【QQQとSPY(S&P500ETF)のチャート】
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2000年1月7日~2015年4月29日の間の

QQQとSPY(S&P500ETF)のチャート

ドルベース・配当込のトータルリターン

バリュー株や高配当株が10年近く振るわなかったように、

QQQも10年以上振るわず、S&P500ETF(SPY)を下回り続けた時期があります。



【2021年4月29日までのチャート】

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QQQはリーマンショック以降、

特に2016年あたりから急激に成長しました。

直近の成績を見て、QQQはS&P500を上回る。

時にはQQQだけでよいと言われることもあります。

確かに、切り取る期間によってはQQQはS&P500を上回ります。

でも、それは「絶対に上回る」というものではなく

逆に、切り取る期間、投資するタイミングによってはQQQが市場を下回る事もあります。

QQQが勝つタイミングが投資家の希望と合致すれば良いのですが、

あなたが最も資産を増やしたい時期に、株式市場やQQQが希望どおりの動きをしてくれるとは限りません。



【QQQのファクター分析】
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例えば、現在人気のQQQやVUGなどのグロースETFは、

基本的に「モメンタム」と「クオリティー」ファクターにウエイトを置いています。

これらファクターに加重する事で、

ここ数年は市場を上回るリターンを残してきたのですが、

「モメンタム」「クオリティー」両ファクターとも、

それぞれ、60か月以上(5年以上)市場平均を大きく下回る時期を過去に経験しています。



【デメリットも合わせて考えよう】

なぜ今回、この記事を書いたかというと、

先日モトリーフールに

【米国株動向】長期的な資産形成を支える3つのバンガードETF

という記事があったからです。


長期的な資産形成に役立つ戦略として、

バンガード3つのETFが紹介されていたのですが、

みなさん、この3つなんだと思いますか?

1つは「VOO」でした。

もう2つは・・・・

バンガード・グロースETF (VUG)とバンガード情報技術ETF (VGT)でした。


私はこの2つのETF「そのもの」が悪いとは思いません。

むしろ好きです。

ただ、QQQや過去の事例のように、

市場平均を下回る可能性等の説明もなく

スタイル別・セクター別のアクティブなETFを紹介し、

長期投資に役立つと提案するのはなんだかなあ・・・・

と思い、勝手に補足してみたわけです(笑)。



【まとめ】

アクティブな戦略はリターン(α)が必ず得られるというものではありません。

アクティブ戦略とは市場平均と違う動きをする戦略です。

つまり、市場を上回る可能性もあれば、下回る可能性もある。

どちらか片方ではなく、その両方がセットなわけです。


直近(ここ5~10年くらい)の成績を根拠に、グロースETFやQQQに魅力を感じる気持ちはわからなくもありません。

ですが、未来はどうなるかわかりません。

ですので、少なくとも良い面だけではなく、デメリットや悪かった場合のケースも考えておくことが大切だと思います。

「投資スタイル」や「セクター間」のパフォーマンスの違いやサイクルは、

市場全体に幅広く分散されたポートフォリオを持つべき。と私が信じる理由の1つです。


私は初心者かつ普通の投資家なので、

時価総額加重の低コストのインデックスファンド(VOO)で充分だと考えています。

もし、アクティブ戦略を採用する方は、

自身のとれるリスクの範囲を超えないよう慎重に資産を配分する事が大切だと思います。

いつもありがとうございます。

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