『VOOよりSPYDの方が良い』
ネットで、コロナの底値でVOOとSPYDを買った時の比較が少し話題となっていました。
主張をまとめるとこんな感じの用です。
①「SPYDよりもVOOを買った方が良いという主張がある」
②「しかし、コロナの底で買った場合SPYDの方がリターンが高かった」
③「何度計算してもSPYDを持ち続けた方がよかった」
まず、現実としてコロナ過中で、ピンポイントで底買えたのか。という疑問があります。
そして、特定の期間のみを安易に切り取った比較は危険だと私は思います。
というのも、SPYDだけではなく、
大抵の投資対象や銘柄は短期的にVOOを上回る期間は存在しているからです。
結局そういう比較は「期間依存」」で、これからSPYDを買う人にはあまり意味のあるものではなく、
2020年の3月23日買って、昨日売った人にしか役に立たないとも思います。
『VOO/SPYD/QQQ/VYVの分配金込トータルリターンの比較・ドルべース』
確かにこの期間SPYDは最も良いリターンを残しました。
しかし、下のチャートのように、
過去3年という期間で比較すると圧倒的にQQQやVOOの方が、
良いトータルリターンを残していること
かつ、リスクも低かったことがわかります。
また、VOOはコスト面でSPYDより有利ですし(経費率や大手ネット証券では買付手数料無料)
税効率でも分配金の少ないVOO等の方が有利です。
また、コロナ底からSPYDとVOOを比較した時、SPYDのリターンが高いのは、
コロナショック時に、VOOよりもSPYDの方が大きく下げたからでもあります。
私的には、
「まあ、そりゃ、そこから比較したらそうなるよね」としか思えない訳です。
暴落後のしばらく低迷している時期に買えば、21年5月までの期間はSPYDが上回ります。
年初からのバリュー株有利の環境もSPYDに追い風となりました。
もし「この短期的に市場を上回る利益を求めている方で利益を確定した方」でしたら、
私は素直に「大勝利、おめでとうございます」と言います。
もちろん、そういう方にはとっては意味を成す比較ですが、
SPYDへの長期投資を想定している方やこれから買う場合方、
前々から保有している方にはあまり意味をなさない比較だと思います。
そして、この比較を基に、
VOOよりSPYDに投資をしようというような空気に持っていくのも、
もちろん無理がある話、合理的ではないと思います。
『数字は嘘をつきません!(なお、上手く切り取って見せている模様)』
例えば、コロナ前の2020年1月から投資をしている場合も、
過去24カ月、過去36カ月時点から投資をしている場合も、
SPYDはVOOのトータルリターンを上回るまでには至っていません。
SPYDは高配当株、もしくはバリュー・サイズファクターに加重する、ごくごく普通のアクティブETF,ファクターETFの一つだと私は思っています。
その戦略がはまるときは市場を上回り、はまらない時は市場を下回る。
そして、コストや税効率、分散効果等の面ではVOOより不利。
ただ、事実だけを考えれば本当にそういうETFだと私は思います。
『SPYDには今後も追い風が吹くかもしれませんが』
今後の環境を踏まえれば、
一般的にはバリュー株が有利な環境になる事が予想されているので、
もしかしたら、5~10年スパンでSPYDが市場を上回る事はあるかもしれません。
昨年から書いている通り、
バリュー・高配当戦略のアウトパフォーマンスの可能性については全然あると思います。
でも、それはわかりませんし、そこから先もわかりません。
今後も市場サイクルが入れ替わりは起こりますし
分散効果、コストや税効率の差によって、
より長期的にはVOOの方がよいとも個人的には思います。
『まとめ』
勘違いしないで頂きたいのは、
この記事にSPYDそのものを全否定する意図はありません。
実際に私自身もSPYDは好きでも嫌いでもなく、ただのよくあるアクティブETFの一つという認識を持っています。
私が今回言いたかったのは、
変に特定の期間を切り取って、あまり意味のない変な主張・解釈をして騒ぎ立てる人に、あまり影響を受けてはいけないよ。という事です。
今回はたまたま「変な比較対象」になっていたのがSPYDだった。それだけの事です。
過去と未来は異なります。
もしあなたがピンポイントで、
「コロナショック後にSPYDに投資をして今日までの結果で評価する必要がある方」でないのであれば、
例えば、
それ以前からSPYD投資をしていた方や
これからSPYD投資をしようという方であれば、
もう過ぎてしまった過去のピンポイントの期間の比較に基づく主張ではなく、
より広い視野で投資判断をすることが大切だと思います。
いつもありがとうございます。
米国株ランキング
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ネットで、コロナの底値でVOOとSPYDを買った時の比較が少し話題となっていました。
主張をまとめるとこんな感じの用です。
①「SPYDよりもVOOを買った方が良いという主張がある」
②「しかし、コロナの底で買った場合SPYDの方がリターンが高かった」
③「何度計算してもSPYDを持ち続けた方がよかった」
まず、現実としてコロナ過中で、ピンポイントで底買えたのか。という疑問があります。
そして、特定の期間のみを安易に切り取った比較は危険だと私は思います。
というのも、SPYDだけではなく、
大抵の投資対象や銘柄は短期的にVOOを上回る期間は存在しているからです。
結局そういう比較は「期間依存」」で、これからSPYDを買う人にはあまり意味のあるものではなく、
2020年の3月23日買って、昨日売った人にしか役に立たないとも思います。
『VOO/SPYD/QQQ/VYVの分配金込トータルリターンの比較・ドルべース』
確かにこの期間SPYDは最も良いリターンを残しました。
しかし、下のチャートのように、
過去3年という期間で比較すると圧倒的にQQQやVOOの方が、
良いトータルリターンを残していること
かつ、リスクも低かったことがわかります。
また、VOOはコスト面でSPYDより有利ですし(経費率や大手ネット証券では買付手数料無料)
税効率でも分配金の少ないVOO等の方が有利です。
また、コロナ底からSPYDとVOOを比較した時、SPYDのリターンが高いのは、
コロナショック時に、VOOよりもSPYDの方が大きく下げたからでもあります。
私的には、
「まあ、そりゃ、そこから比較したらそうなるよね」としか思えない訳です。
暴落後のしばらく低迷している時期に買えば、21年5月までの期間はSPYDが上回ります。
年初からのバリュー株有利の環境もSPYDに追い風となりました。
もし「この短期的に市場を上回る利益を求めている方で利益を確定した方」でしたら、
私は素直に「大勝利、おめでとうございます」と言います。
もちろん、そういう方にはとっては意味を成す比較ですが、
SPYDへの長期投資を想定している方やこれから買う場合方、
前々から保有している方にはあまり意味をなさない比較だと思います。
そして、この比較を基に、
VOOよりSPYDに投資をしようというような空気に持っていくのも、
もちろん無理がある話、合理的ではないと思います。
『数字は嘘をつきません!(なお、上手く切り取って見せている模様)』
例えば、コロナ前の2020年1月から投資をしている場合も、
過去24カ月、過去36カ月時点から投資をしている場合も、
SPYDはVOOのトータルリターンを上回るまでには至っていません。
SPYDは高配当株、もしくはバリュー・サイズファクターに加重する、ごくごく普通のアクティブETF,ファクターETFの一つだと私は思っています。
その戦略がはまるときは市場を上回り、はまらない時は市場を下回る。
そして、コストや税効率、分散効果等の面ではVOOより不利。
ただ、事実だけを考えれば本当にそういうETFだと私は思います。
『SPYDには今後も追い風が吹くかもしれませんが』
今後の環境を踏まえれば、
一般的にはバリュー株が有利な環境になる事が予想されているので、
もしかしたら、5~10年スパンでSPYDが市場を上回る事はあるかもしれません。
昨年から書いている通り、
バリュー・高配当戦略のアウトパフォーマンスの可能性については全然あると思います。
でも、それはわかりませんし、そこから先もわかりません。
今後も市場サイクルが入れ替わりは起こりますし
分散効果、コストや税効率の差によって、
より長期的にはVOOの方がよいとも個人的には思います。
『まとめ』
勘違いしないで頂きたいのは、
この記事にSPYDそのものを全否定する意図はありません。
SPYDに投資をしている方も全然否定する気はありませんし、他の方が何に投資しても全然良いと思います。
実際に私自身もSPYDは好きでも嫌いでもなく、ただのよくあるアクティブETFの一つという認識を持っています。
私が今回言いたかったのは、
変に特定の期間を切り取って、あまり意味のない変な主張・解釈をして騒ぎ立てる人に、あまり影響を受けてはいけないよ。という事です。
今回はたまたま「変な比較対象」になっていたのがSPYDだった。それだけの事です。
過去と未来は異なります。
もしあなたがピンポイントで、
「コロナショック後にSPYDに投資をして今日までの結果で評価する必要がある方」でないのであれば、
例えば、
それ以前からSPYD投資をしていた方や
これからSPYD投資をしようという方であれば、
もう過ぎてしまった過去のピンポイントの期間の比較に基づく主張ではなく、
より広い視野で投資判断をすることが大切だと思います。
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