【米グロース株のリターン予測から思うこと】

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昨日、バンガードの今後10年間のリターンの予想や今後の見通しを紹介したところ、

参考「http://etfsp500.com/archives/30006362.html

米グロース株の「₋1.2%~+0.8%が信じられない」という意見がありました。


実は、以前から、そういう声はあったのですが、

去年よりもだいぶ減ったし、トーンもだいぶ弱くなったような気がします。

(昨日意見を頂いた方は優しく、よく勉強されている方でした)


【米グロース株の未来】

これに対して私の意見を少し、述べていきたいと思います。

まず、もちろん、予測に過ぎませんから、将来どうなるかわかりません。

次に、もし、米グロースが株10年くらい横ばいとなったとしても、

それは何ら不思議ではないということです。


S&P500 最高値


S&P500指数も、日本株も、新興国も、10年くらいリターンが振るわない時期がありました。

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上の図は極端な例で、私自身、今がITバブルだとは思っていませんが、

あの大人気のNasdaq100ETF(QQQ)や、なんならVOO(S&P500ETF)ですら、

時期によっては、あるいは運が悪ければ、

10年近く下落後停滞するということもありえるわけです。

極端なことや予期せぬことが、ざらに起きるのが株式市場ということを、

ここ数年で多くの投資家が学んだと思います。


つまり、10年間横ばいの予想があっても何ら不思議ではないわけです。

ただ、ポディティブに考えるのならば、今資産を形成している方であれば、バリュエーションが高い(=期待リターンが低い)中投資するよりも、

停滞や下落してくれた方が、絶好の仕込み時、積立期になると思います。




【バンガードの見解】

米バンガードは、グロース株のリターンの低下について、主に次のような理由を挙げていました。

①グロース株バリュエーションの高さ

②インフレ率の上昇、金利上昇といった環境の変化(低インフレ・低金利下ではグロース株が有利だった)

一方で、再びパンデミックが起こるなどして、低金利、低インフレの状態に戻るようなことがあれば、グロース株がアウトパフォーマンスする可能性はあるとしています。

ただ、バリュー株のアウトパフォーマンスはバリュー株の急成長によって起こるものではなく、グロース株のリターンの鈍化によって起こる。とも述べていました。


【サイクルは当たり前のこと】

個人的には、全てのグロース株がダメというわけではないと思いますし、

逆風の中でも伸びていく優良株も、もちろんあると思います。

ただ、全体としては。ここ数年のようにイケイケな状態はではなくなる「可能性もある」と心にとめておいても良いと思います。


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グロース株は「常に」市場を上回ってきたわけではありません。

季節が巡るように、経済や市場にもサイクルがあります。

業種、セクター、スタイル間のローテーションは株式市場につきものです。

若い頃に経験した経済や相場環境により、その人の将来の投資判断、リスク許容度などが変わるという研究があります。

投資を始めて間もない方は特に、ここ数年、直近経験したグロース株での成功体験に、過大なバイアスがかかりすぎていないか、注意しながら投資をすることが必要です。


【分散によりリスクを減らす】

広く知られている、一つの投資戦略が、永遠に市場をアウトパフォーマンスするほどのリターンを投資家にもたらすのであれば、投資は楽なのですが、

そうでないから、多くのプロ投資家の皆様は賢明に努力しているわけです。

投資では追加リスクを取っても報われないことがあります。

減らせるリスクは減らした方が良いというのが金融理論の一つの基本ですから、

もしグロース株のみに集中投資をしていて不安な方は、バリュー株にも分散をしてリスクを減らすのも良いと思いますし、

米国株だけはなく、より広範囲に分散投資をしても良いと思います。


【まとめ】

まず、米グロース株に限らず、10年くらい株式市場が停滞することは過去何度かあったし、今後も普通にあり得ることですから、

「いや、そうならない」と決めつけるのではなく、「もし、そうなったらどうするか」を考えるのが健全だと思います。

低リターンの10年が続いても、大丈夫なくらい堅牢な資産形成計画と、幸せな人生を送れるようなプランを建てることが大切だと思います。

よいリターンや高い配当を前提として、高リターンを維持できなければ成り立たないような、無理のある投資、人生計画を建ててはいけません。

バンガードは、マイナスリターンではなく、低リターンの10年になるとしています。

個人的には、それは十分救いのある予想だとも思いますし、

無責任で楽観的過ぎる予測よりは現実的な数字(低めの数字)に基づいて計画を建てる方が良いと思います。

とはいえ、普通の日本の個人投資家自身にコントロールできることはそう多くはありません。

私はもし低リターンの10年となっても、自身のできることに注力しながら、いつもどおりの投資を続けていきたいと思います。

 
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