【2021年7月21日 米国株式市場】

ダウ    34,798 +0.83%
ナスダック 14,631 +0.92%
S&P500     4,358 +0.82%

米国主要株価3指数は続伸。

投資家の関心は、企業の良い決算発表に向けられました。

小型株指数のラッセル2000は+1.81%。

ここ最近、大型株よりも大きく下げていたこともあり、昨日は主要株価指数より大きく反発しました。

米国を除く全世界株式ETFのVXUSは+1.28%。

とこちらも反発しています。

【10年債利回り・VIX指数】

米10年債利回りは1.287 +0.078%上昇。

VIX指数は17.91 1.82低下しました。

新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念が後退し債券市場では、米債利回りが上昇しました。

【為替・コモディティー】

ドル円  110.27
NY原油  70.23 +5.7%
NY金     1,804    -0.4%

ビットコイン 31,699ドル +5.7%

原油価格とビットコインも上昇。幅広い資産でリスクオンとなりました。
 

【S&P500マップ】
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【セクター】

公益と不動産を除く全セクターが上昇

特に原油価格の反発を受けて、エネルギーセクターが3.39%上昇しました。

金融1.93%、素材1.58%、資本財1.21%、一般消費財1.14%、テクノロジー0.90%と幅広いセクターが上昇。

その他のセクターも小幅に上昇しています。


【個別株】

〇オクシデンタル・ペトロリアム +7.13%

原油価格上昇に伴い反発しました。

〇ラスベガスサンズ 時間外で下落中

決算を発表EPS、売上高ともに予想を下回り、時間外で株価を下げています。

〇ハーレーダビッドソン -7.19%

決算を発表。EPS、売上高は予想を上回ったものの、売上高の87%を占めるバイク関連の売上が予想を下回りました。出荷台数も予想を下回っています。

〇インターパブリック +11.32%

良い決算を発表、EPS、売上高、ガイダンスもよく株価が上昇しました。

〇チポトレ +11.54%

良い決算を発表。メキシコ料理が食べたくなりました。

〇カーニバル    +9.4%
〇アメリカン航空  +4.1%
〇ユナイテッド航空 +3.8%

19日コロナを懸念して売られたクルーズ船や航空会社が買い戻されました。

カーニバルは新たに24億ドルの社債の発行を計画しているとの報道もありました。

その他、

コカ・コーラ、ジョンソン&ジョンソン、ベライゾンなどが決算を発表。それぞれ上昇しています。

グロース株も、微妙な決算だったネットフリックスやテスラは下落しているものの、エヌビディア、AMD、フェイスブックなどが買われました。


【決算シーズンの本格化】

来週はS&P500種構成企業のうち100社以上が四半期決算を発表。決算がより本格化します。

これまでのところ、第2Qのは好調で、

FactSet社によると、企業に対する期待が元々大きかったにもかかわらず、

既に決算発表したS&P500の80%以上がアナリストの予測を上回っています。

【コロナウィルスの感染拡大について】

2日間の上げ幅としては、S&P500は過去2ヶ月で最大の上昇となりました。

19日、デルタ株の拡大の懸念などから、急落した米国株式市場でしたが

ファウチ所長の発言を受け、デルタ株による感染は再拡大しているものの、

重症化率や死亡者数はさほど拡大しておらず、ワクチン接種の効果もあり、新たなロックダウンにつながることはないとの楽観的な見方も出ています。

金融市場では、むしろデルタ株の感染拡大がFRBをより慎重にさせるのではとの声も聞かれました。


【19日は押し目買いだった?】

調査会社バンダ・リサーチによると、米国株が大幅安となった19日、個人投資家の株式購入が21.8億ドル相当と過去最大に達しました。

うちETFが44%を占め、通常の取引日の約29%を大幅に上回りました。特にSPYが4.82億ドル買われました。

個人的には地味にこの動きが気になります。

19日は押し目買いの好機だったという声も聞かれます。

確かに終わった後で振り返ってみれば、結果的にそうだったかもしれません。

しかし、次回急落した時、必ずしも今回のようにすぐに回復するとは限りません。

数か月に渡って下げ続ける事もあるわけですから、間違った教訓を学ばないようにしましょう。

身構えている時には、なかなか死神はこないものですが、

「株価がすぐに回復する」という間違った教訓・信頼が最大まで積み重なった時、本当のクラッシュがやってくるのかもしれません。

【まとめ・感想】

株価が過去最高値圏まで上昇し、19日の下落分を取り戻しつつある米国株式市場ですが、

経済や企業業績の回復がそろそろピークなのではという懸念や、成長モメンタムの減速を巡る懸念。インフレやFRBへの懸念、公衆衛生の懸念等は未だに市場に残っています。

一旦、米国株投資家の目は決算に向いているようですが、何かニュースや材料があれば、また不安感が広がるかもしれません。

結局は、株価の上昇時も下落時も、それに一喜一憂することなく、冷静に投資を続けることが大切だと思います。

個別株に投資をする方は決算に注目しながら、

私のようなS&P500に長期投資をする方は、いつもどおりの投資を継続しながら、

人生で一度しかない、今日という1日と、この連休を楽しんでいきましょう。

いつもありがとうございます。

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