
【山崎元氏 グロ3倍を再評価】
ここ数年、レバレッジ型投信に投資をする投資家の方が増えてました。
そのきっかけの一つになったのが、
「グロ3」こと「グローバル3倍3分法ファンド」の登場でした。
2019年10月の公開イベント、
「山崎 元が斬る!グローバル3倍3分法」は、
一時、投資家の間で話題となりました。
その後、コロナショックでの下落や、資金の流出等もあり、
一時の人気に限りが見えたグロ3ですが、
先日、誕生から3周年ということで、再び、山崎元氏との対談が実現。
山崎氏と商品開発者の有賀氏が、
この2年を振り返り評価つ、グロ3についてレビューしています。
【レバレッジ投資家もそうでない方も是非】
21年11月22日に投稿された動画ながら、記事執筆時点で、
YOUTUEの再生数は1032と少しさみしい感じとなっています。
ただ、レバレッジを使う方も、そうでない方であっても、
投資の役に立ちそうな話もいくつかあったので、
今回は、動画とともに紹介していきたいと思います。
「Chapter 1 ファンドの商品性と設計思想」
Chapter 1で、おもしろかったのは動画6分くらいからのリバランスの話。
山崎元氏と商品開発者である有賀純一郎氏のリバランスに関する話は、
個人投資家のアセットアロケーション、ポートフォリオの管理においても参考になると思います。
〇リバランスは頻度(定期的)ではなく、割合にしている。
〇売買回数を抑えコストを抑えようとしている。
〇基本資産配分を見直すのは一定期間ごとに意味があるかもしれないが、基本資産配分に戻すことに頻度を設けるのはあまり合理的ではない。
〇お金が入ってきた時に凹んでいるところを買う。など・・・・。
私はノーセルリバランスが好きですし、例えば、一例として、5%程ベースの資産配分がずれてきたら見直すというやり方などが合理的かと思います。
「Chapter 2 運用実績の評価 ~『有効フロンティアの上』の実現」
6分30秒くらいから。
債券の逆相関や相関の利用についての山崎元氏のコメントが面白かったのでぜひ見てみてください。
〇日本株と先進国株の相関が高い。
〇相関係数が今後も常にマイナスとなるかは分からないが、これを利用しない手はない。これを利用した人としない人とでは、運用の質に大きな差があっただろうなと思う。
「Chapter 3 個人にとっての活用法 ~長期投資にふさわしいか」
特にみて欲しいのはこのChapter 3ですね。
(テーパリングや金利上昇のリスクについてのくだり)
有賀氏
「テーパリングに関しては、金融緩和を先細りさせていくということですから、インフレとか景気拡大の期待があれば、むしろテーパリングをしてもらった方が良いので、それ自体に関しては中立です。」
「ただし、マーケット全体が想定していたよりも強いテーパリングが起こった時に、たとえば2013年のバーナンキ・ショックがそれに近かったと思いますが、金利が上昇して一緒に株も同時に下がってしまうこともありますので、そのような時は注意が必要だと思います。」
山崎元氏
「ただそういう時は、他のファンドにとってもあまり幸せな状況にはならないっていうことでしょうから、投資家皆で我慢しなきゃいけないっていうようなことになるでしょう」
「基本的にはそういう時が起こりそうだからと言って手放して、金利が上がり切ったところでもう1回買い直そうなどということは、株価が予見できないのと同じぐらい難しい話なので、結局は、上げ相場も下げ相場も、全部付き合うつもりで長く持つことでしょうね」
「結局コロナショックの時の教訓がなんだったかというと、その時、その時の情報というのは既に資産価格に反映しているから、何か余程特別な見通しでも持っているのではない限り、
そのリスクアセットを持ち続けて、リスクプレミアムを長い期間かけて実現しようとする。投資家にできることは基本的にそういうことだけです」
「将来お金が必要になった時には部分的に解約して気持ちよく使う。そういう付き合い方がするのがいいと思う。」
「テーマファンドだとそのテーマが有効な時には持ってて楽しいかもしれないけれども、せっかく小口でも分散投資ができて、分散投資してリスクの効率を良くしているから、長期で保有できるという理屈なのに、分散の範囲を狭めてしまう」
「そういう商品は長く持ちましょうというのに、あまり適さない」
と述べていました。
レバレッジをかけてかつ長期投資をするなら、
そういうリスク効率のよく、長く持てる投資商品を用いて運用したいものですね。
【山崎氏のグロ3評】
山崎元氏は「ファンドとして3倍3分法」を積立NISAやイデコを満額やった人が、
次に上乗せで積立する際に活用できる商品として、検討できる。
中身のわかる向けのファンドだけれども長期的な資産形成に十分使えるファンド。
として評価していました。
山崎氏は個人投資家でもレバレッジを使うのに関して肯定的な意見をよく述べています。
参考)過去記事
「個人投資家が運用にレバレッジを使うのはあり?なし?山崎元氏の見解を紹介します。」
【感想・まとめ】
個人的には、実は3倍3分法のほうよりも、よりレバレッジを効かせた「グローバル5倍バランスファンド」いわゆる「5倍5分法」のファンドの方が、配分的には好きだったりもします(株式比率100%など)
が、信託期間が2029年12月21日までなのと、コストが高い(グロ3程のお得感はない)ことなどが気になるところです(笑)
私自身はレバレッジを用いて投資はしていませんが、レバレッジについて考えたり勉強することは良いことだと思いますし。適切に活用する分には良いことだ思ってます。
線引きが難しいですが、良いレバレッジと悪いレバレッジ(割高な金利で見栄のためにブランド物を買うなど)はあると思います。
どうせ使うならよく勉強し、適切に道具を活用することが大切だと思います。
また、今回の動画はレバレッジを使わない方にとっても面白い箇所がいくつかありますので、
否レバレッジ投資家の方も(できれば、応援クリックを押した後にでも)
ゆっくり視聴していただければと思います。
動画の感想やご意見等ありましたらTwitterのコメ欄にでも書き込んでいただければ嬉しいです。
それでは皆さん、良い週末を!
いつもありがとうございます。
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