私は田舎住まいです。買い物といったらせいぜい近所のスーパーかドラックストア。

週末に車で隣町のイオンに行くくらいが精いっぱいの私は、デパートや百貨店にある種のあこごれのようなものがあります笑。

今日は百貨店投資のお話です。


最近S&Pがアメリカ百貨店大手JCペニーの信用格付けを引き下げました。

2013年には20ドル近かった株価が今では2ドルちょっととなりました。
株価だけでなく、決算内容や経営状況もニュースを見る限りでは悪く、立て直しに悪戦苦闘しているという感じです。

今後さらにウォールマートやアマゾンの攻撃にもさらされるとなると投資している人の気持ちは想像したくありません。


実は世界一の投資家ウォーレンバフェット氏もバークシャーを買った少しあと、ホクスチャイルド・コーンという百貨店に480万ドル投資し約3年間で80万ドルの損失を出しています。

バフェットは当初から「二流の百貨店を三流の価格で買うことになる」という事を理解していました。

しかし経営陣のコーン一族を気に入り1966年の手紙で「個人としても事業者としても一流」「月並みの経営者ならこの会社を買わなかった」と評し、その後もコーン一族の経営に満足し、一緒に仕事をするのが楽しいというような発言をたびたびしています。

一方経営の立て直しはうまくいかず、目標リターンの引き下げにはじまり、1968年に売り上げが急落、なんとか買い手を見つけ売却しました。


バフェットはこの時のことを以下のように語っています。

「純資産と比べてかなり割安な価格で、社員は一流、帳簿外の不動産やLIFOに伴う大きな棚卸資産のクッションなど追加的な魅力もありました。損しようがないではありませんか?。ところが三年後取得した額で売却できるだけで運がいいというような状況に陥りました」


一方バフェットの参謀として有名なマンガー氏は

「我々はグレアムのエートスにあまりに影響され、投資額以上の資産を保有していれば何とか利益を出すことができると考えていました。ボルチモアの4つの百貨店の間の熾烈な競争を十分考慮に入れていなかったのです」



以前記事にした「経済的堀」がない会社だったと言えます。
最近バフェットが失敗を認め手放したIBMにも似た側面があるように感じます。


この件から我々が得るべき教訓は、投資に成功するには帳簿や財務分析だけでは不十分だということです。


百貨店の問題は経営者が常に同業他社からの攻撃にさらされている点にあります。

せっかくコーン氏のような一流の経営者が素晴らしいアイディアやサービスを生み出しても、すぐに他の百貨店にまねされます。イノベーションし続けないと優位性が保てないだけでなく、他の店の新しいサービスにおいていかれます。

コカ・コーラやディズニーなら2~3年不調でも充分立て直す余裕があります。
しかし百貨店は1シーズン前の服や食べ物など在庫を抱えるリスクや、他の店に簡単に移ってしまため毎日、毎月賢明に勝ち続けねばなりません。


このような問題は百貨店以外の小売業や他の業種にもあるように思えます。
業界特有の経営環境を理解したうえで投資をすることを心がけて投資をしましょう。

私には全ての業界の経営環境を理解するのは困難なのでS&P500に投資します。


バフェット氏の有名な名言はこの時生み出されました。
今日はその言葉で締めくくりたいと思います。

「優秀な騎手は優秀な馬に乗ると素晴らしい結果を生むが、けがをしている馬の上ではそうはいかない。」


経営者がいくら優秀でも、問題のあるビジネスや傾いた会社を立て直すのは容易ではありません。
テレビのカリスマ経営者に影響されすぎないようにしましょう。



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