「米国の長所と短所を知ろう②」
米国株投資、初心者の方向けに、
米国は誕生して以降、230年間に渡り「民主主義国家」として今日まで発展してきました。
では、民主主義の優位性、潜在的な優位性とは何でしょう。
論文・専門書ではないので、難しい話は抜きにして、
誰にでも伝わるよう、簡単に書いていきたいと思います。
抑制・均衡・賛成多数による意思決定
民主主義の本質とは、
チェック・バランス・賛成多数による(したがって時間のかかる)意思決定だ。
とジャレド・ダイヤモンドは述べています。
独裁政治と民主主義
中国はものすごいスピートで、
高速道路網、地下鉄、長距離エネルギー輸送システムなどを構築していきました。
中国では1年で無鉛ガソリンの採用が決まりましたが、
米国が議論や訴訟などで10年も費しました。
民主主義には時間がかかります。
独裁政治は、凄まじいスピードで迅速に政策を決定し、実行できます。
ただ、この力は悪い方向にも働きます。
独裁政治の致命的な短所は、
恐ろしく迅速に、自己破壊的で、不合理的で、悲惨な結末をもたらす政策を決定し、
大規模に実行してしまう事ができるという事です。
同じ中国の「大躍進政策」などが良い例かと思います。
歴史上、どの中央集権政府も、
将来の国家にとって、良い政策「だけ」を実行する方法を見つけるには至っていません。
民主主義の利点①妥協。
チェック・バランス・賛成多数による意思決定は、
時間がかかるなど、短所もあるものの
それ以外の政治形態の短所に比べれば、マシだと個人的には思います。
民主主義の利点は、運用に「妥協」が必要不可欠なことです。
「妥協」は、権力者の暴政を抑える効果があります。
あらゆるレベルの人達の妥協が、均衡(バランス)を保ち、行き過ぎを防ぎます。
民主主義の利点②議論と提案ができる。
民主主義の良い点として、
現政権に不都合な意見でも、提案し、議論が出来る点があげられます。
新しい案や議論、抗議などは、最善の政策を模索する事に役立ちます。
独裁政権下では、政権に批判的な意見を言うことは困難ですし、
積極的に議論されることも、一国民の意見が採用されることなどまずありません。
ナチスやソ連のような体制下で政権を批判的な意見を述べようものなら・・・
民主主義の利点③自分の意見が政治に反映される
(または、その手段があると思わせる事が出来る)
自分の意見が聞き届けられる。議論される可能性がある。選挙はチャンスである。
と、国民が知っていることはすごく価値があります。
そうでなければ、
国民は不満を抱え込み、自分達の意見を反映させるためには、
暴力に訴えたり、政権転覆を狙うしかないと思うようになります。
平和的に意見を主張できる方法があると、
国民が知っている場合、国民が暴動を起こすリスクは低くなります。
民主主義の利点④普通選挙のメリット
近代民主主義の利点は、
普通選挙により有権者全員が投票できるので、
政権には全国民の利益に対してインセンティブが働きます。
また、国民は独裁的エリートの小集団に機会を独占させておかずに、
自らが政治に対し生産的になる機会を得ます。
まとめと次回予告
以上、民主主義の4つの利点を簡単に紹介しました。
もちろん、民主主義には他にも多くの長所と短所があります。
今回は、民主主義が
〇チェック・バランス・賛成多数による(時間のかかる)意思決定であること。
〇万能ではないものの他の政治形態より比較的マシであること。
この二点だけでも覚えておいて頂けると助かります。
そして、実はここからが本題です(笑)。
米国はこれまで話してきた、一般的な民主主義体制の利点に加えて、
米国の独自の民主主義体制により、更なる利点を有しています。
次回『米国の民主主義体制の利点』について紹介したいと思います。
お楽しみに(^_^)voo。
いつも本当にありがとうございます。
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