【5月24日 米国株式市場】

ダウ    31,928 +0.15%
S&P500      3,941 ‐0.81%
ナスダック 11,264 -2.35%

米主要株価3指数はまちまち。

ダウは小幅にプラス。

S&P500は小幅に下落、ナスダックは大きく下げました。

ラッセル2000は‐1.56%と小型株も下落。

VXUS(全世界株式除く米)も‐0.79%とやや下げています。

米10年債利回りは2.756%。‐0.103と低下。

VIX指数は29.45。+0.97と上昇しています。

引き続き、安全への逃避の流れが続いており、債券利回りが低下しています。

【為替・コモディティー】

ドル円  126.85 -0.80%
NY原油   109.73 -0.51%
NY金     1,864 +0.91% 

ドル円は126円台に。原油は小幅に反落。

安全への逃避からか、金は5営業日連続で上昇しています。

ビットコインは29,310ドル。+0.75%と小幅に反発しました。




【S&P500マップ】

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IT・ハイテク株が下げを先導。

スナップ(SNAP)がマクロ環境悪化による広告市場の減速を理由に、ガイダンスを下方修正。これを受けてアルファベット、メタ、ピンタレストなど広告収入に依存するIT企業が売られました。

ディフェンシブなセクターが健闘する一方で、テスラやAmazonなどの影響力の大きい企業の下落が各指数を押し下げました。

また、旅行関連株も下落しています。カーニバル‐10.30%。ノルウェージャン・クルーズライン‐12%となりました。


【セクター】


公益    +2.02%
生活必需品 +1.66%
不動産   +1.21%
エネルギー +0.40%
ヘルスケア +0.25%
資本財   ‐0.12%
金融    ‐0.23%
素材    ‐0.61%
情報技術  ‐1.57%
一般消費財 ‐2.58%
通信    ‐3.70%

全11セクター中、5セクターが上昇。

公益、生活必需品、不動産などが大きく上昇した一方で、

情報技術、一般消費財、通信セクターが大きく下げました。

4月からのS&P500指数の下落のほとんどがこの3セクターのせいです。

今日はスタイル、セクターで明暗分かれた1日となりました。


【スタイルボックス】

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サイズ、スタイル別でみると、

大型バリュー株がプラス。その他がマイナス。

特にグロース株が大きく下げました。

バンガードバリューETF(VTV)が+0.42%だったのに対し、

バンガードグロースETF(VUG)は‐2.26%となりました。


【個別株】

ズーム・ビデオ(ZM)+5.61%

好調な決算により株価が上昇しました。

〇アバクロンビー&フィッチ(ANF)‐28.58%

アパレルのアバクロは決算を発表。原材料や輸送費の高騰を受け、EPSが予想外の赤字となり、ガイダンスも下方修正。大きく売られました。

〇インミューン・バイオ(INMB)-24.62%

バイオ医薬品のINMBは、「XPro」の臨床試験(第2フェーズ)開始に向けた申請をFDAが保留したことが懸念され、大きく売られました。バイオ・製薬あるあるですね。



【スナップ(SNAP) ‐43.08%】

写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営する米スナップは、マクロ環境悪化による広告市場の減速を理由に、第2四半期の売上高と利益の見通しを下方修正

これを受けて、スナップは‐43.08%と上場来最大の値下がりとなりました。

また、他のソーシャルメディア関連銘柄も軒並み売られ、同セクターの時価総額は約1650億ドル(約20兆円)吹き飛びました。

アルファベット ‐5.14%
Facebook     ‐7.62%
Twitter     ‐5.55%
ピンタレスト  ‐23.64%
 
ソーシャルメディア株はユーザー数の伸び悩みと金利上昇懸念も重しとなっています。


【米総合PMI】

5月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は53.8。

予想55.7を下回り、4月の56.0から鈍化しました。

同指数は50が景気拡大・縮小の節目となり、50を超えると民間部門の成長を示します。

S&Pグローバルは「インフレ圧力の高まり、サプライヤーの納期の一段の悪化、需要の伸びが弱まっている」と指摘しています。(ロイター


【米4月新築住宅販売戸数】

4月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は

年率換算 59.1万 予想 75万 前回 70.9万

前月比16.6%減となり、予想も大きく下回りました。

住宅ローン金利と住宅価格の上昇が重しとなり、2020年4月以来2年ぶりの低水準となりました。

これを受けて、住宅建設会社株が低迷。KBホームは2.7%下落しました。


【今夜の予定】

5月25日水曜日日本時間4時。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表があります。

これにより、投資家はFRBの意思決定プロセスをより詳細に垣間見ることとなります。

また、米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は、FRBは急すぎる利上げで「著しい経済的混乱」を引き起こさないようにすべきと警告。

6月と7月に0.50%ポイントの利上げを行った後は、インフレと経済への影響を精査するためにいったん利上げを停止することは「理にかなう」と慎重な姿勢を示しています。ロイター



【まとめ・感想】

昨日の反発を受け、一部ではリスクオンとの意見もありましたが、結果は反落となりました。

ウェルズ・ファーゴ投資研究所のサミア・サマナ氏は、「これだけ不確実性が高いのに、人々はリスク資産に投資する自信を与えてくれる一つか二つのきっかけを見つけるのに苦労している」と指定しています。

引き続き、インフレ、景気後退、利上げ、企業の利益の鈍化、中国、ウクライナなど様々な懸念が市場には渦巻いており、

不確実性とボラティリティが高く、ニュースや経済指標の発表一つでどうとでもなる敏感な相場が続いています。

ただ、それにつきあって私達まで、右往左往したり、過剰反応することは全くありません、冷静さを保ち、各々のやるべき投資を淡々と遂行していきましょう。

私自身は昨日いつもどおり本業の収入でVXUSを購入しました。副業のお金も入り次第いつも通り、随時株を買っていこうと思います。


【規律と忍耐を保ち投資を続けよう】

いろいろな投資戦略があると思いますが、長期的にインデックス投資をしている方は、マラソンを走り切ることが大切です。

スプリントをしているのではありませんから、50m毎の短期的なタイムや途中経過を過大評価しすぎないようにしましょう。

過去25年間の間には、ドットコムバブル、9.11、対テロ戦争、リーマンショック、チャイナショック、ブリグジット、トランプショックといろいろな下落と市場の混乱がありました。

ここ数年だけを見ても、2018年の年末の大きな下落(VIXショック)、2020年のコロナショック、そして2022年の年初からの下と厳しい局面は多々ありました。

しかし、長期的には株式市場は忍耐強く、規律を保ち投資を続ける投資家達に報いてきました。

シーゲル教授ではありませんが、長期投資では、むしろこの下落を上手に利用することが将来の資産を加速させることにもつながったりもします。

株式投資のリターンは、市場のリスクを引き受けるその勇気と忍耐に支払われる報酬だということを忘れずに、

いつもどおり、株価や市場に振り回されることなく、航路を守り投資を続けていきましょう。


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