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【progress】


『思考の速さで進む進化は、1世代に1度しか進まない進化、つまり、繁殖の速さで進む進化よりも遥かに効率的で強力だ。

思考の速さで進む進化があるからこそ、私達は無数の状況でどんどん脳の機能を適応させ、生存確率を大きく高める行動を生み出していくことができるのだ』


これが「適応的市場仮説」の核となる考え方です。

『』は適応的市場仮説―危機の時代の金融常識より引用



【適応的市場仮説の5つの重要原理】


本文より引用

①私達は常に合理的なわけでも、常に非合理的なわけでもない。私達は進化の力によって特徴や行動が形作られる生物学的存在である。

②私達の行動にはバイアスがあり、私達は一見すると最適でない意思決定も行うが、過去の経験に学び、否定的なフィードバックに応じてヒューリステックスを見直すことができる。

③私達には、先を見据えた「もし~なら」分析をはじめとする抽象的思考、過去の経験にもとづいた未来予測、環境の変化に対応する準備を行う能力がある。これは思考の速さで進む進化であり、生物学的な進化とは異なるが、まったく別物というわけでもない。

④金融市場のダイナミクスは、私達が行動や学習を行い、周囲の人々や社会、文化、政治、経済、自然の環境に適応する際の相互作用によって形成されるものである。

⑤生存こそが競争、革新、適応を促す究極の原動力である』



【VITAL BURNER】

この5つの原則は、合理主義者と行動主義者。

どちらか一方が唱える結論とは全く異なります。

また市場効率的仮説を否定するものでもあります。

人々は過去の経験や最善の推測に基づいて最適な選択を判断し、その結果から、肯定的なフィードバックや否定的なフィードバックを受け取る事により、学習を重ねていきます。

このフィードバックを受け、人々は様々な経済的課題を解決するための新たなヒューリステックスや「心の中の経験則」を築き上げていきます。

課題がしばらく一定している限り、そのヒューリステックスは次第にその課題に順応していき、最適解に近づいていくことになるでしょう。



「非合理的」ではなく「不適応」


人間や動物は環境に適応します。(良くも悪くも)

環境が変化すれば、古い環境に対応するためのヒューリステックスは、もはや新しい環境には通用しなくなるかもしれない。

人々が環境から肯定的なフィードバックも否定的なフィードバックも受け取らなければ、いつまでたっても学習しない。

環境から受け取るフィードバックが間違っていれば、明らかに最適とは言えない行動を学ぶことになる。

環境が絶えず変化をしていたら、自分の尻尾をぐるぐると追いかけ続ける猫みたいにその状況に居る人は、いつまでも最適なヒューリステックスにたどり着けない。

これらは一見「非合理的な行動」に見えます。

ところが、適応的市場仮説はこうした行動に「非合理的」というレッテルを張らずに、

人々に、最適ではない行動が生じるのは、あるヒューリステックスが「本来の環境的文脈から逸脱したため」と捉えます。

つまり「非合理的」ではなく、環境に「不適応」だったと捉えるわけです。


長い上げ相場の最中に、十分にポートフォリオの運用能力を養った投資家が、バブルの絶頂期近くで株を買ってしまうのも「不適応な行動」の一例で、

その行動にはれっきとした根拠があるかもしれないけれど、「現在の環境にとっては」理想的な行動ではなかったというわけです。


次回に続く。かも。


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