【100年からの全世界の資産のチャート】

過去約100年間、全世界の株式市場に投資をしたらどうなったか振り返ってみましょう。
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通貨はドル単位、インフレ率は米国のものを使用し調整。

1900年から2000年までの間の信頼できるデータが得られた国が対象。

(日本・米国・イギリス・オーストラリア・ベルギー・カナダ・デンマーク・フランス・ドイツ・アイルランド・イタリア・オランダ・南アフリカ・スペイン・スウェーデン・スイス)

厳密にはVTなどに使用されている全世界を対象とするインデックス指数とは異なりますが、

上のグラフも世界の市場の広範囲をカバーしていますのである程度参考になると思います。

詳細は過去記事をご覧下さい。「http://etfsp500.com/archives/26974042.html


【100年間に起きたこと】

では、この1900年から2000年までの101年の間、歴史上ではどんなことがあったでしょう?

世界恐慌、スペイン風邪、2度の世界大戦、東西冷戦、ブラックマンデー、ロシアのデフォルト、アジア通貨危機、チェルノブイリ、インターネットの誕生・・・・

政治、外交、経済、金融、科学、いろいろな面で、

ここにはあげきれないくらいの変化、進歩、動乱、困難等を人類と株式市場は乗り越えてきました。


過去は未来を保証するものではありませんが、

少なくとも人類や株式市場は過去これくらいのことは克服してきたわけです。




【1900年の株式市場】

1900年の世界の株式市場の時価総額を見てみましょう。

米国が22%を占め、英国やロシア、インドがそれに続きます。

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ここから2020年には、米国が時価総額の約6割を占めるようになり、日中がそれに続き、

欧州が占める割合が約9%程になるという事を当時の人は想像できたでしょうか。

未来を予想することは難しいという事がわかります。


【株式投資とはリスクプレミアムを集めること】


さて、株式投資とは「リスクプレミアムを集めること」という考え方があります。

簡単にいうと、資産をリスクに晒し、そのリスクを引き受ける事で、そのリスクに応じた分のリターンが得られるだろうという考え方です。

株式のリターンには、リスクプレミアムが存在することを期待して投資するので、

また、リスクプレミアムは投資の利回りとして実現するので、

複利を活かしつつ、資金を長期的に変動リスクに晒し、長期間リスクプレミアムを集めること。

つまり「長期投資」が良いとされています。


【分散投資】

ただ、先程の1900年の時価総額の図のように、

未来がどうなるかを予想するのは本当に難しく、

1900年当時の人も、あと20年後には世界大戦があり、30年後には大恐慌があり、40年後には・・・・

なんて予測して投資をしていた人はほとんどいないと思います。

将来はどうなるかわかりません。

投資にはリスクがつきものです。


ただ、市場が合理的で概ね同じくらいのリスクプレミアムを期待できるのであれば、

もしくは将来のリターンがわからない場合でも、

「分散効果」によって株価の値動き=リスクは抑えることはできます

複利を活かすためにも、なるべくリスクを抑えながら、リスクプレミアムを集めることが大切です。

ですので、全世界株式への投資のように、幅広く株式市場へ分散投資することが有効とされているわけです。

加えて、低コストでこれを行う事が重要となります。


【まとめ】

以上の話を一言で言うと、

株式市場に投資をするなら①長期②分散③低コストで投資するのが良いのではないか。

ということになります。

もちろん、それぞれに理論な背景・考え方がありますので、以前の記事やまた別の機会に紹介出来たらなと思います。

そして、こういった考え方の一つの完成形が、

VTのような低コストのインデックスファンドを用いた全世界株式投資(オールカントリー)となります。


【全世界株式への投資はやめるべき】

「MSCI/ACWI 全世界株式オールカントリー 今すぐやめるべき」

という話がツイッターで話題になっていました。


よく知りませんが、定期的にこういう過激なことや極端なことを言って話題を集めようとする方がネットやSNS上にはいますよね。

以前は「積立NISAは危険・やめろ→(俺が教える投資法をやれ)」というような方もいました。


全世界株式への投資、私はやめるべきとは思いません。

NISAやイデコ等で積み立てている人も普通に継続した方が良いと思います。


【全世界株式への投資をお勧めしない理由とは】

一応ツイッターを見ただけなので何とも言えませんが、

世界株式をお勧めしない理由として

①中国株(全世界株式に4%含まれる)

②新興国株(新興国の安定した経済成長が構造上難しい理由)

③EU(全世界株式に9%程度含まれる)移民問題。

等を指摘していたそうです。

なるほど、それでは他人に「全世界株式投資を今すぐやめるべき」なんてタイトルの動画を発信するのではなく、

自分がただ自分の予想に基づくアクティブ投資をすればよいだけではないでしょうか?


上記の地域だけではなく、米国にだって懸念はあると思いますし、

そういうみんなが既に知っているような話は、既にある程度株価に反映されており、

それなりのバリュエーションになっているものと思います。


【リスクプレミアムを上手に集めるには】

先程の話に戻りますが、

むしろ、株価の下落時や混乱期時、期待されていない時こそ、

リスクプレミアムを集めるチャンスとなりますし、そのうえで分散投資が役に立ちます。

①中国で言えばたった4%で全体に占める割合は少ないですし。

私も中国に懸念はあるしあまり好きではありませんが、中国株の30年後、50年後はわかりません。

②経済成長=投資家のリターンとは限らない。

新興国は米国や先進国株と相関が低いというメリットもあります。

いろいろな懸念はありますが、ある意味で懸念があるのが当たり前で、

そのうえで将来の投資家のリターンがどうなるかはわからないと私は思います。



【結論】

自分の見通しや予想が正しいと思うのなら、

つまり、①②③のようになると思うのでしたら、

他人を巻き込まずにアクティブ投資をすればよいかと思います。

それはそれで全然良いと思います。

ただ、そういう考えに基づくアクティブファンドのほとんどが、

長期的にはコスト控除後のリターンで、ベンチマークやインデックスファンドに及んでいないという事実も忘れない事が大切です。

私は「全世界株式オールカントリーへの投資を今すぐやめるべき」というタイトルに対しては全く同意できません。


私は未来はわからないけども、

株式市場は時々非合理的な動きもするけど、概ね、正しい価格形成機能を備えており、今後もリスクプレミアムが期待できるのであれば、

リスクを分散しつつ、リスクプレミアムを、低コストで集めていくこと。

つまり「長期・分散・低コスト」の投資が有効だと思います。


また、それを実現する簡単で現実的な手段(投資信託・ETF)もある事から、

現在全世界株式へ投資している方は、今すぐやめるのではなく、

「全世界株式オールカントリーへの投資を今後も続けた方がよい」と考えます。

アクセス数稼ぎや話題集めに付き合うのは正直人生の無駄だと私は思います。

あまり、気にせず投資を続けていきましょう。


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