「資産運用業高度化プログレスレポート2021」

金融庁の「資産運用業高度化プログレスレポート2021」が

面白かったので紹介します。

https://www.fsa.go.jp/news/r2/sonota/20210625_2/01.pdf


例えば、国内公募アクティブファンドのシャープレシオについて、

以下のようなデータと記述がありました。


公募アクティブファンドのシャープレシオを見ると、

ファンド数が少なく純資産総額の大きくない社においては、徹底した企業調査に基づく投資判断等により良好なパフォーマンスを実現し、平均レシオが高い社が見られる。

一方、ファンド数が多く純資産総額の大きい社においては、多様なファンドを手掛ける中で、インデックスファンドの平均レシオを下回るファンドが多い社が見られる。

本文より引用

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画像が見づらい方はクリックすると拡大できます。もしくは元のレポートを見てみて下さい。


【過去5年のシャープレシオ】

過去5年のシャープレシオをみると、

アクティブファンドの平均は、

パッシブファンドの平均を下回っていました。

一方で、パッシブの平均を上回る安定したパフォーマンスを実現している、独立系等資産運用会社も一部ありました。

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過去、優れた結果を残したファンドはあるものの、

数千本あるアクティブファンドの中から、どのファンドが優れたファンドなのかを事前に選ぶのかが難しいこと。

そして、過去市場平均を上回り続けたとしても、

将来もベンチマークを上回り続けることができるとは限らない点が、ファンド選択の難しい所だと思います。



【ファンドの国際比較】

ファンドの国際比較では、

シャープ・エクスペンス両レシオとも、

日本の公募投信よりも、米国籍ファンドが優位にあるとしています。

がんばれ!日本!
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【アクティブ・パッシブ比較】


アクティブ・パッシブの国際比較では、

日本、米国、ルクセンブルクのいずれにおいても、

シャープレシオは、パッシブファンドがアクティブファンドを上回っていました。

一方で、エクスペンスレシオ(投信の残高に占める運用報酬その他経費の比率)は、

パッシブファンドの方が低く、優れた結果となっています。


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【ファンドラップ投信について】


ファンドラップの顧客が負担するコストは、

ファンドラップ手数料の他にも、投資一任受任料や、組入れ対象ファンドの信託報酬があり、

コスト控除後の平均パフォーマンスはバランス型の投資信託の平均と比べて総じて劣後している。とのことです。

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これはロボアドにも似たような事が言えるかと思います。


【その他】

〇アクティブ運用を行うとしながら実質的にはインデックス運用に近いファンドの問題

〇同一ベンチマークに連動するインデックスファンドの費用体系を巡る課題

〇商品の費用の開示についての問題点

〇私募投資信託について

〇アクティブファンドの運用の課題。

などなど、いろいろ興味深い見解が載っています。


初心者の方には少し難しいと感じる部分もあるかもしれませんが、

おもしろいレポートなので、

興味のある方は是非見てみて下さい。

https://www.fsa.go.jp/news/r2/sonota/20210625_2/01.pdf


いつもありがとうございます。

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