資産配分
【資産配分と人類】

長期的に良く分散されたポートフォリオで運用する場合、その運用成績の大部分は、資産配分によって決定づけられます。

「バランスの取れたポートフォリオで運用するが大切だ」という考えは1920年代にまで遡りますが、よりシンプルに「戦略的な資産配分が大切だ」という話になると、そのルーツを遥か古代にまで遡ることになります。

ユダヤ教の聖典「タルムード」には「富は常に3分法で保有すべし。3分の1を土地に、3分の1をビジネス(商品)に、残る3分の1を現金で」と記されています。

立派な資産配分戦略ですね。


〇ポイント

資産形成や長期投資に臨む場合、最も重要なのは資産配分です。

VTIかVOOかeMAXIS Slim(S&P500)か。といったことは、資産配分に比べると些細なことです。

普通の個人投資家はそれぞれの投資目標、投資可能期間、リスク許容度などに応じて、適切に資産配分を行うことが重要です。



【戦術的資産配分】

資産配分の戦略の一つに「戦術的資産配分」と呼ばれるものがあります。

経済や市場の動向などに合わせて、ポートフォリオの資産配分を動的に、あるいはアクティブにシフトする戦略です。

ここ数カ月間のような市場の混乱への不安や、あるいは、最近の経済情勢や市場動向などを活用しようと努めると、動的にポートフォリオを動かす戦術的資産配分に目を向けたくなります。

また、ポートフォリオ全てではなく、その一部をサテライトとして戦術的に資産配分を変化させたり、あるいは個別株投資をするなど動的に動かしているプロや個人投資家の方も多くいらっしゃります。

昔からそういう手法は知られており、時に「証券会社の手数料稼ぎのための口実だ」なんて揶揄されたりもしますが、

「コア&サテライト」も追加のコストや手間を正当化できるほどの成果を残せるのであれば、それはそれで全然良いと思います。

(私自身はサテライトが必ずしも必要とは考えていないので採用していません)


【さて、ここからが今回の本題】

今回は一つ面白いデータを紹介しようと思います。

以下の図は2021年末時点のモーニングスターのデータを参考に米バンガードが作成した図です(バンガードのHPより引用。)



00

が戦術的な資産配分を採用するファンド。が戦略的アロケーションファンド

各期間における年換算した際のリターンの分布を表したものです。

一部の戦術的アロケーションファンドは短期的に戦略的アロケーションファンドを上回ることもあるものの、

どの機関においても、中央値が低く、戦略的アロケーションファンドに比べて、結果の分布が大きい(リスクが大きい)ことがわかります。


〇ポイント

米国の多くの戦術的アセットアロケーションファンドは、優秀なアナリスト軍団、高度なコンピュータとコンピュータモデル、個人投資家を超える多くのリソースなど、プロの資産運用者が持つあらゆる利点を駆使しているにもかかわらず、戦略的アセットアロケーションファンドやベンチマークを長期的には上回る結果を残せずにいます。

また、例えば、ただ黙って、低コストのインデックスファンド保有した時などと戦略的アセットアロケーションファンドをより現実に即して比較すると、このような結果に加えて、『コスト差』が更に加わります。



【まとめ・感想】

市場や経済の先行きを予想して、ポートフォリオを動かす戦略は一見賢明に思うかもしれませんが、

それはプロですら上手くいく時もあればいかないこともある戦略です。長期的には多くのプロやファンドが失敗しています。

加えて、コストや手間がかかります。追加コストは確実に将来自分が手にするリターンを削ります。

これらを正当化しつつ、戦術的資産配分戦略を長期的に成功されるのは、一般的な個人投資家には至難の技です。

もし、すでに自身の目標、期間、およびリスク許容度に適した分散されたバランスの取れたポートフォリオを持っているのであれば、最善の行動は、何も行動を起こさないこと(航路を守ること)かもしれません。

長期投資において重要なのは、目先のリターンを狙うことよりも、長期投資における大小の間違いを避け、自らの手でリターンを押し下げてしまわないことだと思います。

いろいろな考え方があると思いますが、

私自身は、小手先の生兵法に頼ってかえって自らの手でリターンや成功の確率を押し下げないよう注意しながら、目標とする資産配分に向けて投資を続けていきたいと思います。

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