【S&P500が5%以上下落した月】

このところ米国株式市場およびS&P500指数が下げているので、

一つおもしろいデータを紹介したいと思います。

まずは下のS&P500のチャートをご覧下さい。

赤い点がS&P500が5%以上下落した月を示しています。

JPMorgan Asset Managements 「Guide to the Markets」より引用。
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赤い点を数えるとわかるのですが、

1998年から2021年6月末までの23年半(282ヵ月)で月間5%以上の下落は32回起きています。



【一旦、よくある解釈をします】

まず、一旦、一般的によくある解釈をします。

23年半(282ヵ月)で、月間5%以上の下落は32回。

つまり、平均すると5%以上の下落が起こる月は、1年に1~2回は起きることになります。

(サンプル数が少ないのですが)

S&P500が5%以上下落する月は、何年も長期投資をしていれば、

割とよく起こることなので気にせず投資を続けていきましょう。

というのがわかりやすい結論だと思います。


【より正しいイメージ】

ただ、この「平均すると」という言葉が曲者です。

ともすると、読んだ方に間違ったイメージを与えてしまう可能性があると思います。

ここで、もう一度よく赤い点の分布を見て頂きたいのですが、

ある特定の期間に集中していることがわかると思います。

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つまり毎年毎年、必ず1~2回ずつ起きているのではなく、

その多くが特定の時期に固まって起きていることがわかります(単発の時もありますが)

この図だとITバブルやリーマンショックの時期に集中していますね。


その他の点も割と近い時期に固まっていて、

点の全くない時期とメリハリがあることが見て取れます。


【米国株式市場の二面性】

米国株式市場は、二面性があります。

①多くの期間を占める、いわゆる普通の状態(ボラティリティが比較的小さく、安定している時期)

②稀に起こる、ボラティリティが高く、激しく市場が動く期間。

参考)バンガードのレポート
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S&P500の最も上昇した20日と下落した20日(1979~2019・ドルベース)

最も上昇する日と最も下落した日の多くが隣接していることがわかります。

少し見ずらいのですが、この図の灰色の幅(ボラティリティ)に注目していると

小さく安定している時期と、やや大きく上下に振れている時期、

二つの時期があることがわかります。


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もしかしたら、こちらのグラフの方がわかりやすいかもしれません。

S&P500はボラティリティが激しい時期とそうでない時期がある事がわかります。

最近ではコロナショック前後の1~2月がそうでしたね。

その後はしばらく穏やかな相場が続いています。

マンデルブロ等の研究からでもによると、

ボラティリティが高い日の翌日は高くなり、低い日の翌日は低くなる傾向があるということがわかっています。

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【まとめ・感想】

まず、S&P500は5日続落する事や1ヵ月の間に5%下げることは過去何度もあったことなので、

S&P500やVTIなどに長期投資をしている方は気にせず行きましょう。

よくあることですし、あまり近視眼的になってはいけまません。

下落した後の株価や超長期チャートみるとそう慌てることではないということがわかるかと思います


米国株式市場(S&P500)は激しい時期と穏やかな時期、2つの顔を持ちます。

どちらか片方だけが米国株式市場なのではなく、その両方が米国株式市場だということを覚えておきましょう。

どちらか一方だけを見て、(もう片方は見ずに)投資をするのは少し危ういと思います。

これがいつ、どのタイミングで、何がきっかけで、局面が入れ替わるかは、大抵の場合事前にはわかりません。

この市場の二面性とどうむきあうか、様々な議論がありますが、

私はタイミングを計ったり市場を予測するのではなく、

単純に「自身の許容できるリスクの分だけ」市場(リスク資産)に資産を配分することで、

急な市場の変化が起きても慌てずに対応していきたいと思います。


1998年以降23年半(282ヵ月)で、月間5%以上の下落は32回ありましたが、

S&P500指数は1998年から約4倍近くになっています。

近視眼的にならず、長期的な視点を維持し、投資を続けることが大切だと思います。


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