【2月25日 米国株式市場】

ダウ    33,223 +0.28%   
S&P500     4,288 +1.50%  
ナスダック 13,473 +3.34%  

米主要株価指数は反発。ロシアがウクライナへ侵攻を開始したことを受け急落して始まりましたが、バイデン大統領の声明や時間の経過とともに急上昇。

ボラティリティの高い1ち日となりましたが、終わってみれば3指数ともプラスとなりました。

ラッセル2000は+2.67%と反発。

VXUS(全世界株式除く米)は欧州株の下落もあり、‐1.28%と小幅に下げました。

米10年債利回りは1.970%。一時1.851%まで下げる場面もありましたが、‐0.007%とほぼ横ばい。

VIX指数は30.32。‐0.70と低下しました。


【為替・コモディティー】

ドル円  115.54 +0.50%
NY原油  93.14 +1.13%
NY金   1,920 +0.58%  

原油価格は一時、1バレル100ドルを超え、2014年以来の高値となりましたが、その後、落ち着きを見せました。

欧州の天然ガス価格も一時62%急騰。、自動車産業の主要原料で、ロシアが輸出しているアルミニウムやニッケル、小麦など食料も上昇しました。

安全資産とされる金もロシアとウクライナへの懸念から好調を維持しています。

ビットコインは38,319ドル。株式等と同じく、一時下落する場面も見られましたが後半上昇。+2.82%となりました。




【S&P500マップ】

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このところ、低迷していたIT・ハイテク株などのグロース株が反発。

金融、エネルギー、生活必需品などが売られました。

セクター、業種間で、明暗分かれる一日となりました。

【セクター】

情報技術  +3.47%
通信    +3.14%
一般消費財 +2.54%
不動産   +1.78%
資本財   +1.24%
公益    +0.73%
ヘルスケア +0.46%
素材    ‐0.30%
エネルギー ‐0.87%
金融    ‐1.16%
生活必需品 ‐1.71%


【スタイルボックス】


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スタイル別にみると、年初から苦戦を強いられてきたグロース株が大きく反発。大型バリュー株は下落しました。

今後、金利正常化が控えているので、まだ油断はできませんが、一旦、Nasdaqやグロース株投資家の皆さん、本当によかったですね。

【個別株】

〇モデルナ(MRNA)

売上高、EPSともに予想を上回る良い決算を発表。30億ドルの自社株買いも発表しています。




【ロシアのウクライナ侵攻】

悪いことは重なるといいますが、ロシアのウクライナ侵攻は、インフレ高進、サプライチェーンの混乱、コロナウイルス禍からの不安定な景気回復に苦しんでいる世界経済に、新たなリスクが加わる形となりました。

当初は、恐怖と混乱が市場を駆け巡り、原油や小麦などの商品価格は急騰し、株価は暴落しました。特にロシアの株式相場は半値近くに落ち込み、通貨ルーブルは対ドルで過去最安値を記録。

ロシアの影響を強く受ける欧州の株式も、ストックス欧州600指数は‐3.3%と約9カ月ぶりの安値となり、ドイツDAX指数も4%下落しました。

世界経済に及ぼす影響の度合いは、軍事衝突の規模や、欧米諸国が科す制裁の重さに左右されると思われます。武力衝突と制裁が広範囲に及べば、欧州経済も打撃を受けかねません。欧州には、ガスなどの供給の他にもロシアとの関係が深い金融機関や企業もあります。


【FRBが一部で懸念が後退】

ロシアによるウクライナ侵攻で、FRBをはじめとした各国中銀への利上げ期待が後退しています。

FFDウォッチでは、3月FOMCでの0.5%の大幅利上げの確率が低下しており、現在は15%程度となっている。前日は約33%でした。

高インフレのリスクから利上げは実施するものの、ウクライナ情勢の悪化もあり、世界経済や景気の悪化の懸念から、FRBが急速な動きを控えるとの見方が強まっているようです。

いずれにしても、FRBはより難しい舵取りを強いられることになります。多少政策ミスがあっても、何もおかしくないと個人的には思っています。

米リッチモンド連銀のバーキン総裁はロシアのウクライナ侵攻について、米金融当局が近い将来の利上げ計画を変更する理由になるかどうか判断するのは、時期尚早だとの見解を示しています。



【まとめ・感想】

S&P500は取引開始時、2.6%急落しましたが、結局+1.5%で終えました。

長期投資家の方であれば、毎晩の市場の開始値や、その後の上下をあまり気にする必要はないとよくわかる一日だったのではないでしょうか。

ゴールドマン・サックスによるは、過去、コソボ紛争や米国のイラク侵攻などの不確実性の中で、FRBが大きな政策決定を遅らせることがあった。とする一方で、FRBが今後の会合で着実に利上げを行うとの予想に変わりはないとしています。

また、侵略のような過去の世界的な出来事は、数週間から数カ月続く短期的な影響しか市場に与えなかったとしています。

GSアナリスト「ウクライナの緊張は、最近一部のFRB関係者が示唆した、通常より大きな利上げでプロセスを開始する可能性を低くするだけだろう」

インベスコのフーパー氏「FRBは経済成長への影響をより懸念し、おそらくより慎重に行動したいと思うだろう」

というようなコメントが続きました。


【ゴールドマンサックスの見通し】

ゴールドマ・サックスはウクライナ最悪ならS&P500は6%、日本株は9%程下げると予想しています。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-02-21/R7OBD3T0AFB401


『最悪』でも、その程度なら個人的には怖さを感じません。(6%とした根拠が知りたい(笑))

逆に、緊張が段階的に緩和するケースではS&P500に+5.6%の上昇余地が。ナスダック総合指数については最悪で‐9.6%。緩和で+8.6%の上昇余地と想定しているとこと。

これはもうわけわかりませんね(笑)。でも、どっちに転ぶのかわからないのが未来だと思います。

いろいろな戦略があると思いますが、不確実な未来に対し、私のような長期インデックス投資がやるべきことはそう多くはありません。

まずは、感情に飲まれないように心掛け、日々のニュースや株価に一喜一憂しないようにしましょう。

あなたのゴールが明日ならそれは重要ですが、10年後、20年後に向けた計画、投資行動をとっている方にとって目先の株価や、ニュースはそれほど重要ではありません。

積立投資をしている方は計画を維持し、普段から動的な資産配分戦略を採用していない方であれば、資産配分を維持することに勤めましょう。

もし、余裕がある方で、株式の下落により、5%以上比率が下がっている方はリバランスを行い、許容できる資産配分の範囲内で、株を買い増してもよいと思います。

苦しい時に、難しいことやいつもと違うことを急にやろうとすると、意外と上手くいかずに、自らの手でミスを広げたり、より事態を困難な方向へ持っていくことになったりもします。

苦しい時こそ、当たり前のことや基本をまずはしっかりと確実に行うことが大切です。

とはいえ、市場が10%程度の下げることはよくありますから、あまり気にせずに、自分のコントロールできることに注力しながら、今日一日という日を楽しんでいきましょう。


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