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ノーベル経済学賞受賞者 ロバート・シラー教授


根拠なき熱狂」や「ナラティブ経済学」で有名な、ノーベル経済学賞受賞者である、イエール大学のシラー教授は、米国が景気後退入りする可能性は十分あるとし、

投資家や企業、消費者が景気低迷への懸念を強めることによる、「自己充足的予言」が少なくともその一因になるとの見解を示しています。

所謂ナラティブですね。



多くの企業経営者が米経済への警戒感を表明し、株価も下落。米国ではまた、経済が間違った方向に進んでいるとみる消費者も増えている。

これらは全て、消費者と企業が慎重姿勢を一段と強め、景気低迷の種をまくという結果につながり得る。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-08/RD5WOKDWX2PS01

とし「不安は現実になり得る」と述べています。




元FRB副議長のアラン・ブラインダー氏


1990年代にグリーンスパンFRB議長の下で副議長を務めたブラインダー氏は、

現時点におけるわれわれの想定とほぼ同じ状況が続けば、6月と7月の2回だけではなく、3~4回の会合で0.5%の利上げが必要になるかもしれないと述べています。
また、来年米経済がリセッション入りする確率は50%やや上回ると予想。

国内総生産(GDP)のマイナス成長を回避するには、FRBは非常に幸運である必要があるだろう。と指摘しています。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-09/RD7TE4DWLU6801


債券の大物ストラテジスト、モハメド・エラリアン氏

1999年のアルゼンチンのデフォルトや、ブラジルのデフォルト回避を的中させ、債券市場で権威を持つ
ベテランのエラリアン氏(63歳)は、

インフレ率が前年比で8.5%を超える上昇を示しても驚かないとし、以下の点から、インフレがピークに達したと言うにはあまりにも時期尚早としています。

〇インフレを押し上げている要因が多岐にわたっていること。
〇エネルギー価格は毎月大幅に上昇すると予測していること
〇住居費と食料品にも上昇圧力が見られること

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-09/RD7ZASDWRGG301



【景気後退も必要な季節】

株価が反発した先月はインフレがピークアウトしたのではないか、リセッションは回避できるのではないかという明るい話題が多く見られましたが、

今週はベテランや有識者からの厳しい意見が多く報じられていました。

個人的には、景気後退も悪い面だけではないと思います。

例えば、少し前には、『ゾンビ企業』がいろいろ騒がれていましたが、景気後退はそういう企業を一掃してくれる可能性があります(なぜ当時騒いでいた人は今喜ばないでしょう、不思議ですね)。

0金利や低インフレも長く懸念されていましたが、逆に抜け出す良いきっかけとなったとも取れます。

高バリュエーションの改善やリスクフリーレイトの上昇は、去年まで懸念されていた長期的な株式のリターンの低下を改善してくれるかもしれません。

晴れの日もずっと続くと水不足などの問題を引き起こすように、豊かな土地でも連作していれば障害を引き起こしてしまうように、

適度な雨や嵐、冬の季節も長い目でみれば市場や経済の健全性のために必要なことだと個人的には思います。

無理矢理、あるいはこっそりドーピングしていた企業やメッキで飾っていた企業の化けの皮が剝がれ、真に強い企業が生き残る。

そんな時期があるからこそ米国株式市場はより強く、たくましく成長していくものだと個人的には思います。


【余談】

昔、ヤマノススメというアニメでこんな歌が流れていました。

晴れた日も、雨の日も、幸せだったら、天気予報はいらないね。

そして、私は思うのです。

景気が良い時も、悪い時も、幸せだったら、市場予報はいらないね。と。

特に深い意味はありませんが、

ヤマノススメ『19巻』はめっちゃくちゃお勧めの一冊です。


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