現金は王様なのか?ゴミなのか?

少し前、市場好調で、

各資産が右肩上がりだった頃には、

現金(キャッシュ)は非効率的であり、

出来るだけ(レバレッジ等も駆使して)

株式のような資産へ配分することが「良し」とされてきました。


ところが、最近、

各資産・市場が下落すると

今度はキャッシュが王様という声も叫ばれるようになりました。



平常運転を心がけましょう。

まあ、でも、

この手の話は、昔からよくあることなので、

特に気にする事はないと私は思います。


どんな資産にも良い時期も悪い時期もあります。

「現金」も例外ではありません。

また、その良くなる時期やタイミングがいつ訪れるかは誰にもわかりません。

(だから各資産への分散が大切なのです。)


逆に今回の下落がこなかったら、

現金は、株式など他の資産に未だ大きく後れを取り、

ゴミと言われ続けた事でしょう。

結果論や直近の成績のみを追いかけて投資判断してはいけません。


もう見慣れた図だと思いますが、参考までに張って置きます。

ニュースや周囲に踊らされて、

変に右往左往しない事をお勧めします。

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ジェレミー・シーゲル著株式投資 第4版より引用



「現金は現金」

私は現金を、ゴミとも王様とも思っていません。

現金は現金です。

長所も短所もある一つの資産。「価値の形」です。

強い時も弱い時もあります。


ただ、一点、最近特に思う事があります。

それは「最適化や効率性」だけで資産形成は成功しないということです。

なぜなら人間には感情があるからです。

これはどうしようもない現実です。


十人十色

私の場合は、

今回の下落や相場もいつもどおり平常運転で、

S&P500ETF(VOO)100%のポートフォリオで特に問題を感じませんでした。


だからといって、私は決して安易に、他の方にVOO100%のポートフォリオを勧めたりはしません。

なぜなら、一人一人投資環境や性格の違いがあるからです。


理論や最適な行動、

例えば、理論上「ホールド」や「リバランス」が正解と「わかっていても」

「-30%の急落には耐えれない」「もう怖くて不安だ」「株を売って楽になりたい」「投資を辞めたい」「二度とリスクはごめんだ」と感じる方も当然いると思います。


そして、ついには、感情に負けてしまったり、

自身のおかれている環境(条件下)ではリスクを支えきれなくなり、投資計画そのものを途中で放棄しまったというような方もいるかと思います。


効率や最適化を追い求めるあまりに、

自分のリスク許容度を過小評価し、限界を越え、

結果下落に耐えられず、投資・資産形成を辞めてしまっては元も子もありません。



自分にとって適切な資産配分を

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参考「ポートフォリオ・パフォーマンスの決定要因」ゲイリー・P・ブリンソン、ランドルフ・フード、ギルバート・L・ビーバウワー、1986年)を元に作成。小数点以下は四捨五入


結局のところ、市場環境やタイミングでもなく、

また、机上の効率性でもなく、

各々「自分自身のリスク許容度に見合った」資産配分を定め、それを長期的に維持する事が大切だと思います。


投資の極意「安全域」(margin of safety

また、予想外の事態に備え、自分にとって十分な「安全域」を設けることが非常に重要だと思います。

なぜなら自分のリスク許容度は数式化、定量化するのが非常に難しいからです。


ギリギリを攻めてコースアウトするくらいなら、

多少の機会損失があろうとも長期的に生き残る事、

投資を続ける事を優先した方が良いと私は思います。


特に無リスク資(現金など)とリスク資産(株式など)の割合を決める際は慎重に行いましょう。

ここが資産運用の成否において最も重要な点の一つだと思います。

そういう視点から見た場合、現金は非常に重要な意味をもつと思います。



まとめ・結論。

時期や市場環境によって、

特定の資産が強くなったり、弱くなったりする事はよくある事です。

それに惑わされてはいけません。


タイミングを追いかける戦略は、ほとんどの方にとって上手く行かない。

結局は市場ベンチマークを下回る結果になることが多いという研究結果を思い出しましょう。


自分のリスク許容度や投資目標に合う資産配分を決め、

それを維持することが大切です。


市場の見通しは未だわかりません。

コロナウィルスの影響が企業にどのくらい、

どれだけの期間影響を与えるかもわかりません。

私の投資している、

米国株式市場やS&P500企業といえど例外ではありません。

今が底かどうかもわかりません。

(底値を狙うのは気持ちはわかりますが、そこそこにした方が良いでしょう)


しかし、

今普通株に投資する(資産を配分をしている)という事は、

5年・10年という長期的なスパン見た場合、

まずまずの利益には繋がるだろうと私は思っています。


厳しい状況が続くかもしれません。

数か月後には改善するかもしれません。

いずれにせよ、

私はバンガードS&P500ETF(VOO)に投資を続けていこうと思います。


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