【8月28日 米国株式市場】

主要株価3指数は揃って上昇。

S&P500とナスダックは最高値を更新しました。

ダウ     35,455 +0.69%
ナスダック  15,129 +1.23%
S&P500    4,509 +0.88%

ジャクソンホールでパウエル議長が講演。

テーパリング開始時期について年内が適切としながらも、具体的な時期については明言を避けました。

概ね想定内の公園で、引き締めがゆっくり行われると投資家は理解し、テーパリングへの不安が和らぎました。

ラッセル2000は+2.85%と大型株よりも大きく上昇。

VXUS(米除く全世界株式)も+1.09%上昇しました。


米10年債利回りは1.312%。前日比-0.032%とやや低下

恐怖指数のVIX指数は16.39。-2.45と低下しました。

米取引所の合算出来高は86億7000万株。直近20営業日の平均は89億5000万株となっています。


【為替・コモディティー】

ドル円  109.82 -0.3%
NY原油     68.67 +1.3%
NY金      1,819 +1.4%

原油は週間で+10%と大きく上昇。金もやや買われました。

ビットコインも49,018ドルと+4.5%上昇しています。


【S&P500マップ】

00

【セクター】

11セクター中10セクターが上昇。

公益セクターのみが下げました。

特にエネルギーは原油高の影響を受け約3%程上昇しました。

【個別株】

〇ボーイング +2.42

インド民間航空局(DGCA)が737MAX運航停止を解除した事が好感

〇アファーム 時間外で+30%(記事執筆時点)

Amazonとの提携を発表後株価が上昇しています。


【7月の個人消費支出】

前月比 +0.3% 予想  +0.3 6月 +1.1%

予想と一致。

供給不足とデルタ株により、6月から鈍化しました。


【7月の個人消費支出(PCE)価格指数】

食品とエネルギーを除いたコア指数

結果3.6% 予想 3.6% 6月 3.6%

6月と同様に2か月連続で高い水準となりましたが、中古車など一部では物価の高騰に一服感がでてきています。

これが一時的なものなのか。材料や人手不足がワクチン接種等の普及により、どの程度回復していくかなどに注目が集まっています。

【ジャクソンホールの報道まとめ】

〇「ロイター

「日経新聞

テーパリングの年内開始の前提を強調したかたち。

条件としてきた「重要な進展」は物価面で満たし、雇用も不十分ながら前進したと評価。

ただデルタ・雇用など不確実性があり、9, 11, 12月のどのFOMCで始めるかは言明せず。


〇「FRBのクラリダ副議長はパウエル氏を支持

パウエル議長のテーパリング開始時期は年内が適切との講演を受け、CNBCインタビューで「議長に同意する」とコメント

〇「タカ派3人は早期テーパリングを支持

〇有識者の見解

FBBキャピタル・パートナーズの調査ディレクター、マイク・ベイリー氏

「優しくて穏やかな金融引き締めをパウエル氏が示唆したことに、投資家は胸をなで下ろした」

その他有識者の見解はこちら「ロイター

〇「先進国は財政刺激策から転換を

カリフォルニア大学バークレー校のピエール・オリヴィエ・グランシャ教授ら。「先進国の財政刺激策が継続されれば、世界的な金利上昇と物価上昇につながる」と警告。

他、続々とニュースや見解が流れてきています。


【まとめ・感想】

S&P500は今年52回目の最高値を更新となりました。

良いニュースとしては、学校再開に伴う感染拡大が懸念されていますが、

米国の12~17歳の半数が少なくとも1回目のワクチン接種完了したとのことです。

パウエル議長の講演については、各々思うことや感想もあると思いますが。

私自身はといえば、前々から書いているように、

今回も、ここ数週間の報道屋さんや予想屋さんや情報屋さん達は、テーパリングについて騒ぎ過ぎのように感じていました。

(まあ、いつものことなんですけど)


私自身の見解としては、前々から繰り返してきたように、

市場をコントロールすることも、未来を見通すこともできませんので

S&P500やVTIなどに長期投資する投資家の方は

ニュースや報道やSNSとは適度な距離感を保つ、あるいは完全に無視して

①イベントに対して特に何もせず、自身の計画や資産配分、航路を守り規律ある投資を続ける。

②余裕のある方は拠出額を増やすよう努力する

というように、

自分にコントロールできる事をしっかりと行う事が大切だと思います。


パウエル議長の講演が終わったとはいえ、

いつのFOMCでテーパリングの開始が発表されるか、そしてテーパリングがいつ終了するか、いつ利上げが始まるか。

デルタ株やインフレなどの不確定要素がどうなるか。その他。

懸念材料は残りますし、これからもイベントはまだまだ続きます。


しかし、今回のパウエル議長の講演が一通過点だったように、

今後何十年と投資していく過程においては、今後のそれらのイベントも、道の途中の一つの通過点でしかなくなっていくでしょう。

きっと今日の出来事も株価も、10年後にはまたその時のニュースに熱中して多くの投資家が忘れてしまっていると思います。

長期投資している方であれば、その程度の事に、いちいち感情や投資計画を揺るがされることなく、

今後も規律ある投資を続けていくことが大切だと思います。


お読みいただきありがとうございました。

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