【資本資産評価モデル(CAPM)】

おそらくS&P500もこの指摘に当てはまると私は思います。
彼等は以下のように主張しています。
(長期投資の理論と実践: パーソナル・ファイナンスと資産運用より引用)

(前略)したがって、運用会社が総力を結集して入手した企業情報を駆使してファンダメンタルな分析を行い、市場、業種セクター、あるいは個別銘柄についてストラテジック(戦略的)な予測を立てて運用すれば、
「近時のCML」の左上方に位置するような、インデックスファンドよりも大きなシャープ尺度をもつポートフォリオを構築することは、たとえ困難であるにせよ、決して不可能ではないと想像される。
そのようなポートフォリオは、単純なインデックス運用(パッシブ運用)に比して、投資家の期待効用を確実に高めるはずである。
(中略)
実務上では、近似のCMLを凌駕することが「運用の付加価値」すなわちαを実現することとみなされている。
そして、恒常的に正のαを実現することは非常に難しいと考えれれている。
以上の例は証券投資の実務において、CMLを凌駕するパフォーマンスをあげることは不可能であるという、後述する平均・分散分析の理論的帰結を鵜呑みにしてはいけないと注意喚起する目的で取り上げた。
なぜならば、現実には真の市場ポートフォリオが観測不可能であるだけでなく、同質的期期待形成が成立するとは到底考えられないからである。
同一証券についてであれ、入手可能な情報量が異なり、その解釈や使用方法が異なるので、優れた予想を行う運用者とそうでない運用者が同時に存在し、
各証券について、運用者・投資家ごとに異なるリスク・リターン・ポディションを認識していると考える方が自然である。
その時、優れた予想を行う事が出来る運用者はそうでない運用者・投資家の犠牲のもとに、市場平均を上回る投資尺度を実現できる可能性である。
さらに・・・
と続きます。
もし興味がある方は原著をあたってみて下さい。
【理論の限界や隙を知る】
上記のような主張はもっともだと思います。
今回私がこの引用をしたのは、両名もおっしゃっている通り、
平均・分散分析の理論的帰結を鵜呑みにしてはいけないと注意喚起理という意味合いがあります。
私は両名とは異なり、バリバリのパッシブ運用を行っている理論重視勢ですが(笑)
故に、その理論の前提や隙、限界などもよく知り、良く学ぶべきだと考えています。
これは、アクティブ投資家の方にも、パッシブ投資家の方にも役立つ事だと思います。
私は本当によく誤解されるので、予め言っておきますが(笑)
私はアクティブ投資をただ「市場ベンチマークと異なる動きを狙う投資」と位置付けています。
「良い」「悪い」で考えたことはあまりありません。
アクティブ投資をしている中の良い友人がネット・リアル通じてたくさんいますし、
私自身がパッシブ運用をしているだけで、異なる考え方、投資戦略を取る方とも、特に喧嘩等もせず仲良くやっています。
実際にバフェット氏やシモンズ氏、ソープ氏やタレブ氏、ハワードマークス氏など尊敬するアクディブ投資家の方もたくさんいます。
そのうえで、私自身の考えを言うと、
例え、市場が非効率的でアクティブ投資家がつけ入る隙があっても、
①期待リスクを抑える「分散効果」の利点は消えないこと。
②現状パッシブファンド(インデックスファンド)の方がアクティブ投資(やファンド)よりコストが低く抑えられること
③時間や労力を割かなくても、誰でも一定の成果が出せる手軽さ。
などから私自身はやっぱり、
低コストのインデックスファンドを用いた、パッシブ運用を続けていきたいと思っています。
最近は、特に③の理由、メリットが大きいと感じています。
人生には限りがありますから、
今後はできるだけ投資に割く時間や労力を最小限にして、
投資以外のその他多くの事を学び、楽しみ、挑戦したいと思う今日この頃です。
いつもありがとうございます。
知らなかった、ちょっとだけ勉強になったという方は、
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資産市場が完全に構想市場であり、全ての証券の期待収益率と分散、および証券間の共分散の値について、
投資家の推定値が完全に一致しているという前提の元での理論あり、
投資家のリスクとリターンに対する選好は、平均分散分析によって表現されると仮定する1期間モデルでありますが、
(つまり、完全に現実に即した理論ではないものの)
CAPMの理論的帰結としての、
「市場ポートフォリオと無リスク資産からなるポートフォリオを選択するのが合理的」
という結論は多くの投資家にとって、今なお強力な選択肢の一つだと私は考えています。
【優秀な投資家ならαを狙えるが】
「(市場ポートフォリオの代用としての)インデックス投資+国債等の無リスク資産」
だけ投資にとどまらず、それを上回る収益(α)を目指すという方も多くいるかと思います。
例えば、成長株、バリュー株、小型株といった特化されたスタイルにおいて追及しようという投資家もいますし、
分散投資を基本としつつも、市場予想を折り込んでタイミングを計りαを狙おうとする投資家もいるかと思います。
1年 60.33%
3年 69.71%
5年 75.27%
優秀な投資家の方、あるいは本気で(ウォール街のプロ達を出し抜けるような)優秀な投資家になるための努力が出来る方。
投資家の推定値が完全に一致しているという前提の元での理論あり、
投資家のリスクとリターンに対する選好は、平均分散分析によって表現されると仮定する1期間モデルでありますが、
(つまり、完全に現実に即した理論ではないものの)
CAPMの理論的帰結としての、
「市場ポートフォリオと無リスク資産からなるポートフォリオを選択するのが合理的」
という結論は多くの投資家にとって、今なお強力な選択肢の一つだと私は考えています。
【優秀な投資家ならαを狙えるが】
「(市場ポートフォリオの代用としての)インデックス投資+国債等の無リスク資産」
だけ投資にとどまらず、それを上回る収益(α)を目指すという方も多くいるかと思います。
例えば、成長株、バリュー株、小型株といった特化されたスタイルにおいて追及しようという投資家もいますし、
分散投資を基本としつつも、市場予想を折り込んでタイミングを計りαを狙おうとする投資家もいるかと思います。
スキルも運もある有能な運用者であれば、リスクとリターンのトレードオフを正しく選択することも不可能ではないと思います。
ただ、多くのアクティブファンドが市場ベンチマークを長期的には上回る事が出来ずに苦労しています(特にコスト控除後のリターンにおいて)。
例)過去S&P500を下回った米大型株ファンドの割合
ただ、多くのアクティブファンドが市場ベンチマークを長期的には上回る事が出来ずに苦労しています(特にコスト控除後のリターンにおいて)。
例)過去S&P500を下回った米大型株ファンドの割合
1年 60.33%
3年 69.71%
5年 75.27%
優秀な投資家の方、あるいは本気で(ウォール街のプロ達を出し抜けるような)優秀な投資家になるための努力が出来る方。
または、投資を趣味・楽しみにしている方などを除いた、
ただ資産を増やしたい・守りたい、というのが目的で運用している一般的な個人投資家の場合は、
理論的にも、実践的にも、つけ入る隙がないわけではないものの、
手間や手軽さ、コストを含めた、効率の良さから、市場ポートフォリオ(時価総額加重のインデックスファンド)を用いて運用するのが良いと私は考えています。
【安達智彦、池田匡幸等の指摘】
安達智彦、池田匡幸等は、
理論上の市場PFとは異なり、TOPIXなどは、分散可能なリスクが残っている非効率的なPFである可能性が高いと指摘しています。
ただ資産を増やしたい・守りたい、というのが目的で運用している一般的な個人投資家の場合は、
理論的にも、実践的にも、つけ入る隙がないわけではないものの、
手間や手軽さ、コストを含めた、効率の良さから、市場ポートフォリオ(時価総額加重のインデックスファンド)を用いて運用するのが良いと私は考えています。
【安達智彦、池田匡幸等の指摘】
安達智彦、池田匡幸等は、
理論上の市場PFとは異なり、TOPIXなどは、分散可能なリスクが残っている非効率的なPFである可能性が高いと指摘しています。
おそらくS&P500もこの指摘に当てはまると私は思います。
彼等は以下のように主張しています。
(長期投資の理論と実践: パーソナル・ファイナンスと資産運用より引用)

(前略)したがって、運用会社が総力を結集して入手した企業情報を駆使してファンダメンタルな分析を行い、市場、業種セクター、あるいは個別銘柄についてストラテジック(戦略的)な予測を立てて運用すれば、
「近時のCML」の左上方に位置するような、インデックスファンドよりも大きなシャープ尺度をもつポートフォリオを構築することは、たとえ困難であるにせよ、決して不可能ではないと想像される。
そのようなポートフォリオは、単純なインデックス運用(パッシブ運用)に比して、投資家の期待効用を確実に高めるはずである。
(中略)
実務上では、近似のCMLを凌駕することが「運用の付加価値」すなわちαを実現することとみなされている。
そして、恒常的に正のαを実現することは非常に難しいと考えれれている。
以上の例は証券投資の実務において、CMLを凌駕するパフォーマンスをあげることは不可能であるという、後述する平均・分散分析の理論的帰結を鵜呑みにしてはいけないと注意喚起する目的で取り上げた。
なぜならば、現実には真の市場ポートフォリオが観測不可能であるだけでなく、同質的期期待形成が成立するとは到底考えられないからである。
同一証券についてであれ、入手可能な情報量が異なり、その解釈や使用方法が異なるので、優れた予想を行う運用者とそうでない運用者が同時に存在し、
各証券について、運用者・投資家ごとに異なるリスク・リターン・ポディションを認識していると考える方が自然である。
その時、優れた予想を行う事が出来る運用者はそうでない運用者・投資家の犠牲のもとに、市場平均を上回る投資尺度を実現できる可能性である。
さらに・・・
と続きます。
もし興味がある方は原著をあたってみて下さい。
【理論の限界や隙を知る】
上記のような主張はもっともだと思います。
今回私がこの引用をしたのは、両名もおっしゃっている通り、
平均・分散分析の理論的帰結を鵜呑みにしてはいけないと注意喚起理という意味合いがあります。
私は両名とは異なり、バリバリのパッシブ運用を行っている理論重視勢ですが(笑)
故に、その理論の前提や隙、限界などもよく知り、良く学ぶべきだと考えています。
これは、アクティブ投資家の方にも、パッシブ投資家の方にも役立つ事だと思います。
私は本当によく誤解されるので、予め言っておきますが(笑)
私はアクティブ投資をただ「市場ベンチマークと異なる動きを狙う投資」と位置付けています。
「良い」「悪い」で考えたことはあまりありません。
アクティブ投資をしている中の良い友人がネット・リアル通じてたくさんいますし、
私自身がパッシブ運用をしているだけで、異なる考え方、投資戦略を取る方とも、特に喧嘩等もせず仲良くやっています。
実際にバフェット氏やシモンズ氏、ソープ氏やタレブ氏、ハワードマークス氏など尊敬するアクディブ投資家の方もたくさんいます。
そのうえで、私自身の考えを言うと、
例え、市場が非効率的でアクティブ投資家がつけ入る隙があっても、
①期待リスクを抑える「分散効果」の利点は消えないこと。
②現状パッシブファンド(インデックスファンド)の方がアクティブ投資(やファンド)よりコストが低く抑えられること
③時間や労力を割かなくても、誰でも一定の成果が出せる手軽さ。
などから私自身はやっぱり、
低コストのインデックスファンドを用いた、パッシブ運用を続けていきたいと思っています。
最近は、特に③の理由、メリットが大きいと感じています。
人生には限りがありますから、
今後はできるだけ投資に割く時間や労力を最小限にして、
投資以外のその他多くの事を学び、楽しみ、挑戦したいと思う今日この頃です。
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