【1月27日 米国株式市場】

ダウ    34,168 ‐0.38%
S&P500     4,349 ‐0.15% 
ナスダック 13,542 +0.02% 

米主要株価3指数はまちまち。

前半は2%近く上昇していた米国株式市場ですが、

FOMCの結果とパウエル議長の会見を受けて下落。

市場ではリスク回避の雰囲気が強まりました。


参考)昨日のS&P500ETF(VOO)のチャート
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VOOは今年に入り8.67%下落しています。


ラッセル2000は₋1.38%と下落。

VXUS(全世界株式除く米)は‐0.64%と後半下げました。

米10年債利回りは1.875%。

+0.09%とFOMC後に大きく上昇。

VIX指数も31.96。+0.80とFOMC後に上昇しました。



【為替・コモディティー】

ドル円  114.56 +0.63%
NY原油  86.98 +1.61%
NY金   1,818 ‐1.98%

原油は引き続き上昇。金は下げました。

ビットコインは36,560ドル。後半下落し‐1.11%となりました。




【S&P500マップ】


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テクノロジー株が上昇。

決算の良かったマイクロソフトは2.85%上昇しました。

半導体のテキサス・インスツルメンツも良い決算により2.5%上昇しています。

金融セクターや工業会社も上昇した。


【セクター】

情報技術  +0.72%
金融    +0.27%
エネルギー ‐0.17%
一般消費財 ‐0.33%
ヘルスケア ‐0.67%
生活必需品 ‐0.72%
通信    ‐0.78%
資本財   ‐0.82%
素材    ‐1.01%
不動産   ‐1.66%

11セクター中9セクターがマイナス。

情報技術と金融がプラス。

不動産と素材は1%以上下げました


【スタイルボックス】


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スタイル、サイズ別にみると、

全体的に下げる中、グロース株や小型株がより大きく下げました。


【個別株】

〇コーニング(GLW)+11.19%

ガラスメーカーのコーニングは予想を上回る決算を発表し株価が上昇。

現時点で、S&P500企業のうち100社が発表を終えており、そのうちの80%が予想を上回る最終利益を計上しています。

悪くない数字ですが、昨年の86社ほどの勢いはありません。

現時点では前年比24.4%増益が予想されています。


【サプライチェーンの警告も】

サプライチェーンの問題が経営を圧迫しているとして、新たに警告を発した企業もありました。

〇F5ネットワークス(FFIV) ‐8.43%

EPS、売上高は予想を上回ったものの、サプライチェーンの制約により今後の見通しを下方修正。株価は下落しました。

〇キンバリークラーク(KMB) ‐3.34%

消費財メーカーのキンバリー・クラークも、サプライチェーンの問題は2022年まで続くとして弱い見通しを発表。株価が下落しました。

サプライチェーンの問題や人件費高騰が一部企業の利益を圧迫しつつあります。



【FOMCについて】

FRBは25~26日のFOMCで、3月にFF金利を引き上げる可能性が高いことを示唆しました。

利上げの幅に対しての言及はなし。(0.5%の利上げの可能性を残す)

同時に、3月にテーパリングを終了させ、その後、保有資産の規模の「大幅な縮小」に着手する計画(QT)を改めて示しました。

QTは利上げの後に開始し、次回のFOMCで議論とのこと。

FRBはコロナ過での緩和政策から、引き締めへと舵を取ることになります。

声明を受けて、米10年債利回りは上昇。株価は下げました。


【声明より引用】


経済の道筋は引き続き、ウイルスの行方に左右される。ワクチン接種の進展と供給制約の緩和が、経済活動や雇用の継続的な増大と、インフレ率の低下を支援すると予想される

インフレ率が2%を大きく上回り、労働市場が堅調であることから、委員会はFF金利の目標誘導レンジの引き上げが間もなく適切になると予想する。

委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す。

インフレ率が2%を大きく上回り、労働市場が堅調であることから、委員会はFF金利の目標誘導レンジの引き上げが間もなく適切になると予想する。

声明全文「https://jp.reuters.com/article/idJPL4N2U63LF




【FOMCについての感想】

今回のFOMCは概ね市場の予想に沿った内容でしたが、新たな経済および金利の見通しは発表されませんでした。

そこを期待していた市場参加者も多かったと思いますが、投資家にとっては仕切り直しとなりました

FRBは具体的な結論を先延ばしにすることで、新たな経済指標や今後の経済の動向を探る猶予や選択肢を残したかったのかもしれません。

株式市場への言及はありませんでしたが、できる限り明確にコミュニケーションし、透明性を高めていくとのことです。

コロナの影響は引き続きリスク。ウクライナ情勢の言及はありませんでした。


【今後について】

いよいよイージーな市場が終わり「利上げ(引き締め)」VS「企業業績」という相場が始まります。

アクティブ投資家は、利上げに関しては、いつ開始するかよりも、

幅とペース、そして最終地点がどうなるか(市場の予想と実際の動きの差)に注目した方がよいでしょう。

またQTもポイントです。これは追加利上げと似た効果を株式市場にもたらします。

これらは、今日明日結果が決まるというわけではなく、今後何年かに渡って投資家が付き合っていくべき問題となります。

その過程で、市場予想とのギャップがあれば混乱するでしょうし、儲けるチャンスにもなります。

正直、経済を完全にコントロールすることなんて誰にも(FRBでも)不可能ですし、

今後のインフレや経済指標の推移でどうとでなり得ますから、あまり決めつけすぎず、やきもきせず気長に柔軟にいきましょう。

私は良い企業を長期で保有するスタイルが好きです。


逆に、パッシブ運用している投資家の方であればFRBの動きや金利は特に気にすることはありません

最終利上げ地点が2.5%でも、歴史的水準からみればそう高くはありません。

長期的にバランスよく分散されたPFで運用する場合、そのリスクとリターンのほとんどは資産配分が決定します。

市場が混乱しても、冷静さと規律を保ち、

市場タイミングを計ることなく、資産配分を維持し、航路を守り、いつも通りの投資を続けることが大切だと思います。

良いときもあれば、悪い時もあるのが市場です。市場に振り回されるのではなく、その両方と向き合い、受け止めることが大切です。

私自身はFRBの動きに対して特に何か変わったことをするわけでもなく、いつも通りの投資を続けていきたいと思います。


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