻なものになるかは分からない」と述べています。
その他の発言
〇米経済は2021年から減速した
〇住宅市場は著しく軟化した
【まとめ】
ドルが急伸。ドル円は144.41と他の通貨に比べ小幅な上げにとどまりました。
S&P500は上下した後、下げて終えました。

市場では0.75%の利上げは織り込み済みでしたが、将来的な政策に関するFRBやパウエル議長の見解を消化する動きとなりました。
この動きは明日以降も続くかもしれませんね。
なお、私はいつもどおり投資を続けていきたいと思います。
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