
「ダウ・36000」
2021年11月1日、NYダウは一時36,009ドルをつけ、
史上初の36,000台を達成しました。
この「ダウ・36000」という有名なフレーズに、
感慨深い思いのある投資家の方も多いかと思います。
【1999年の予言】
ジェイムズ・K・グラスマン氏とケビン・ハセット氏が、
持論をまとめた「ダウ36,000」 という一冊の有名な書籍があります。
その名の通り「NYダウが向こう3~5年で36000ドルに達成する」という予言が記されていた同書は、
ITバブルの熱狂の中、一躍話題となりました。(当時のダウは1万ドル前後)
しかし、ITバブルの崩壊によって、
同書の発売後2年でダウ平均は29%下落。
「これまでで最も見事に間違った投資本」とも言われました。
【投資の神々が認めた一冊】
ここだけ読むと「またひどい予言の書かれた投資本だな」
「予想下手くそすぎる」と思われる方もいるかもしれません。
でも、実はこの「ダウ 36000」は、
あのバンガードの創設者ジャック・ボーグル氏を始め、多くの偉大な投資家が認めた一冊だった。
と聞くと驚く方も多いかもしれません。
なぜなら、この本の根底にあるメッセージは「株式のバイアンドホールド」
つまり「よく分散されたポートフォリオを長期的に保有する」のが、投資家にとって最善の策であるという内容だからです。
【余談】
なお、おもしろい裏話としては「ダウ 36000」タイトルは編集のアイディアで、本人等がつけたものではありませんでした。
グラスマン氏は「もちろん、後悔はしていませんが、このタイトルは風刺しやすいものでした」とコメントしています。
(一部が切り取られて話題になるのはいつの時代もあるわけで・・・)
逆に、後悔しているのは「ダウ36,000ドルがすぐに、つまり数年以内に実現するとほのめかしたこと」と振り返っています。
グラスマン氏は「もちろん、後悔はしていませんが、このタイトルは風刺しやすいものでした」とコメントしています。
(一部が切り取られて話題になるのはいつの時代もあるわけで・・・)
逆に、後悔しているのは「ダウ36,000ドルがすぐに、つまり数年以内に実現するとほのめかしたこと」と振り返っています。
「経済学者であり、FRBの研究者でもある故アラン・メルツァー氏は、
私たちの本にとても素晴らしい宣伝文句をつけてくれましたが、
「日付と数字を結びつけるな」と言ってくれました。」
「良いアドバイスでした」
【余談の余談】
なお、グラスマン氏は2006年10月24日に、
2021年までに、ダウは36000ドルに達するとの予想を再度発表しています。
7年前に予測したジェームズ・グラスマン氏(59)は、この予想は 間違いではなく、予想する時期が早かっただけだと話す。
「ダウ,36000」は長期的には株式投資の方が債券投資よりも安全だと主張したもので、投資家がこれを理解すれば、ダウ平均は3倍に値上がりする。
「過去数年間の動きは われわれの当初の主張を変えるものではない」
なお、その2年後、リーマンショックが起き、
また一部から叩かれたのは言うまでもありません。
なぜ、また予言をしてしまったんだい(笑)
でも前回の反省を踏まえてか、2006年はかなり現実的な数字に基づいて計算していました。
ダウ平均は1928年以降、年率で平均5%上昇してきた。
過去30年の上昇率は2倍強の同12%に加速している。
グラスマン氏の予想通り2021年までに3万6000ドルに達するには、年7.6%の上昇が必要になる。
ジェームズ・インベストメント・リサーチの主任投資ストラテジスト、バリー・ジェームズ氏 は、「相場が歴史的に見て7-10年ごとに2倍に上昇していることを考えれば、 これは実現困難ではない」と語る
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2006-10-24/J7M943076GHT01
そして、今後はちゃんと2021年にダウ,36,000達成できました!
まあ、なんというか、おめでとうございます!!
【グラスマン氏の悔しいこと】
なお、グラスマン氏はとあるインタビューでこう答えています。
〇インタビュアー
「この本に書かれている、分散した株式ポートフォリオを購入・保有することのメリットは、何年経っても最も評価されていないことのように思います。」
「本の名前が注目されたために、そのメッセージが影を潜めてしまったのは悔しいですか?」
〇グラスマン氏
そうですね、悔しいですね。しかし、私はこの本の名前を変えるつもりはありません。
本当に残念なのは、
ギャラップ社によると、私たちがこの本を書いた時の60%に比べて、
現在のアメリカの家庭では、株式、株式ファンド、401(k)sでの株式を所有している割合が56%と低いことです。
そうですね、悔しいですね。しかし、私はこの本の名前を変えるつもりはありません。
本当に残念なのは、
ギャラップ社によると、私たちがこの本を書いた時の60%に比べて、
現在のアメリカの家庭では、株式、株式ファンド、401(k)sでの株式を所有している割合が56%と低いことです。
私は40年間にわたって株式に関する記事を書いてきたバイ・アンド・ホールドの狂信者ですが、
それでもアメリカ人は株式を所有していないか、あるいは飛び飛びに株式を購入しているのです。
それでもアメリカ人は株式を所有していないか、あるいは飛び飛びに株式を購入しているのです。
【グラスマン氏からのアドバイス】
最後にグラスマン氏からのアドバイスで閉めたいと思います。
これ(ダウ36,000に書かれていた株式の長期分散バイアンドホールド戦略)は今でも最善の策です。
人々が個別株を持ちたがるのは、(おそらく友人や関係者)に自分の頭の良さをアピールするためでもあり、
私はその楽しみを否定するつもりはありません。私自身もそうしています。
ただ、私はインデックスファンドといくつかの株を買って、どちらが良いかを見極めることをお勧めします。
人々は個別の株式を所有することを好みます。
人々が個別株を持ちたがるのは、(おそらく友人や関係者)に自分の頭の良さをアピールするためでもあり、
私はその楽しみを否定するつもりはありません。私自身もそうしています。
ただ、私はインデックスファンドといくつかの株を買って、どちらが良いかを見極めることをお勧めします。
私は今の環境(2021年1月時点)は株に向いていると思いますよ。
そうでなくても、私の意見を無視して、とにかく投資してくださいと言いたいですね。
①インデックスファンドを買う
②毎月同じ金額で自動的に購入する
➂市場や残高を気にしないようにする
④どうしても必要になるまで売らない
➄税金に注意する
といったことを実行すれば、失敗することはありません。
そうでなくても、私の意見を無視して、とにかく投資してくださいと言いたいですね。
①インデックスファンドを買う
②毎月同じ金額で自動的に購入する
➂市場や残高を気にしないようにする
④どうしても必要になるまで売らない
➄税金に注意する
といったことを実行すれば、失敗することはありません。
【まとめと感想】
グラスマン氏の主張の根幹をなすメッセージ、
株式を長期的に分散されたポートフォリオでバイホールド。
これは「ダウ,36,000」が発売されてから20年以上も経つ、今も色あせることはありません。
また余談ですが、
2017年には、ウォーレン・バフェット氏が「NYダウは100年後に100万ドルを超える」と予言していました。(年間平均リターン5%ほどで達成可能)
まあ、この予言が現実となるかどうかを確認する前に、バフェット氏も私も死んでいるでしょうが(笑)
未来の株価を楽しみに、できる限り複利を効かせつつ
これからも、株式を長期的によく分散されたポートフォリオで、
バイ&ホールドをし続けたいと思います。
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