【ファクター戦略について】
いわゆる「ファクター/スマートベータ」戦略ですね。
ファクター投資入門より引用
【米国の各ファクターのプレミアム】
一方で、各主要ファクターとも、市場ベンチマークを60か月以上下回る時期を経験しています。
ファクター戦略の難しい理由の一つとして、市場環境によっては、
市場平均を長期的に下回る「困難な時期」に耐えなければならないという点があげられます。
過去数年間のバリュー株を思い浮かべて頂くとわかりやすいかと思います。
また、過去のファクターについての研究には「ロング」と「ショート」を組み合わせて数字を出したものだったり、コストが考慮されていないものもあるので注意が必要です。
個人的には、特定のファクターに加重することで、市場を上回るときもあれば、下回る時もある。
ファクター(スマートベータ)戦略は、そういうアクティブな戦略の一種だと考えています。
【ファクターETF】
さて、前置きはこのくらいにして、
バンガードやブラックロック、ステートストリートはいくつかのファクター・スマートベータ型ETFを販売しています。
今回はその中の一つ、
「Vanguard U.S. Quality Factor ETF (VFQY)」を紹介していきたいと思います。
「Vanguard U.S. Quality Factor ETF (VFQY)」
バンガード米クオリティーファクターETFは、
強力なファンダメンタルズを示す企業を選択することにより、米国市場よりも高いリターンを生み出すことを目指したETFです。
高い収益性と収益の持続性、健全なバランスシートを持つ、
米国の様々なセクターや産業の大・中・小型株にルールベースの定量モデルを用いて投資をするETFです。
【上位構成銘柄とセクター配分】
上位構成銘柄はこんな感じです。
ターゲット・コストコ・ウォルートといった小売りがトップ3。
最近好調のオライリー。アイデックスラボラトリーズ。アクセンチュア。
そして、ズームやヴィーヴァ・システムズといった比較的新しいハイテク企業から、
コルゲート・パルモリーブやナイキといった伝統ある企業まで、
業種や規模(サイズ)に関係なくクオリティーの高い企業が選出されています。
【ファクター分析(小型株多めのPF)】
クオリティーの高い小型企業なんて夢がありますね。
【VFQYの少し悪い面】
ただ、VFQYはSBI証券等、日本の主要ネット証券からだと投資できない事。
設定されたのが2018年と新しいこともあり、経費率が0.13%とバンガードのETFにしてはやや高いこと(低いですけど)。
こちらも設定されて数年なのでまだ参考記録程度ですが、VTIやVOOにリターンもシャープレシオも負けている点を嫌らう方もいるかと思います。
分配金も1.02%と低めです。これはある意味で良い事でもありますが。
【VFQYの真価】
ではなぜ、そんなETFを紹介したかと言いますと、
VFQYの採用銘柄を見ると、バンガードが定量的に決めたルールに従って選出してくれた
クオリティーの高い(収益性の高い、財務的に堅牢)企業群がわかるということです。
ただ、まだこの時点で約800社くらいありますので、
さらにここにファンドオーバーラップを使うと良いかと思います。
例えば、VFQYとバンガードバリューファクターETF(VFVA)で重複している銘柄であれば、
クオリティーが高く、割安な銘柄を抽出することができます。
その後はセクターやサイズ、自分のPFのバランス等をみて、いらない銘柄を弾きつつ、知らない銘柄を調べれていけばおもしろい銘柄を見つけられるかもしれません。
アプローチの仕方としてはここら辺に近いイメージです。
「ブラックスワン回避法 (ウィザードブックシリーズ)」より引用
【優良グロース株】
また、グロース株や小型株投資家の方も、
QQQやグロース系ETFとVFQYをオーバーラップさせることで、
先程のズームやヴィーヴァ・システムズのような、
収益性の高く、財務的に強い、グロース株をピックアップすることができます。
今後、インフレ率の上昇や金利が正常化に向ことが予想されます。
これは、低インフレ、低金利を追い風に成長してきたグロース株にとっては逆風となります。
そんな中でも、良い決算を維持し、成長を続けられる可能性の堅い、
高い収益性と堅牢なバランスシートを持つ、優良グロース企業を見つけるヒントになるかもしれません。
【まとめ・感想】
私がバンガードが好きなのでバンガードのファクターETFを例に出し説明してきましたが、
ブラックロック等のファクターETFの方が好きだという方は、そちらを試してみても全然良いと思います。
あと私が収益性の高く、持続力もあり、財務的にもよい企業が好きなのでクオリティーファクターでやりましたが、
「バリュー×サイズ」「配当×クオリティー」などいろいろなファクターの応用をすることもできます。
そのままファクターETF等を用いて、特定のファクターにアプローチするのはもちろん、
個別銘柄を探すヒントとしても使えるファクターETF。
アクティブに運用している方にとって何かヒントになれば幸いです。
【私自身はパッシブ運用】
私自身は昔米個別株投資を何年もやっていたこともあり、
未だにこういうのを考えるのがとても面白いと思う気持ちもあります。
ただ、その一方で、今は投資に賭ける時間や労力を減らしたい、
頑張りたくないという気持ちも大いに持ち合わせていますので(笑)
今後もアクティブな戦略は採用することなく、ある意味で最高のマルチファクターETFである、
時価総額のインデックスファンドにこれからもパッシブ投資を続けていきたいと思います。
最後となりましたが、
アクティブ運用をする方も、パッシブ運用をする方もそれぞれが運用に成功し、
読者の皆さんが全てが良い人生を送れることを願っています。
まあ、いろいろな考え方があると思いますが、
お互い自分のペースで頑張っていきましょう!
いつもありがとうございます。
知らなかった、ちょっとだけ勉強になったという方は、
是非、応援クリックよろしくお願いします。
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特定の「ファクター」にエクスポージャーをとることで、
〇市場ベータを上回るリターンをあげる
〇リスクをそのままに高いリターンをあげる。
〇リターンはそのままにリスクをさげる。
ことなどが可能だという研究があります。
いわゆる「ファクター/スマートベータ」戦略ですね。
「配当」にウェイトを置く戦略もこの一種と考える事ができます。
「各ファクターが市場をアウトパームする確率」
ファクター投資入門より引用
【米国の各ファクターのプレミアム】
バンガードのレポートより引用。調査の対象の期間や方法が異なる事に注意。詳しくは過去記事にて。
一方で、各主要ファクターとも、市場ベンチマークを60か月以上下回る時期を経験しています。
ファクター戦略の難しい理由の一つとして、市場環境によっては、
市場平均を長期的に下回る「困難な時期」に耐えなければならないという点があげられます。
過去数年間のバリュー株を思い浮かべて頂くとわかりやすいかと思います。
また、過去のファクターについての研究には「ロング」と「ショート」を組み合わせて数字を出したものだったり、コストが考慮されていないものもあるので注意が必要です。
個人的には、特定のファクターに加重することで、市場を上回るときもあれば、下回る時もある。
ファクター(スマートベータ)戦略は、そういうアクティブな戦略の一種だと考えています。
【ファクターETF】
さて、前置きはこのくらいにして、
バンガードやブラックロック、ステートストリートはいくつかのファクター・スマートベータ型ETFを販売しています。
今回はその中の一つ、
「Vanguard U.S. Quality Factor ETF (VFQY)」を紹介していきたいと思います。
「Vanguard U.S. Quality Factor ETF (VFQY)」
バンガード米クオリティーファクターETFは、
強力なファンダメンタルズを示す企業を選択することにより、米国市場よりも高いリターンを生み出すことを目指したETFです。
高い収益性と収益の持続性、健全なバランスシートを持つ、
米国の様々なセクターや産業の大・中・小型株にルールベースの定量モデルを用いて投資をするETFです。
【上位構成銘柄とセクター配分】
上位構成銘柄はこんな感じです。
ターゲット・コストコ・ウォルートといった小売りがトップ3。
最近好調のオライリー。アイデックスラボラトリーズ。アクセンチュア。
そして、ズームやヴィーヴァ・システムズといった比較的新しいハイテク企業から、
コルゲート・パルモリーブやナイキといった伝統ある企業まで、
業種や規模(サイズ)に関係なくクオリティーの高い企業が選出されています。
【ファクター分析(小型株多めのPF)】
また、余談ですが個人的におもしろいと感じたのは、
VFQYのPFをファクター分析してみると、
クオリティーファクター以上に、
ベンチマークに対し、サイズファクター(小型株多め)に加重していることもわかりました。
クオリティーの高い小型企業なんて夢がありますね。
【VFQYの少し悪い面】
ただ、VFQYはSBI証券等、日本の主要ネット証券からだと投資できない事。
設定されたのが2018年と新しいこともあり、経費率が0.13%とバンガードのETFにしてはやや高いこと(低いですけど)。
こちらも設定されて数年なのでまだ参考記録程度ですが、VTIやVOOにリターンもシャープレシオも負けている点を嫌らう方もいるかと思います。
分配金も1.02%と低めです。これはある意味で良い事でもありますが。
【VFQYの真価】
ではなぜ、そんなETFを紹介したかと言いますと、
VFQYの採用銘柄を見ると、バンガードが定量的に決めたルールに従って選出してくれた
クオリティーの高い(収益性の高い、財務的に堅牢)企業群がわかるということです。
ただ、まだこの時点で約800社くらいありますので、
さらにここにファンドオーバーラップを使うと良いかと思います。
例えば、VFQYとバンガードバリューファクターETF(VFVA)で重複している銘柄であれば、
クオリティーが高く、割安な銘柄を抽出することができます。
その後はセクターやサイズ、自分のPFのバランス等をみて、いらない銘柄を弾きつつ、知らない銘柄を調べれていけばおもしろい銘柄を見つけられるかもしれません。
アプローチの仕方としてはここら辺に近いイメージです。
「ブラックスワン回避法 (ウィザードブックシリーズ)」より引用
【優良グロース株】
また、グロース株や小型株投資家の方も、
QQQやグロース系ETFとVFQYをオーバーラップさせることで、
先程のズームやヴィーヴァ・システムズのような、
収益性の高く、財務的に強い、グロース株をピックアップすることができます。
今後、インフレ率の上昇や金利が正常化に向ことが予想されます。
これは、低インフレ、低金利を追い風に成長してきたグロース株にとっては逆風となります。
そんな中でも、良い決算を維持し、成長を続けられる可能性の堅い、
高い収益性と堅牢なバランスシートを持つ、優良グロース企業を見つけるヒントになるかもしれません。
【まとめ・感想】
私がバンガードが好きなのでバンガードのファクターETFを例に出し説明してきましたが、
ブラックロック等のファクターETFの方が好きだという方は、そちらを試してみても全然良いと思います。
あと私が収益性の高く、持続力もあり、財務的にもよい企業が好きなのでクオリティーファクターでやりましたが、
「バリュー×サイズ」「配当×クオリティー」などいろいろなファクターの応用をすることもできます。
そのままファクターETF等を用いて、特定のファクターにアプローチするのはもちろん、
個別銘柄を探すヒントとしても使えるファクターETF。
アクティブに運用している方にとって何かヒントになれば幸いです。
【私自身はパッシブ運用】
私自身は昔米個別株投資を何年もやっていたこともあり、
未だにこういうのを考えるのがとても面白いと思う気持ちもあります。
ただ、その一方で、今は投資に賭ける時間や労力を減らしたい、
頑張りたくないという気持ちも大いに持ち合わせていますので(笑)
今後もアクティブな戦略は採用することなく、ある意味で最高のマルチファクターETFである、
時価総額のインデックスファンドにこれからもパッシブ投資を続けていきたいと思います。
最後となりましたが、
アクティブ運用をする方も、パッシブ運用をする方もそれぞれが運用に成功し、
読者の皆さんが全てが良い人生を送れることを願っています。
まあ、いろいろな考え方があると思いますが、
お互い自分のペースで頑張っていきましょう!
いつもありがとうございます。
知らなかった、ちょっとだけ勉強になったという方は、
是非、応援クリックよろしくお願いします。
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